
さて、本日は11月9日に発売となりましたダンロップのFX Seriesについてお話しさせていただきます。
皆様は「ダンロップ」というとどのようなイメージをお持ちでしょうか?
Mr.WINDSOR的には、派手さはないけれど、緻密な開発と詳細なエビデンスを積み重ね、安心してスイッチできる、
最も難しいとされるマイナーチェンジを繰り返す、日本が誇るテニスブランドといったイメージです。
また、製品においては、どこよりも剛性の高い、しっかりとした安定フレームなのに、
名器「MAX200G」から受け継がれる“キャッチングフィーリング”(ボールを一度キャッチしてから打ち出すような柔らかい打球感)が一貫して味わえるラケットが多いと感じています。

そんなダンロップが発表した、待望の新作がFX Series。
FXのFはFORCEのFで、その名の通り「POWER系ラケット」になりますが、他のPOWERを司るラケットとは一味違います。
それは「ただ飛べば良いということではなく、着弾点までのスピードをいかに速くできるかという
FORCE(=SPEED)にこだわった点です。

そこで今回新たなテクノロジーとして加わったのが「POWER WAVE GROMMETS」
フェイスの3時9時部のグロメットホールの位置が高く(または低く)設計されており、ジグザグなウェーブ形状に配置されています。
これにより、スウィートスポット部分のストリングのたわみが小さくなり(面圧が上がり)、
過剰なストリングのズレを減らすことができる。
つまりは過剰なスピンを無くし、そのエネルギーが打球の推進力に変わることに繋がり、
結果、打球速度が向上するというテクノロジーです。

ご存知のように、SPIN性能とSPEED性能はトレードオフの関係にあり、
SPIN量が向上するとSPEEDが落ち、SPEEDが向上するとSPIN量が減少します。
そこで過剰なSPIN性能を無くすことで、そのエネルギーをSPEEDに変えるという考え方です。
また、このテクノロジーがもたらすのはSPEEDアップだけではありません。

元々パワー溢れるFX Seriesは、今作でフレーム形状も一新され、前作以上にPOWERを発揮します。
前述したPOWER WAVE GROMMETSでスウィートエリアのストリングのたわみ量を軽減=パワーを抑制する事で、
オフセンターにおけるストリングのたわみ量との格差が少なくなり、結果スウィートエリアが広がる、
オフセンターでも爽快な打球感を得られると言う効果も発揮します。
まさに、全面で#光速弾道モードを発揮できるモデルになっているということです。
これ以外にも、振動減衰性能の向上等の進化もしているのですが、
とにかくスピードが上がると言うインプレッションが寄せられているので、
ぜひ皆様にも#光速弾道モードを体感いただきたいと思います。

ここで興味深いプレーヤーのコメントを紹介させてください。
2023年に全日本選手権女子シングルスチャンピオンになった加治 遥(かじ はるか)選手が、
つい先日SXからFXにスイッチしたそうです。
それも撮影内で少し打った段階で「求めていた勝つための弾道」だと感じたそうなのです。
元々、加治選手は旧FXを使用していたそうなのですが、前述のストリングのたわみの格差による、
スウィートスポットでの飛びすぎ感を感じていたそうで、それならばスピンでねじ込めるモデルが良いのではという経緯で、
SXシリーズへとスイッチしたそうです。
そしてしばらくSXでプレーを続けていくうちに、「理想の弾道」を思い描くようになり、
そのイメージと今回のNew FXの、前に前に伸びるスピード感と手応えのあるパワーボールの弾道が重なり、
即刻スイッチを決意されたそうです。きっと「これだ!」って思える出会いだったのでしょうね。
ラケットとの出会いによってプレーや戦績を大きく変える選手も多いと聞きますが、
加治選手の今後が楽しみであるとともに、そんなFX Seriesを皆さんがどう感じるか楽しみです。
ぜひウインザー各店の店頭や試打コーナーでご確認ください。


