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【GEEK通信】「【月一企画】ショット別にラケットを考える。第三回『スライスショット』」
2019/02/28
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「【月一企画】ショット別にラケットを考える。第三回『スライスショット』」
ストロークのスライスショットでは、大半はバックハンドに使用しますが、フォアハンドでも有効なショットになります。
プロ選手でフォアスライスを使用するシーンをよく目にするのは鈴木貴男選手ですが、R・フェデラー選手はドロップショットに見せかけてフォアスライスでエースを取ったりもしています。
ATPトップ10の内ダブルバックハンド8名、WTAトップ10の内ダブルバックハンド10名というようにATPトップ選手でダブルバックハンドのプレーヤーが増えている中バックハンドスライスをよく使用する選手は、フェデラー選手、G・ディミトロフ選手がまず思い浮かびます。 アマチュアになると年代で異なるとは思いますが、50代のシングルバックハンド率は個人的な体感では8割くらいではないでしょうか。
特に社会人になって始めた方はシングルバックハンドが多いようです。
ではスライスショットのメリット、デメリットを考えてみましょう。
メリットとしては、体力を使わない、リーチが広くなる、打点が後ろでも打てる、ドロップショットがバレにくい等です。 逆にボールが遅くなる、スライスの種類によっては攻撃されやすい、パッシングしにくい等のデメリットもあるかと思います。
メリットの方が多いと思いますので、デメリットを克服したらメリットが多くなるショットです。 どうしたら、伸びのある攻撃的なスライスが打てるのか、スライスを武器にしているプレーヤーに尋ねてみました。
その方は、60歳前後の方でフォアもバックもスライスなのですが、切れ味が抜群で何度もポーチに出ようとするのですがネットスレスレで伸びてくるので中々出ることができません。一か八かポーチに出たのですが届きませんでした。普通のスライスより、速くて低くてバウンドしてから滑ってくるのです。
その方にとっての極意を尋ねてみました。
テイクバックは高く、インパクトは強く、フォロースルーは止める。 そして一番大事なのがラケットヘッドを立てて打つことだそうです。
ラケットを見せてもらうと、横糸が上方向にずれていました。
ラケットを立てている証拠です。
スライスの使用シーンは様々あると思います。
ここからはギアの目線で、
【守りだけでなく攻撃にも使えるスライスショット】→【スライスが打ちやすいラケット & ストリング & テンション】を探っていきましょう。
参考ですが、先程のスライスの達人が使用するラケットは10年程前のモデルで、軽量、オーバーサイズ(デカラケ)、フレームが厚く、ストリングはナチュラルガットで40ポンドで張っていました。オーバーサイズで40ポンドですからフィーリングはかなり柔らかいです。
個人的に考える「スライスが打ちやすいラケット」は、スリクソンレヴォCS8.0やCS10.0のような縦長フェイスでトップヘビーバランスが良いでしょう。 スライスの打点はやや手元から入って対角線上に上方向に抜けていきますので、縦長フェイスが良いと思います。
トップヘビーバランスが良い理由は、スライスは上から下に振るスイングですので、重さを利用できるからです。 重たいものを下から上に振り上げるのは疲れますので、スピンよりスライスが良いと思います。
フォアハンドに比べバックハンドはスイングスピードが遅くなります。
また、スライスショットの場合はゆったりとスイングをしますので、しなりのある球のりの良いラケットが相性のっ良いものと言えるでしょう。
まずオススメなのがプリンスの「X(エックス)」シリーズ。 まさにバックハンドが打ちやすくなる工夫があり、フォア面よりバック面が11%しなるように設計されています。
スイングスピードが遅くなるバックハンドでも球乗りが良くなり、伸びのあるスライスショットが可能になります。
次に、ヨネックスの「Eゾーン」シリーズもしなりに加え、対角線が長いフェース形状なのでスライスが打ちやすいラケットです。 また、ウイルソンの[Sラケ]もスライスショットが打ちやすいラケットです。
横糸を16本にすることで、縦糸のスナップバックを活発化し、ネットしそうで超えていくボールが可能になります。
[Sラケ]はバーン、ウルトラ、ブレードシリーズ内にそれぞれ存在し、特に「ウルトラ105S」は16×15のストリングパターンに加え、105平方インチのフェース面積からスライスショットは抜群に打ちやすいラケットです。 【ストリング】【テンション】ですが、ボールを潰すというより、ホールドして長く運ぶことが必要です。
