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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「イチオシ プリンス エンブレム110」
紆余曲折ありながら、エンブレム110を永く使い続けていますが、
肩の怪我以降、上からのサービスが打てなかったり、
バックハンドが片手で打てなかったり、
制限されることが多く、満足のいくテニスができていませんでした。
そんなモヤモヤした気持ちの時に、エンブレムがモデルチェンジを迎えました。
NEWエンブレム110は、外観とスペックは変わっていませんでしたが、
素材に新たに「ZYLON(ザイロン)」を使用しました。
前作に使用していた「TWARON(トワロン)」に比べ、
「ZYLON(ザイロン)」は衝撃吸収が2倍、反発が2倍の最強素材なのですが、
使い方を間違えるとただ硬いだけのラケットになってしまうデリケートな素材でもあります。
ZYLONの採用によって、しなるけど捻れないフレームを実現しました。
早速、実践試打を行うことにしました。
月一で練習をしているテニスライズの河合コーチが運営している「テニススタジオ川口」にお邪魔しました。
腱板断絶によって、上からのサービスと片手打ちバックハンドを封印することになったので、
その対策を河合コーチにご指導願いました。
ラケットを肩より上にあげないサイドサービスの打ち方、ダブルバックハンドのコツを伺いました。
そして毎回行っているワンセットマッチをしました。
河合コーチとは、彼が10代の頃からの付き合いで、かれこれ37、8年の付き合いになります。
全盛期はJOP80位くらいで、ベテランになってからも全日本に出場している雲の上の存在です。
よって300試合以上、試合をしていますが、一度も勝ったことがありません。
普通に戦っても勝負になりませんので、
河合コーチにもサイドサービスで、ダブルバックハンドのハンデをもらいました。
過去に勝てそうで勝てない試合は沢山ありました。
今回も5-2リードのところまで来ましたが、いつものように5-5に追いつかれ、またダメかと思ったら…
なんと7-5でついに初勝利を果たしました!
河合コーチのハンデはありましたが…。
でも勝因は、エンブレム110です!
ショートラリーの時から、違いを感じていました。
ストリングがスナップバックする「カシャン、カシャン」という音が凄いのです。
ZYLONの特徴である、しなりながら捻れない効果は、スピンをかける時に発揮します。
しなることが球を食いつかせ、捻れないことで面ブレがなく、ボールを潰せるような感覚になります。
また、前作よりストリングの舛が大きいのでより引っかかりを感じます。
練習ではNEWエンブレム110を使用し、
いざ試合の時はチューンナップしているマイラケ エンブレム110に戻したのですが、
第一ゲームの0-30になった時に、NEWエンブレム110にスイッチしました。
比較してみてわかったのですが、
ボールの推進力がかなり違い、スピンがかかって相手のコートでバウンドして伸びていきます。
今回の進化は目覚ましいものがあります。