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店舗情報
「一刀両断 DIADEM AXIS 100」
2025/04/11

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「一刀両断 DIADEM AXIS 100

「毒を食らわば皿まで」ということわざがあります。
どうせ毒を食ったならば、皿まで舐めてしまうように、
思い切って禁断を破ったならば、もはや良識などは気にせず、徹底してやるべしという意味です。

黄金スペックが流行り出した頃は、色々なメーカーからバボラのピュアドライブに
似たようなラケットが乱立した時代がありました。
当然、急遽真似て作ったラケットがピュアドライブに勝てることはありませんでしたが、
実績は作ったと記憶しております。
では、AXIS100の似ている点と、違う点をチェックしていきましょう。
フレーム形状はほぼピュアアエロと同じで、AXISの方がより尖ってます。
フレーム厚は、ピュアアエロが23-26-23に対して、AXISが24-26-23とほぼ同じです。
スペックは、ピュアアエロが300g・320mm、AXISが300g・330mmなのですが、
この「バランスポイント330mm」はどうなのでしょうか。
過去にトップヘビーにこだわって発売したけれど、ユーザーへの反応があまり良くなく、
結果、マイナーチェンジをする際に、ノーマルバランスに変更するというケースが多々ありました。
ダイアデムとしては、開発の中で330mmがより威力が出て、結果が良かったからと言っています。
ダイアデム社は、最新の動作解析の機器を完備しており、
間違ったことは言ってないと思いますが、選手クラスがテスターであれば、330mmのバランスがちょうどいいのかもしれません。
しかし、日本人のアベレージプレーヤーが使いこなせるのでしょうか。
百歩譲ってストロークは打てると仮定して、ボレーやサービスは上手く打てるのでしょうか。

以上の不安点をチェックしながら、試打をしてみたところ…
いつものようにショートラリーを打っているだけなのに、ボールの推進力に凄まじさを感じました。
ダブルスのゲームに使ってみたのですが、クロスコートでのストロークの打ち合いで若いプレーヤーに打ち負けませんでした。
いつもなら、ラリーが2球続くと、ストレートロブかドロップショットかストレートアタックをしていました。
相手の前衛がポーチをしてきたので、スピンでアングルに打つと、
前衛の伸ばしたラケットをすり抜け、サイドアウトせずアレーに着弾しました。
また、ネットしたかな?と思ったボールが何球かあったのですが、不思議とギリギリ超えていきました。
空中でのボールの伸びと、バウンド後の伸びがあり、推進力がとにかく凄いの一言です。
ストロークは満点ですが、ボレーはどうでしょうか。
試打した結果、ドライブボレーは最高でした。
ただ、サービスを含めてスマッシュ、バッグハンドハイボレーなどの上のボールの処理が少し辛かったです。
もし、320mmだったらどうなのだろうと思うことはありました。
実際に試打したラケットが平均より軽いスペック(ウエイト300g、バランス326mm、スイングウエイト290)だったので、そこまで重く感じなかったことが良かったのかもしれません。

トラックマンのイベントで、男性の上級者がスピン系黄金スペックをすべて打ち尽くし、
残り後1本打てる場面がありました。
こちらからAXIS100をお勧めしたのですが、330mmのバランスを知っていて候補から外していたそうです。
試しに試打をお願いしたところ…
スピードもスピンも飛び抜けて良い数字を叩き出したのです。
試打したラケットが326mmのやや軽い個体だったのが幸いし、お客様は打球感も気に入って下さり、ご購入していただきました。

体力的にあまり自信の無い方は、AXIS チーム(280g・330mm)がおすすめです。
20g軽くなるだけでも、かなり楽なスイングが出来ます。
フラットドライブで攻撃的に打ち込む方には、AXIS 98がいいでしょう。
98平方インチ・305g・315mm、ストリングパターン16×20で、ピュアアエロ98と完璧に同じです。これがまさに「毒を食らわば皿まで」です。
AXIS 100のRA値が64に対し、AXIS 98のRA値は68と硬くなっています。
ピュアアエロ98のRA値は70なので、近い硬さになっています。

結論、AXIS 100はストローク100点、サービス・ボレー70点でした。
ピュアアエロに比べ、しなりがあり、球乗りが良いので、スピンにこだわり過ぎないでフラット系・スライス系のボールも非常に打ちやすく、
ダイアデム自慢のFSシステム(内部が詰まっている)とクライボン(衝撃吸収素材)の相乗効果で、しっかりとした打球感でありながら、余韻に雑振動がなく手に伝わる感触に爽快感が残ります。
操作性能に不安のある方は、スイングウエイト290以下を選べば、ピュアアエロの平均スイングウエイト290より軽く感じるので、振り遅れることはないでしょう。
ストローク中心で、パワーのある方は330mmでスイングウエイト300前後を目指すと良いと思います。

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