 ストリングの種類は
ナチュラル > ナチュラル×ポリエステル > マルチフィラメント > モノフィラメント > ポリエステル
の順に適していると思います。
テンションは適正テンションの下(45-60ポンドの場合は45ポンド)を基準に、テンションを上げ下げしてベストを探すと良いでしょう。
スライスショットをマスターすると、同じフォームからドロップショットやロブも打てますので、テニスがもっと楽しくなると思います。
是非チャレンジしてみてください。
【GEEK通信】「しなるラケット、しならないラケットのメリットを考える」
2019/02/13
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「しなるラケット、しならないラケットのメリットを考える」
ラケットの硬い、柔らかい論争は昔からあります。
ある人の見解は、「ブレードは硬く」「プロスタッフ」は柔らかい。
私はまるで正反対です。
ヘッドのプレステージもお客様から「硬いですよね」の声をよく聞きます。
実際はよくしなるラケットです。
実際に「しなる」「しならない」と、打球感で感じる硬さはイコールにはならないようです。
様々な要因はあると思うのですが、どうやら飛ばないラケットは硬く感じることが多いようです。
スイートスポットに当たると、振動も無く気持ちよく飛んでいきます。その時に感じるのが[食いつく]や[柔らかい]という感触です。
スイートスポットを外した場合、振動も大きく飛んでいきません。その時に感じるのが[食いつかない]とか[硬い]という感触です。
芯を外すと途端に飛ばないラケットになってしまうので硬いと錯覚してしまうのです。
飛ばないのは、ラケットのねじれが原因なのです。
フレーム厚の薄いラケットはよくしなりますが、同時にねじれも起きているのです。
実際はしなっているのに、硬いと感じるのはねじれが原因で[飛ばない][振動がくる][面がぶれる]などの影響だと思われます。
芯で捉えることができる上級者や、ブレード・プレステージをマイラケットとして使用している方に聞くと、「柔らかい」という返答がほぼくることから、使いこなせる方には柔らかいと感じ、短時間の試打で芯にしっかり当たらないと硬く感じてしまうという結果になるのだと思います。
フレームが硬くてしならないラケットのメリットとフレームが柔らかくてしなるラケットのメリットを考察していきましょう。
硬さを表す基準としてRA値というものがあります。
RA TESTという計測機器を使いフレームに荷重してRA値を測ります。
RA値70以上は硬くてしならないラケットで、RA値65以下は柔らかくてしなるラケットです。
【プロスタッフRF97:RA値73】
【ブレード98CV:RA値68】
【グラフィンタッチプレステージMP:RA値64】
※GEEK中居調べ
硬くてしならない(RA値70以上)ラケットのメリットは、なんといってもパワーが出ることです。
ボールはインパクトから1000分の4秒で飛び出しますので、ラケットのしなりが頂点になった辺りですでにボールは面から離れてしまいます。
しなり幅が大きければ大きい程、パワーを吸収するようになってしまうのです。
よってフレームが硬くてしならないラケットは、入射角と反射角の差が小さくパワーロスが少なくなります。
柔らかくてしなる(RA値65以下)ラケットのメリットは、コントロールがしやすいことです。
スイングは体の回転、腕の振り、後ろから前への体重移動など様々なファクターがあります。
止まっているラケットにボールを当てる場合は、硬いラケットで良いのですが、スピン・スライスなどの回転やロブ・ドロップショットなどといったスピードを必要としないショットの場合は、しなることで打ちやすくなります。そして浅いボール、深いボールの飛距離のコントロールがしやすくなります。
では、パワーとコントロールは両立しないのでしょうか。
パワーとコントロールの融合をテーマに開発された【ウイルソンのクラッシュ】を試打しながらそのテーマを考えていきましょう。 ウイルソンのラケット「クラッシュ」の開発背景として、
【しなるラケットはねじれが起こり、それによってパワーを失う】という切り口からスタートし、
ねじれないシャフトの開発と、カーボン繊維の編み方で柔らかくなる独自の方法を編み出しました。
結果、RA値53(GEEK中居調べ)というかなり柔らかいラケットが完成しました。 店頭にあるラケットを隅々計測しましたところ、、、最もしなるラケットはプリンスファントム100XRJのRA値61でした。こちらのラケットはフレーム厚が16mmと薄いのでしなって当然なのです。
