■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「平成ヒットアイテム=ラケット編=」
平成ヒットアイテムを振り返ってみましょう。
平成元年は西暦1989年です。
この年に発売された代表的なラケットは、ウイルソン「プロファイルハンマー」、ヘッド「プレステージプロ」ですが、 この2機種は現在に続く流れを作った大事なモデルでした。
軽量厚ラケは現在もベテランや力に自信が無い女性になくてはならない存在です。
この2年前に世界初の厚ラケ「プロファイル」が登場し、その爆発的な反発力にテニスに関わる全ての人が衝撃を受けました。
プリンス「サンダースティック」※中居も使用していました
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厚ラケは球離れが速いためにスピンをかける時間が短い上に重量も重かったために、パワーをコントロールするのが難しく上級者にあまり支持されませんでした。
上級者が支持したのは、ヘッドプレステージプロを筆頭にフレーム厚の薄いボックス型ラケットでした。
フレーム厚の薄いボックス型ラケットは、ラケットのしなりとフェース面のたわみで長くボールを打つことができ、スピンのかかりもよくなり、ハードヒットしてもコートに収まりやすく、またプレーヤーの力加減で飛距離を出しやすいのです。
厚ラケはその後、軽量トップヘビーのハンマー理論が生まれ、軽くても打ち負けないラケットが続々と発売されます。
厚ラケでも軽量であればスピンやスライスなど回転がかけやすくなり、パワーをコントロールできるようになりベテランや女性に大ヒットしたのでした。
平成元年と言えば、マイケル・チャン氏が17歳でフレンチオープンを優勝したのですが、レンドル戦で見せたアンダーサーブは話題になりました。
数年後に発売された「マイケルチャングラファイト」は1インチロングで大ヒットし、各メーカーが1インチロングモデルを次々と発売し、長ラケブームが起きました。
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モアシリーズはその後O3システムを生み現在に至っています。
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フレンチオープンで優勝したカルロス・モヤ氏がピュアドライブを使用しており、「あれは?」と話題になりました。
一見すると普通の中厚ラケットでしたが、ストリングメーカーの発想からグロメットに画期的な機能「ウーファーシステム」を搭載したのです。
グロメットに半円の膨らみを付け、ピストン運動とローリング運動を起こすことで、インパクトしたボールの箇所が沈み込み、オフセンターでもコントロールを可能にし、スピン性能を大幅に向上させたのです。
あれから20年、進化を続けながら現在も人気を博しテニスコートに行くと1面に2、3人が歴代の青いラケットを使用していることはよくある風景で、「モンスターラケット」と形容されるのもうなずけます。
平成ヒットラケットで忘れてはいけないのが、チタン軽量モデルです。
その先駆けとなったのが、ヘッド「TI.S6」でなんと225gだったのです。(復刻モデルが発売されています)
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チタンではありませんが、軽量デカラケの名品として、忘れてならないのが、平成14年に発売されたダンロップ「スペースフィールプライム」です。
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平成30年間、ラケットは大きく変化し、フェース面積がルール上ギリギリの135平方インチが発売されたり、長さもルール上ギリギリの29インチ(長ラケブームが起こる前は32インチまでOKでした)が発売されました。
あなたにとって平成の思い出となるラケットはなんでしょうか。
もうすぐ始まる令和の時代に一体どんなラケットが誕生するのか、今から非常に楽しみです。