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【GEEK通信】「歴史のあるグッズを紹介」
2021/06/28

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。

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【GEEK通信】「歴史のあるグッズを紹介」
・ヨネックスAC102
・ゴーセンミクロスーパー
・ダンロップフォート

永年愛されるテニス用品はラケット、ストリング、アクセサリーなど色々とあります。
今回は、そんな長寿アイテムをご紹介していきたいと思います。
まずは、日本の総人口より売り上げているグッズです。
ヨネックスウェットスーパーグリップです。

発売以来、累計販売が地球5周分に到達したのです。
地球の円周は赤道周りで、4万77キロで、北極南極周りで、4万9キロです。ウェットスーパーグリップの長さが120cmですので、赤道周りで約1億6700万個
北極南極周りで1億6670万個売れたことになります。
日本の人口が約1億2000万人ですので、赤ちゃんからお年寄りまで、テニスをやらない人全員が一つ買ってもまだ、4000万個足りない数ですので、間違いなく日本一売れているグリップテープです。
ウェットスーパーグリップが永年愛されている理由は、素材の柔らかさにあります。
握った時のピタッとくるフィット感は当然のことながら、巻く時のテープの伸びがよく、しわがよらずに綺麗に巻けるのです。
同じくらいの伸びのあるアイテムは他社にもあるのですが、長さが短かったり、価格が高かったりするのです。
ウェットスーパーグリップには欠点が見当たらず、素材の良さ、コストパフォーマンス、カラーバリエーションなどなど完成形の極みです。
月まで届くのも夢ではないでしょう。(地球10周弱)


ゴーセンOGシープミクロスーパーを張ったことがないテニスプレーヤーはかなり少ないのではないでしょうか。
「迷った時はミクロスーパー」の宣伝文句も大袈裟ではありません。
ゴーセンに電話すると「ガットのゴーセンです」と対応するのですが、「ガットの」には深い意味が込められているのです。
本来「ガット」とは腸という意味ですから、ナイロンを扱っているゴーセンは「ストリングのゴーセンです」が本当だと思います。
なぜガットと言っているかというと、その昔テニスラケットには、羊の腸を原料にした「シープガット」が張られていました。
高価な割に、雨に弱い欠点がありました。
釣り糸を作っていたゴーセンが発売した「HY-SHEEP」(シープガットより、高い性能)は、雨にも強く、価格もリーズナブルで、大ヒットしました。
高貴な人がたしなむテニスを一般の人に浸透させたくらい凄い発明だったのです。
シープガットより優れたナイロンガットの自負から今でもゴーセンはガットと呼んでいるのです。
1.42mmあったハイシープを改良し、ミクロゲージの1.3mmにしたOGシープミクロLの進化した「OGシープミクロスーパー」が発売されたのが1985年です。
ほとんどのプロがナチュラルガットを使用していたこの当時、男子世界ランキングナンバー1のジムクーリエに女子世界ランキングナンバー3のガブリエラサバティーニがOGシープミクロスーパーを使用しており、「ミクロスーパーJC」、「ミクロスーパーGS」として発売されていました。

細くしても切れないオーバーガード(OG)加工に、食いついて弾く歯切れのいい打球感が魅力で、36年経った現在でも迷わず張っている方が多いモノフィラメントの代表的なガット(ストリング)です。
迷った時に張ってみてください。


ダンロップフォートは1961年発売。
その前身であるセントジェームスは1952年発売で、ダンロップイギリス本社がセントジェームスにあったことからそのネーミングが付けられました。
フォートは発売当初は、4個入り缶で白のみでしたが、1972年に2個入りイエローが発売されました。
1998年に3億球販売し、記念ボールが発売されましたので、そろそろ5億球の販売も近いのではないでしょうか。
フォートと言えば、ベテランプレーヤーの使用率の高さではないでしょうか。
ある時、都内にある由緒正しいクレーコートの会員さんにビジターに誘ってもらい一緒にテニスをしたときのことです。
練習が終わり、私「ボール出しますね」とニュー缶を開けようとすると、会員さん「いいよいいよ、これでなきゃ」と言ってフォートを取り出したんです。
国産のメジャーな公認球でも、ベテランの人達はフォートじゃないと認めなかったのでした。
フォートは何がいいのでしょうか。
現在主流の大会公認球に比べ、打球感がソフトで、バウンドがゆっくり跳ねます。そのことで、ベテランには腕にも優しく、ラリーが長く続くのでテニスが楽しいのです。
自分もサービス練習するときに、山盛りのボールカゴの中にフォートを見つけると、思わずそれを取ってしまいます。
人間で言うと還暦を迎えるフォートですが、まだまだ引退はないようです。

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