24mm厚のクラッシュが16mmのファントムよりも柔らかい数値が出たのは驚きました。
さらに店頭ディスプレイで飾っていたウッドラケット ウイルソン クリスエバートを計測するとRA値38でした。
もちろん新品ではないのでへたってしまっていることを差し引いたとしてもかなり低い数字です。
番外編としてウイルソントライアドXP125はRA値47と数字上は柔らかく出ますが、これはトライアド構造のためであり硬いシャフトと硬いフェース面をアイソゾーブというゴムでジョイントしているため、そのゴムの部分が伸縮しているのです。
ラケット全体がしなっているわけではないと思われます。 話を戻しますが、クラッシュを実際に打ってみると打球感はそんなに柔らかくは感じませんでした。
ねじれがないためと反発力があるためにそう感じたのかもしれません。
ストロークを打っている時に感じたのは、
スイートスポットが広く、芯を外してもミスが出ない使いやすいラケットという印象です。
ねじれが少ないことで本来ならミスをしたり、本来なら飛ばないボールがしっかりと深いボールで返るのです。

サービスを打つとまた、イメージが変わりました。
 凄く柔らかく感じるのです。 スピン・スライスはいつもよりキレが増しセカンドサービスでもコースを狙って打っていけます。
ただセンターを狙ったフラットサービスだけ、個人的にスピードが出し辛く感じました。恐らくサービスはストロークに比べ芯で捉える確率は上がるのとフラットですと90度に近い角度で当たるためだと思います。
冒頭に書いた1000分の4秒でボールは飛んでいくことを思い出してください。
「しなりが大きい程、しなりの頂点でボールが飛び出してしまうので威力が出ない。」
これが起こっているのでしょう。 (ただし、私はストロークで芯を外してしまうことが比較的あり、本来なら飛ばないはずのボールがねじれが起きないために十分に威力のあるボールが打てるのです。)
クラッシュ100ツアーはウエイト310gでバランス306mm、クラッシュ100はウエイト295gでバランス310mmです。 通常の設計より15mm程トップライトになっています。これはシャフトから手元にかけてねじれないようにカーボン量を凝縮しているからと思われます。
よって10gくらい軽いラケットのように操作できますので、迷ったらこの点について参考にしてみてください。
いくつものパテントを取っている革命的なラケットを32,000円(税抜き)で発売するウイルソンに脱帽です。
【GEEK通信】「【月一企画】ショット別にラケットを考える第二回『ドロップショット』」
2019/02/09
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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「【月一企画】ショット別にラケットを考える。第ニ回『ドロップショット』」
少し遅くなりましたが大坂なおみ選手全豪オープン優勝おめでとうございます。
左利きのクビトバ選手のスライスサービスを徐々に攻略したことが勝利に繋がったのではないでしょうか。
以前、GEEK通信で取り上げた左利きスライスサービスの対策が偶然にも決勝戦の2日前だったこともあり、反響をいただきました。
大坂なおみ選手が21歳で世界ナンバーワンに上り詰めたことはとても凄いことです。
そして、ドロップショットやスライスなどまだまだこれから取り入れていくようです。
まだまだ強くなる大坂なおみ選手をこれからも応援します。
今回の月一企画は、ドロップショットについて考えていこうと思います。
まず、個人的にドロップショットを打つ際は、ネットから3m以内の狙ったポイントにバックスピンかサイドスピンをかけて打つのですが、打つ前に相手にばれてしまわないように打つようにしています。
インパクトはスライス回転をかけ柔らかく打っていますが、フォロースルーは個々によって違います。
錦織選手は長めにフォロースルーをしていて、完璧にドロップショットが決まるタイミングで打っています。(相手のボールが力なく浅く入った時)
ジョコビッチ選手やナダル選手がよく試みるドロップショットは、ラリー中に突然打つドロップショットで、エースを取るよりドロップショットを返球した次のボールで決めるパターンです。
この場合はインパクトで止めるようなフォロースルーが小さい打ち方になります。
ジョコビッチ選手はバックハンドで、ナダル選手はフォアハンドでドロップショットを打っている姿をしばしばみます。
ドロップショットは【技術】と【タイミング】と【打つ勇気】が必要になってくると思います。
もちろん技術が無いとネットしたり、甘いボールになってしまいます。
ただ、完璧な技術で打ったとしてもタイミングが悪いと相手に逆襲をくらいます。
