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『ガットマイスター 原田』 ガットを選ぶには…その壱
2020/09/04
みなさん初めまして、ストリングマイスターの原田です。 
町田店に勤務している今年65歳になります。 
ストリンガーをメインとしてます。 
拘りを持ってお客様のラケットにガットを張らせて頂いてます。
いきなりで恐縮ですが、私の持論を。 

ガットを試すときは…壁打ち! 
なぜならば…コートで打つよりも壁の方が同じ条件でテスト出来るためと考えて、壁打ちで様々なガットを試しています 
これから、今までに経験したことや、良くある質問等を交えてブログを始めて参りますので宜しくお願い致します。 

ガットを選ぶには・・・その壱 
Gut(ガット)とは本来動物の消化器官(腸などの内臓)のことを指しますが、テニスなどのラケットスポーツでは牛や羊の腸から繊維状に加工された紐状の物を指します。 
今ではナイロン・ポリエルテルなど様々なものが使用され、これらをストリングと言いますが、日本ではガットと呼ばれることが多いです。


私は、数種類のガットを同じテンション・同じ張り方で用意して、出来る限り使用期間を長く、スイングスピードを変えず、同じ条件になるように壁打ちでやっています。 
実際にコートで試合形式でやった方が良いと思われますが、同じ条件でやるには無理があるから、壁打ちなのです。 
ラケットも打感の違いが解るように、ボックス形状の同じもので3~6本使用して、使用時間・使用後の面圧を記録して性能をチェックしています。 
ガットのインプレッションの殆どは、張り上げてからの良い状態でのものが多いですが、実際は2~3ヶ月は使用しますので、このような方法でテストしています。
ガットの違いについては、素材や構造などでお客様にご案内をしていましたが、本当にその通りなのか疑問に思い、約10年ほど前から本格的にこの方法で試し始めました。 
また自分の意見だけではなく、他のスタッフや友人などに打ってもらい感想を聞き、参考にしています。
少し話がそれますが…

こで、私の試打用ラケットコレクションをご紹介させていただきます。

初代試打用ラケット 
ウイルソン T-2000
20歳~27歳まで最も長く使用していて、打感の違いがわかるだけでなく、10本以
上所有していたので1年半程使っていました。

2代目試打用ラケット
ウイルソン ウルトラ・グラファイトPWS / フォース MID
半年ほど使っていました。


3代目試打用ラケット
ダンロップ エアロジェル4D 500ツアー
リエステル用に今でもたまに使用しています

4代目試打用ラケット
ウイルソン アドバンテージ2 MID
5本あるので、今でもナイロンで使用しています。


5代目試打用ラケット
ウイルソン プロスタッフ RF97 RD/BK
今でもたまに使用しています


6代目試打用ラケット
ウイルソン プロスタッフ 97S RD/BK
4本あるので今でも使用しています。


7代目試打用ラケット
ウイルソン プロスタッフ97L BK/WH & BK/BK
今はこちらをメインで使用しています。

さて、ここで今回のブログのポイントです! 
ガットを選ぶ上で注意しなければならないことは!? 
種類も多く、周りの人に尋ねても様々な意見を言われ分らなくなってしまう・・・このようなことはないでしょうか? 
ナイロンは柔らかく楽にボールを飛ばせて、衝撃も少なく、価格も安価です。 
実はナチュラルガットの方が跳びも良く、衝撃も少ないのですが、湿気に弱く価格も高価なので、初心者の方はナイロンを勧められることが多いです。 
ポリエステルは多くのプロや学生の選手でも使用率が高くなっています。 
レベルが上がってスイングスピードも早くなるとナイロンでは切れるのが早くなってくるのでポリエステルへ。 
しかしナイロンとポリエステルでは打感も跳びも違います。 
 
簡単にそれぞれの特徴をまとめると、


ナイロンの特性は、柔らかく、ホールド感があり、弾力がある、ポリエステルよりテンション維持が良い。

ナチュラルの特性は、凄く柔らかく、非常に食い付きが良い、非常に弾力がある、すべてのストリングの中で最もテンション維持が良い。

ポリエステルの特性は、耐久性があるがテンション維持は良くない。

表面の摩擦が少ないのでスナップバック効果があるのでスピンのかかりが良い、スイングスピードが早ければ反発力が上がる。


このあたりのことを、深堀しながら説明すると長くなってしまいますので、次回からお客様からの相談など実際の例を挙げてご紹介していきます。