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GEEK通信「イチオシ ヘッドスピードMP」
2024/07/02

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「イチオシ ヘッドスピードMP」

ジョコビッチのために開発されたスピードが遂に11代目になりました。
思い起こせば初代スピードMPを私もマイラケとして使用していました。
後にも先にもヘッドのラケットを自分のバッグに入れたのはこの1本だけです。
ジョコビッチとともに10数年歩んできたのですが、皮肉なことにイタリアのヤニック・
シナー選手の活躍で
スピード人気に拍車がかかり、ウインザー売り上げ月別ナンバー1になったのです。
ヘッドのラケットが一番になったことは、記録に残るヒット商品でした。
選手の活躍だけで、売り上げが上がるわけではありませんが、ラケットの性能とともに選手の活躍も大事なファクターです。
前作からの変更点は、オーセチック(ムラのないカーボン繊維の編み上げ方法)をグリップ部に採用したことですが、
全体のカーボンのレイアップもより反発の強い方向にシフトしています。
手のひらに伝わる打球情報を明確化し、インパクトにおける力の入れ具合を微調整できます。
またその名の通りスピードをより重視した設計にしたため、スピンよりフラット系に特化した形となっています。

では実際にトラックマンでデータを取って見ましょう。
比較するために、今までにイチオシで取り上げた、CX400ツアー、X100ツアー、NOVAも一緒に打ってみました。
CX400ツアー(スピード)103.1km(スピン)2330/rpm
X100ツアー (スピード)98.9km(スピン)2384/rpm
NOVA               (スピード)101.8km(スピン)2257/rpm
スピードMP(スピード)105.5km(スピン)1985/rpm

この結果を見てもわかるように、スピードが上がって、回転数が落ちました。
エネルギー保存の法則は、100%のエネルギーをスピードとスピンのどちらに多く使うかというもので、
スピードが上がればスピンが下がり、スピンが上がればスピードが下がるという法則です。
スピードMPを見ると、スピードが上がりスピンが下がっています。
X100ツアーはスピンが上がり、スピードは下がっています。
自分の持ち球は、フラット系ですので、スピンが多少下がったとしてもスピードが上がる方が嬉しいのです。
逆に、スピンが上がったとしても、高いバウンドになり、相手に取りやすいボールになる可能性があるのです。

ダブルスのゲームに使ってみたのですが、ボールの初速が速いので、ストレートアタックを仕掛けた時に、
真横を通ったにもかかわらずまったく反応もなく抜けていったリターンが2度ありました。
自分のリターンのスピードを知っているいつものメンバーだったので、余計に綺麗に決まったようです。
ボレーも歯切れがよくシャープな打球感なので、早めにネットを取っていく攻撃型のプレースタイルに向いています。
フラット系のスピードボールで攻めたい方におすすめの一本です。
おすすめストリングは、スピードを生かせる1.20mmの細目の丸ポリか、歯切れの良いXALTかAKプロが相性が良さそうです。