そして、ここぞというタイミングを逃さず打つ勇気も必要です。
ここまでは、個人的に考えているドロップショットの話をしましたが本題に入ります。
ラケットという視点で【ドロップショットを上手く打つこと】は可能なのでしょうか。
数年前にある実験をしたことがあります。
ネットから2mのところにラインを引き、球出ししてもらったボールを10球打ち何球ラインの中に入るかということを調べてみました。
10人くらいで行いデータを取ったのですが、厚いラケットで飛びの良いラケットは成功する回数が比較的少なかったです。
2mのラインに収まらず、飛びすぎていました。
ベースラインからネットを越して2mのライン以内に入れるためには、飛距離をコントロールしないといけないのですが縦糸の長さが40cmあるラケットでは想像以上に飛距離が出てしまうのです。
もちろん慣れもあると思います。実際に私は厚めのラケットを使用していますし、ドロップショットをしばしば打ちます。
この月一企画の結論として、特別にドロップショットが打ちやすいラケットを提案するのは難しいです。
ですが、ドロップショットが打ちやすいストリングテンションは個人的にあると思います。
ハイテンション(55ポンド以上)よりローテンション(45ポンド以下)の方が打ちやすいと思います。
ハイテンションはインパンクトでボールを潰してコントロールするもので、ドロップショットのようなボールを優しく包み込むようなタッチは難しく、ネットする可能性が高くなります。
ローテンションの場合ストリングとボールの接触時間が長くなり、バックスピンをかけながらフワッと置きにいくことがしやすいです。
フェイス面積が大きいラケット、フレームが厚めのラケット、飛びの良いラケットでドロップショットを打つのは比較的難しいのですが、ストリングテンション次第でもちろんカバーはできると思います。
どんなショットも練習が必要ですので、ドロップショットも普段の練習に組み込んでみてください。
【GEEK通信】「ハイブリッドストリングの選び方」
2019/02/05
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている 中居が担当いたします。
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「ハイブリッドストリングの選び方」
寒くなると体の動きが鈍くなります。
寒くなるとストリングが硬く感じます。
寒くなるとボールの弾みも悪くなります。
ボールがネットを超えなくなったり、浅くなったりしていつものようなプレーができなくなる時です。
そこで、以前にもご紹介したようにウレタンの柔らかいマルチフィラメントのストリングがオススメなのですが、普段ポリエステルを張っている方にはフィーリングの違いを感じやすく、耐久性の問題も絡んできます。
そこで今回は、ポリエステルのストリングについて考えてみようと思います。
初めてポリエステルに出会ったのが、1991年にUSオープンにストリンガーとして参加した時に、無名のヨーロッパの選手が張りに持ってきた茶色のビニールのようなストリングだったのですが、数年後にそれがポリエステルだということを知りました。
当然初めて張るので、硬くそして曲がりにくいストリングだなと思いました。
ポリエステルが注目を集め出したのが、1997年に全仏オープンでクエルテン氏がルキシロンのアルパワーを使用して優勝したときではないでしょうか。
1993年、1994年と全仏オープンを連覇したスペインのブルゲラ氏以降、グリグリにスピンをかけるスペイン風ストローカーがプロにもアマチュアにも増加し、クエルテン氏の人気で拍車がかかり、トップスピンでハードヒットするプレーヤーが多くなりました。
当然、シンセティックナイロンでは切れてしまい耐久性に優れるポリエステルが注目集めるようになったのです。
当時はルキシロンのアルパワー、バボラのポリビート、キルシュバウムのスーパースマッシュ程しかなく、現在のように多様に選べるような状況ではありませんでした。
また、ストリンガーや選手にも悩む問題がありました。
ポリエステルを発売するメーカーは10%程度テンションを下げましょう。と謳っているのですが、ショップでは10%強く張らないとシンセティックナイロンと同じ面圧が出ないのです。
メーカーは飛びを基準にしており、ショップは張り上がりの強さを基準にしているから矛盾が生じてしまったのです。
結果から申し上げると、シンセティックナイロンと同じように張れば、10%面圧が下がり飛びが近くなるのとポリエステルの硬さを緩和することができると思います。
そのためポリエステルは面圧指定ではなく、張力指定で張ることをオススメします。
