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2019年02月05日

「ハイブリッドストリングの選び方」テニスGEEK通信

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
 
中居が担当いたします。
 
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「ハイブリッドストリングの選び方」

寒くなると体の動きが鈍くなります。

寒くなるとストリングが硬く感じます。

寒くなるとボールの弾みも悪くなります。

ボールがネットを超えなくなったり、浅くなったりしていつものようなプレーができなくなる時です。

そこで、以前にもご紹介したようにウレタンの柔らかいマルチフィラメントのストリングがオススメなのですが、普段ポリエステルを張っている方にはフィーリングの違いを感じやすく、耐久性の問題も絡んできます。

そこで今回は、ポリエステルのストリングについて考えてみようと思います。
初めてポリエステルに出会ったのが、1991年にUSオープンにストリンガーとして参加した時に、無名のヨーロッパの選手が張りに持ってきた茶色のビニールのようなストリングだったのですが、数年後にそれがポリエステルだということを知りました。

当然初めて張るので、硬くそして曲がりにくいストリングだなと思いました。

ポリエステルが注目を集め出したのが、1997年に全仏オープンでクエルテン氏がルキシロンのアルパワーを使用して優勝したときではないでしょうか。

1993年、1994年と全仏オープンを連覇したスペインのブルゲラ氏以降、グリグリにスピンをかけるスペイン風ストローカーがプロにもアマチュアにも増加し、クエルテン氏の人気で拍車がかかり、トップスピンでハードヒットするプレーヤーが多くなりました。

当然、シンセティックナイロンでは切れてしまい耐久性に優れるポリエステルが注目集めるようになったのです。

当時はルキシロンのアルパワー、バボラのポリビート、キルシュバウムのスーパースマッシュ程しかなく、現在のように多様に選べるような状況ではありませんでした。

また、ストリンガーや選手にも悩む問題がありました。

ポリエステルを発売するメーカーは10%程度テンションを下げましょう。と謳っているのですが、ショップでは10%強く張らないとシンセティックナイロンと同じ面圧が出ないのです。

メーカーは飛びを基準にしており、ショップは張り上がりの強さを基準にしているから矛盾が生じてしまったのです。

結果から申し上げると、シンセティックナイロンと同じように張れば、10%面圧が下がり飛びが近くなるのとポリエステルの硬さを緩和することができると思います。
そのためポリエステルは面圧指定ではなく、張力指定で張ることをオススメします。

私自身もシンセティックナイロンかナチュラルしか使ったことがなかったので、初めてアルパワーを打ったときは不思議な感じがしました。

張る作業をしている印象から「打感は硬いかな」と思っていたのですが、柔らかく感じたのです。

これはどのポリエステルにも共通しているのですが、インパクトしたボールの部分だけストリングがずれてホールドした感触になるのです。

シンセティックナイロンが面全体でたわむのに対して、ポリエステルはボールの当たった箇所だけたわむので、たわみ戻しが早くボールを押し出す効果が得られます。

また、縦糸のずれ戻り(スナップバック)でスピンのかかりも良くなります。

ポリエステルの良いところは、耐久性があってスピンがかかるところです。
欠点は、強い力でヒットしないとストリングが動かないこととフィーリングの維持が短いことです。

ボレーやスライスなど柔らかいタッチが必要なショットは、面全体がたわむシンセティックナイロンは打ちやすく感じますが、ポリエステルは少しの力では凹まないので難しいショットになってしまいます。

張りたて時のポリエステルはスナップバック効果があり、スピンもパワーもシンセティックナイロンには無い次元で効果を発揮しますが、その持続が数週間から1ヶ月と言われています。

切れない・見た目が綺麗といって半年や一年間張り続けている方もいますが満足いくプレーが難しくなる傾向にあったり、肘や手首にも負担があり怪我をする可能性もあります。

有名なストリンガーが「味のなくなったガムを噛んでいるのと同じ」と表現していました。

いつ取り替えていいのか判断が難しいのです。

ガットが切れない・ハードヒッターではない方はシンセティックナイロンを張るのがオススメです。

それでもポリエステルの魅力にはまってしまった方は、【ハイブリッドを試してみてはいかがでしょうか。

ハイブリッドを広めた選手としては、アンドレ・アガシ氏と思います。当時、縦にケブラー横にナチュラルを張っていました。

その後、「ポリエステル」と「ナチュラル」をハイブリッドする選手が増加し、現在ではトップ10の半分の選手はこの組み合わせをしています。

メリットとしては、テンション維持が良くなり、ボレーやスライスなどの柔らかいタッチも打ちやすくなり、腕にくる負担も少なくなります。

ただし、ナチュラルガットは高級品で価格が高めで、雨に弱い性質ですのでそこを理解してチャレンジしてみてください。

また、ナチュラルガットの代わりにマルチフィラメントを代用したアイテムはさまざまなメーカーから発売されています。

試したこともある方もいらっしゃると思います。

ナチュラルガットの柔らかい部分が再現されており、コントロールを重視するプレーヤーにはオススメの商品です。

ただしナチュラルガットはパワーもあるのですが、マルチフィラメントではナチュラルガットのパワーまでは再現できません。
そこで、パワーを重視したハイブリッドが発売されましたのでご紹介します。

ゴーセンの【GXX3(ジーダブュリュエックススリー)】と【GXX1(ジーダブュリュエックスワン)】です。
 

【GXX3】はポリエステル「Gツアー3」とシンセティックナイロン「AKプロCX17」の組み合わせです。
 

【GXX1】はポリエステル「Gツアー1」とシンセティックナイロン「AKプロCX17」の組み合わせです。
 

AKプロCXは分類するとモノフィラメントに入りますが、厳密には海島型というどちらにも属さない構造で作られています。
 
AKプロは元々テックガット7000EXというネーミングで最もナチュラルガットに近いシンセティックナイロンとして評判でした。

トーナメントプロ選手がほとんどナチュラルガットを使っていた90年代に、アンナクルニコワ氏(ヒンギス氏のダブルスパートナー)が契約なしにこのテックガット7000EXを使用していました。

人気のある選手でしたので、その後ゴーセンと契約を結び頭文字をとってAKプロと名称変更をしたのです。
AKプロCXは、AKプロに耐熱400度(通常耐熱200度)の耐熱糸CXを側糸に使用した商品です。

熱に弱いポリエステルと熱に強いCXを組みわせることで耐久性、テンション維持性を向上させました。

また、パワーを重視した柔らか過ぎないガッチリとした打球感なのでポリエステル好きの方も十分納得できるフィーリングになっています。
【GXX3】は、やや柔らかいGツアー3を使用していますのでストロークからボレーまでオールラウンドなプレーを目指す方にオススメです。

【GXX1】は、やや硬めのGツアー1を使用していますのでストローク中心にハードに攻めるプレーを目指す方にオススメです。

縦糸横糸のセッティングについては、現在ポリエステルを使用している方は縦Gツアー横AKプロCXを。
現在シンセティックナイロンを使用している方は縦AKプロCX横Gツアーがオススメです。

ぜひ試してみてください。
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