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一刀両断「謙虚過ぎる綿貫選手に一刀両断」
2025/09/09

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「謙虚過ぎる綿貫選手に一刀両断」

北区にあるナショナルトレーニングセンターには、
全米オープンと同じサーフェスと全仏オープンと同じサーフェスが2面ずつあり、
特に全仏オープンで使用される赤土のクレーコートは日本では大変貴重なコートで、
海外を転戦している選手は日本に帰ってくると、このコートで練習をする習慣があります。
池袋店から近いこともあり、練習終わりに選手達もお店に訪れることも多く、ガットの張り替えは頻繁に承っています。
錦織選手、西岡選手、綿貫選手、ダニエル選手、島袋選手、内山選手は特にご来店も多く、
ラケットのこと、ストリングのこと、色々お話していただきます。

一年程前に、綿貫選手がピュアアエロ98のラケットを張りに来ました。
RPMブラスト125を張ったのですが…30分ほどで切れてしまったとのことでした。
綿貫選手はジュニアのころからピュアドライブを使っており、10数年ラケットを変えていないそうです。
その後、試合を見ていたら、ピュアアエロ98ではなく、ピュアドライブを使っていたので、
変えられなかったのかなと思いました。
そして最近…張り替えにご来店されたのですが、なんとピュアアエロ98を複数本持って来られたのです。

私「あれっ、ついにラケットを変えたのですか?」
綿貫選手「ずっと98にしたかったのですが、実力不足で1年かかってしまいました。」
私「あなたが実力不足だったら日本人は誰も使えないことになりますよ」
とお互い笑いながら談笑しました。

ピュアアエロ98は、アルカラス、ルーネ、フィス等、数多くのプレーヤーが使用していて、
98平方インチ・305g・315mmの細マッチョスペックのモデルになります。
クリアランス(白帯から上の通過位置)をあまり上げずに、スピードボールを打つ方にマッチします。
ピュアアエロ100は強烈なスピンで相手を後方に押しやり、粘り強くラリーを続けるストローカー向きに対して、
ピュアアエロ98は、フラットドライブで攻撃的に攻めていくプレースタイルに向いています。
綿貫選手は1年かかったと言っていましたが、安心してください。
アマチュアの方は今すぐ変えても問題ないですよ。
ジュニアの頃から10年使ったということは、そのラケットですべてのショットを覚えたということなのです。
ラケットを変えるということは、すべてのショットを一からやり直さないといけない。
その間に試合もあるので、1年かかってしまったということなのです。
ただ今回、綿貫選手は膝の怪我で1年間リハビリをしていましたので、
ラケットを変えるのにうってつけだったのです。

綿貫選手が謙虚過ぎる出来事が今年3月のインディアンウェルズでありました。
ランキング17位のフランシス・ティアフォ選手と349位の綿貫選手が3回戦で対戦した時に、
ティアフォ選手のサービス時にタイムバイオレーションを主審から宣告されました。
ポイント間25秒の違反をしてしまったのです。
ティアフォ選手が、主審に対して苦情を申し立てた時に、綿貫選手は自分がリターンの準備が遅れたのがいけないので、
タイムバイオレーションではないですよと主審に言いました。
会場からは暖かい拍手が起こり、その後は観客の声援を味方に付け、ティアフォ選手を破ったのでした。
現在、147位の綿貫選手、自己最高72位の更新はもちろん、30位以内に入るポテンシャルはあります。
今後の綿貫選手の活躍を期待しています。