私自身もシンセティックナイロンかナチュラルしか使ったことがなかったので、初めてアルパワーを打ったときは不思議な感じがしました。
張る作業をしている印象から「打感は硬いかな」と思っていたのですが、柔らかく感じたのです。
これはどのポリエステルにも共通しているのですが、インパクトしたボールの部分だけストリングがずれてホールドした感触になるのです。
シンセティックナイロンが面全体でたわむのに対して、ポリエステルはボールの当たった箇所だけたわむので、たわみ戻しが早くボールを押し出す効果が得られます。
また、縦糸のずれ戻り(スナップバック)でスピンのかかりも良くなります。
ポリエステルの良いところは、耐久性があってスピンがかかるところです。
欠点は、強い力でヒットしないとストリングが動かないこととフィーリングの維持が短いことです。
ボレーやスライスなど柔らかいタッチが必要なショットは、面全体がたわむシンセティックナイロンは打ちやすく感じますが、ポリエステルは少しの力では凹まないので難しいショットになってしまいます。
張りたて時のポリエステルはスナップバック効果があり、スピンもパワーもシンセティックナイロンには無い次元で効果を発揮しますが、その持続が数週間から1ヶ月と言われています。
切れない・見た目が綺麗といって半年や一年間張り続けている方もいますが満足いくプレーが難しくなる傾向にあったり、肘や手首にも負担があり怪我をする可能性もあります。
有名なストリンガーが「味のなくなったガムを噛んでいるのと同じ」と表現していました。
いつ取り替えていいのか判断が難しいのです。
ガットが切れない・ハードヒッターではない方はシンセティックナイロンを張るのがオススメです。
それでもポリエステルの魅力にはまってしまった方は、【ハイブリッド】を試してみてはいかがでしょうか。

ハイブリッドを広めた選手としては、アンドレ・アガシ氏と思います。当時、縦にケブラー横にナチュラルを張っていました。
その後、「ポリエステル」と「ナチュラル」をハイブリッドする選手が増加し、現在ではトップ10の半分の選手はこの組み合わせをしています。
メリットとしては、テンション維持が良くなり、ボレーやスライスなどの柔らかいタッチも打ちやすくなり、腕にくる負担も少なくなります。
ただし、ナチュラルガットは高級品で価格が高めで、雨に弱い性質ですのでそこを理解してチャレンジしてみてください。
また、ナチュラルガットの代わりにマルチフィラメントを代用したアイテムはさまざまなメーカーから発売されています。
試したこともある方もいらっしゃると思います。
ナチュラルガットの柔らかい部分が再現されており、コントロールを重視するプレーヤーにはオススメの商品です。 ただしナチュラルガットはパワーもあるのですが、マルチフィラメントではナチュラルガットのパワーまでは再現できません。
そこで、パワーを重視したハイブリッドが発売されましたのでご紹介します。
ゴーセンの【GXX3(ジーダブュリュエックススリー)】と【GXX1(ジーダブュリュエックスワン)】です。 【GXX3】はポリエステル「Gツアー3」とシンセティックナイロン「AKプロCX17」の組み合わせです。 【GXX1】はポリエステル「Gツアー1」とシンセティックナイロン「AKプロCX17」の組み合わせです。 AKプロCXは分類するとモノフィラメントに入りますが、厳密には海島型というどちらにも属さない構造で作られています。 AKプロは元々テックガット7000EXというネーミングで最もナチュラルガットに近いシンセティックナイロンとして評判でした。 トーナメントプロ選手がほとんどナチュラルガットを使っていた90年代に、アンナクルニコワ氏(ヒンギス氏のダブルスパートナー)が契約なしにこのテックガット7000EXを使用していました。 人気のある選手でしたので、その後ゴーセンと契約を結び頭文字をとってAKプロと名称変更をしたのです。 AKプロCXは、AKプロに耐熱400度(通常耐熱200度)の耐熱糸CXを側糸に使用した商品です。 熱に弱いポリエステルと熱に強いCXを組みわせることで耐久性、テンション維持性を向上させました。 また、パワーを重視した柔らか過ぎないガッチリとした打球感なのでポリエステル好きの方も十分納得できるフィーリングになっています。 【GXX3】は、やや柔らかいGツアー3を使用していますのでストロークからボレーまでオールラウンドなプレーを目指す方にオススメです。 【GXX1】は、やや硬めのGツアー1を使用していますのでストローク中心にハードに攻めるプレーを目指す方にオススメです。 縦糸横糸のセッティングについては、現在ポリエステルを使用している方は縦Gツアー横AKプロCXを。 現在シンセティックナイロンを使用している方は縦AKプロCX横Gツアーがオススメです。 ぜひ試してみてください。