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GEEK通信「一刀両断 小さいフェースのラケットの方がコントロールしやすいと言われていますが本当にそうだろうか」
2024/11/12

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「一刀両断 小さいフェースのラケットの方がコントロールしやすいと言われていますが本当にそうだろうか」

フェース面積110平方インチより95平方インチの方がコントロールしやすいと言われていますが、本当にそうでしょうか。
私は110平方インチを使用していますが、95平方インチよりコントロールしやすいと思っています。
そもそもコントロールは自分でするもので、ラケットはコントロールしてくれません。
確かに、スピードとスピンはラケットがアシストしてくれることもあります。
では、「コントロールの定義」とは、なんでしょうか。
狙った方向、高さ、距離が正確であることです。
それを可能にするためには、ラケットのスイートスポットに当て、適正な打点で捉え、力加減が正しいことです。
スイートスポットの広さは、95平方インチより、110平方インチの方が広いのは間違いないところです。
適正な打点で捉えるための重さは人それぞれです。
力加減も人それぞれ好きな大きさ・重さがあるでしょう。
力に自信の無いAさんは、フェース面積が大きく、軽量のラケットがコントロールしやすく感じ、
力みなぎる体力に自信のあるBさんは、飛びが抑えめな小さいフェース面積で、振り回しすぎない、
やや重めのラケットがコントロールしやすく感じます。
またCさん・Dさんもコントロールしやすいラケットは、バラバラです。
単に、形や重さでは決められないのがコントロールではないでしょうか。

「ラケットはしなる方がコントロールしやすいは本当か」
昔からしなるラケットはコントロールしやすいと言われることがありました。
でも本当はどうなのでしょうか。
ウッドラケットの頃は、コンチネンタルグリップに握り、ボールを運ぶようにフラットに打っていました。
この時代の打ち方だと、しなった方がボールを長くフォロースルーでき、コントロールがしやすいと感じました。
ラケットの素材がカーボンになると、パワーが跳ね上がり、フラットで打つとバックアウトしてしまい、
スピンをかける打ち方に変わっていきました。
グリップの握りも、コンチネンタルからイースタン、セミウエスタン、ウエスタン、
それよりも厚く握るジュニアプレーヤーも現れました。
スイングも後から前に押すように並行移動していたのが、体を軸にする回転運動に変わりました。
ストリングとボールが接触し、飛び出すまでの時間は1000分の4秒と言われています。
ラケットがしなっている最中にストリングからボールは離れてしまうので、
しなればしなるほど狙った方向より振り遅れた方向に飛び出してしまいます。
しなりが少ない方が、スイング方向とボール方向のズレは小さくなります。
よってコントロールしやすいのはしなりが小さい方になります。
ウッドの頃とは、打ち方が変わってしまったので、真逆になってしまったんですね。

このようにコントロールは人によって違い、時代によって変わってきたのです。
自動運転が現実的になった自動車のように、
ラケットも自動操作機能が搭載されれば、
コントロールはラケットによって変わってくると思いますが、
現状は人間の手によって操作するものなので、
コントロールは自分の技術、体力、経験などで左右されるものです。
だからテニスは楽しいのですね。




 

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