■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「本物か偽物か、ダイアデム誕生」
昨年、ダイアデムという新しいラケットブランドを初めて聞いたとき、怪しいブランドが出て来たなと思いました。
まったく新しいブランドが出てきたり10年以上前にあったブランドが復活して、SNSで取り上げられたり、SNSに広告を入れたりして、画期的な機能性を謳っていることをよく目にします。
実際に打ってみると、まったく嘘ではないですが、個人的には広告が少し大げさかなと感じることがゼロではありません。
スノワートも25年ぶりに復活したものの、はじめはあまり興味は湧きませんでした。
ところが、実際に試打してみたら驚きました。
厚ラケなのに食い付きがよくて、パワーがありながらスピンのかかりが非常によく、後日、トラックマンでデータを測ってみたら、過去最高の数字を叩き出しました。
それから現在までスノワート ビタス115は手放せないラケットになっています。
そのスノワートの新作ラケットの試打会があり参加させてもらったのですが、その試打会になんと今回取り上げますダイアデムのラケットもあったのです。
スノワートジャパン社長のK氏は、大手ラケットメーカーを渡り歩いてきた人で、ラケットメーカーの裏の裏まで知り尽くした人なのです。そのK氏が惚れ込んで、ダイアデムの日本での正式な代理店になったのです。
K氏「ダイアデムはアメリカの数100位の選手が、トップ選手のヒッティングパートナーをしたときに、その選手のラケットが自分と同じメーカーのものなのに、まったく違っていることに愕然とし、トップ選手と同じレベルのラケットを作りたいと思ったところから生まれたブランドなんです。」
市販のラケットと世界のトップ選手のラケットは、同じでないこともあります。
ただし、特別仕様は本当のトップ選手だけで、ほとんどの選手は市販のラケットを使っていて、そこから強くなっていくのです。
K氏「ダイアデムのこだわりは、ラケットの内部にびっしりとポリウレタンフォームコアが詰まっていて、カーボン繊維もかなりいいものを使っています。」
ウレタンフォームを詰めるとかなり重たいラケットになってしまうので、通常のラケットは空洞になっています。 よほどいいカーボンを使わないと内部にフォームコアを入れて300gには仕上がらないのです。
半信半疑で実際にボールを打ってみました。
1球で違いがわかりました。まず甲高い音がキーンと響きます。
ラケットの剛性はかなり硬い感じはしますが、ホールド感があり、スピードボールがバンバン飛ぶのですが、自分の手の内でコントロールできてしまうのです。
うーん気持ちいい!
セントビンセント製のプロスタッフを思い出しました。
98平方インチ315gでフレーム厚21.5mmのエレベートツアーと305gのエレベートをまず打ち比べました。
さすがに自分の体力では、305gがギリギリ振り切れる重さでした。ただ体力のある方なら、315gがより威力が出て、今回登場したメーカーの目指すトップ選手と同じラケットに近づくことになるでしょう。
100平方インチ300gでフレーム厚23.5mmのノヴァと285gのノヴァライトも打ってみました。
大和スペックはアメリカにも広がってきているようです。
軽くパワーが出て、スピンも楽にかかるのでノヴァの方が万人に向いた設計になっています。トラックマンでデータを取ってみると、スピンのかかりが跳ね上がっています。
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エレベートツアー:スピード108km.
スピン2,903rpm
エレベート :スピード109.6km
スピン2,944rpm
ノヴァ :スピード107.3km
スピン3,130rpm
ノヴァライト :スピード111.0km
スピン3,508rpm
---------------------------このデータからわかるようにスピンの回転数は3,000回転前後出ており、過去にデータを取ってきたラケットの中でもずば抜けています。
一番良かったのが、ノバライトでスピードとスピンが共にナンバーワンでした。
ただ気になるのが、レングス(飛距離)が24.3mでバックアウトしている点です。(ベースラインまでの距離は23.77m)
解決する方法がひとつあります。
スピンの回転量を増やすことです。
実はダイアデムはストリングメーカーで、ソルティスパワーという星型断面形状のポリエステルを発売していますが、トラックマンでデータを取ったときは、 ナイロンストリングのエボリューションが張ってあり、試打会で初めて打ったときは、ソルティスパワーが張ってありました。
ソルティスパワーで打ったときは、打球音が高く、食い付きがよく、スピンがかかっていながらボールの伸びを感じました。通常ポリエステルはナイロンより20%程スピン量がアップすると言われています。
スピン量とボールの伸びは比例しなさそうですが、星型断面形状のおかげでそれが可能になっているようです。
スピン量の向上のためには、ストリングとボールの接触面積を上げ摩擦抵抗を上げなくてはなりません。
1.25mmより1.30mmのゲージの方が接触面積を増やせるので、パワーがあってボールを潰せる方は太ゲージの方が良いのですが、太くなると反発力が落ちます。
アメリカでは1.30mmが標準で日本では1.25mmが標準なのは、基礎体力の差からきていると思います。
ソルティスパワーは、形状を星型にすることで、表面面積が大きくなり、1.25mmでも1.30mmかそれ以上の効果があります。
また、インパクトの瞬間尖った先端が折れ曲がりボールとの接触面積を広げ、ボールが離れる寸前に元の星型に戻りスナップバックを助長します。
ノヴァライトにソルティスパワーを張れば、スピードとスピンを向上させながら、ベースラインに収まるボールを打てる可能性が高まります。
新しいものには慎重になることも必要ですが、食わず嫌いにならないようにしようと自分自身に言い聞かせるきっかけとなる、面白いブランドが誕生しました。


一時、肘の怪我もあり、スランプになったこともありましたが、完全復活をしています。
間近で練習を見たことがあるのですが、ボールがとてつもなく速いと感じました。
お恥ずかしいことに、「ハイパーG」をまだ打ったことが無かったのです。
ソリンコ「ツアーバイト」
ソリンコ「コンフィデンシャル」
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ソリンコ(SOLINCO)とは、SOL(太陽)in COSMO(宇宙)で「我々がいるコミュニティと世界全体に魅力ある輝かしい光を照らす」という意味をこめた造語です。
最低でも4球は打てるので、
30年くらい前はほとんどのプロ選手はナチュラルガットを張っていましたが、テクニファイバーはマルチフィラメントのナイロンストリングにポリウレタンの樹脂を浸透させたまったく新しいストリングを開発したメーカーで、その後トッププロの使用が増え、低価格でナチュラルのフィーリングが味わえることでアマチュアにもブレイクしたフランスのストリングメーカーです。
4ゲーム先取の試合なので最低でもサービスゲームが一回やってくるので、サービスゲームの結果を中心に、ゲーム終了ごとにインプレッションをメモしていくスタイルで行いました。
ナイロンストリングで今最もナチュラルガットに近いと言われているX ONEバイフェイズ1.24からテスト開始です。
ナチュラルガットに近いと言われる理由がわかりました。
この食い付き感はナチュラルガット以上ではないでしょうか。スピード感は無いものの、ストリングに当たっている時間は相当長く感じます。 サービスの切れ味はまずまずと感じますが、ストロークやボレーのコントロールがし易く、安定感のあるストリングでした。
サービスの威力が出ていました。
普通ハイブリッドは縦糸と横糸をポリとナイロン(又はナチュラル)で変えますが、テクニファイバーは縦と横の異素材ハイブリッドはテンション維持の違いから否定的で、1本のストリングでポリとナイロンをハイブリッドしてしまいました。
今まではストローカー向きのスピン系ストリングの印象がありましたが、反発力があって、今回打ったストリングの中で一番サーブスピードが出てましたし、スピンサービスの跳ね方も一番でした。
テンション維持もよく、欠点の少ないポリエステルです。艶のある白色も特徴的です。
アナウンサーが驚いていました。
そして今回ファントムグラファイトはこの打ち方でネットを越えるのか、試してみました。
RA値は61(ギーク調べ)で、昔のグラファイトよりシャフトは柔らかくなっています。
