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【GEEK通信】【検証:ダイアデム&ポリファイバー】「ストリングのカラーで変わるのか、ポリエステルとポリエチレンの違いは?」
2020/04/17
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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【検証:ダイアデム&ポリファイバー】
「ストリングのカラーで変わるのか、ポリエステルとポリエチレンの違いは?」
※緊急事態宣言以前のインプレッションとなります。
次回以降は特別編でお届け致しますのでお楽しみにください!
前回の記事では、ダイアデムのラケットの発祥のことやお客様のインプレッションをお伝えしましたが、ストリングに関してはまだお伝えできず、今週はその続きを書いていきます。 ダイアデムのポリエステル「ソルティスパワー」と「ソルティスブラック」の違いを探るのが今回のテーマですが、もう一つ気になっているストリングがあります。
ポリファイバーの「ファイヤーレイジリブド」です。 ストリングの表面が歯車状になっていて、ソルティスパワーの星形断面形状と似ているのです。
ファイヤーレイジリブドの素材は、ポリエチレンを使用し、ポリエステルに比べ柔らかい打球感になり、テンション維持が向上します。
歯車状にすることで、ボールをしっかりとホールドし、スピンのかかりを向上させます。
ソルティスパワーの星形断面形状もインパクト時に、突起部分が変形し、ボールとの接触面積が増え、スピンが向上するので考え方はかなり近いと思います。
スリクソンレヴォCS10.0を3本用意し、すべて50ポンドで張り上げました。
まずは、「ソルティスパワー」と「ソルティスブラック」の違いについてチェックしていきましょう。 取っ替え引っ替え打ち比べて微かな違いがわかってまいりました。
「ソルティスパワー」の方が「ソルティスブラック」より若干柔らかいということです。
どちらもポリエステルの中では、柔らかい方に入ると思いますが、星形断面形状がインパクトで潰れてホールド感を生み、スピンもよくかかりますが、フォアスライスのリターンが伸びてくれてリターンダッシュにつながりました。
星形が潰れた後に瞬時に、尖った状態に戻りますので、スナップバックのバックが速いのか、ボールの弾き出しもよく、ボレーも切れがありました。
※ちなみに中居個人の好みの硬さは「ソルティスブラック」の方ですべてが丁度よく感じました。
次の比較は「ソルティス(パワー/ブラック)」と「ファイヤーレイジリブド」の違いです。 はっきり言ってまったく異なるストリングでした。
考え方は同じでも、素材が違う、表面構造が違うとくれば結果は違って当たり前です。
「ファイヤーレイジリブド」は、ポリエチレンならではのまったり感があり、「ソルティス」より柔らかく感じます。
また、歯車状の表面がガリッとボールに食いつき、スピンがかかり、ネットを超えてから急激に落ちます。
ただし、スライスとボレーに関しては個人的に物足りない部分もありました。 歯車状の凹凸が縦糸横糸で、絡んでしまってスナップバックが思ったほど起こらないのです。
ストリンググライドを塗布してみたのですが、効果はあまり見られませんでした。恐らく、凹の溝にストリンググライドの液が入ってしまい、凸の表面に液が行き渡らない状態だったのではないでしょうか。
ベースラインプレーヤーでスピンで粘るシコラーにとっては、ネットの高いところを通過したボールが急激に落下し、バックアウトを激減させてくれることが大いに期待できるストリングでしょう。
スナップバックが少なめなので、バウンド後の跳ね上がりが小さく、一球でも多く打ち返す粘り強さが必要になるでしょう。 今回はすべて、1.25mmを張って約4時間均等に使用しました。
翌日、面圧を測定してみるとソルティスパワー、ソルティスブラックは張り上げた時に面圧47だったのがともに面圧45になっていました。 2~3落ちるのは普通のことです。
ファイヤーレイジリブドは張り上げ時に面圧49で、翌日計った時もまったく変わらず49でした。
ナイロンでもポリエステルでも面圧が落ちることが当たり前ですが、ポリエチレンを素材にしたファイヤーレイジリブドのテンション維持の良さには脱帽です。
またカラーによって硬さが変わってしまうのは、良くあることです。
ストリンガーの人はわかっていると思うのですが、ナイロンでナチュラルカラーとブラックがあると、だいたいブラックの方が柔らかく感じると思います。ソルティスは逆に感じたのですが、もし両方試したことがある方がいらっしゃいましたらご意見を伺いたいです。
自分の感覚が間違っていることも良くございますので。ぜひシェアいただけたらと存じます。
どちらにしても、今回取り上げましたストリングは、特徴のある面白いストリングであることには間違ってないでしょう。
【GEEK通信】【ダイアデム】「NOVA100 大ヒットの予感」
2020/04/13
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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【ダイアデム】「NOVA100 大ヒットの予感」
2020年に3月に発売されたダイアデム「NOVA」が、3月度のウインザー全店舗の人気ランキングにランクインしました。
※ウインザーでは横浜店・渋谷店・梅田店・オンラインショップのみの取り扱い。
当GEEK通信のコアな読者の方で、20年来のテニス仲間であるTさんは、バボラのピュアドライブの発売以来すべて揃えているピュアドライバーです。
そのバボラ以外使用しない契約選手のようなTさんが、GEEK通信を見てダイアデムに興味を持ち、いてもたってもいられず店内で試打ができる横浜店で一通り試打し、NOVAを購入。
何故購入に至ったのか等、Tさんの感想をいただきました。
以下はTさんのコメントです。
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Tさん 「tennis365ニュースにもギーク通信のダイアデム記事が、載っていたので更に話題となるのでしょうか。ダイアデムの公式Twitterを見ると、実際に試打をして惚れて買う人が多いそうで。ピュアドライブVSと同じフレーム厚なのにあのパワーは凄いと感じました。
NOVAを使用してテニスをプレーした際に相手をしてくださった方に感想を聞いたら、『差し込んでくる』『着弾してからのボールの伸びが凄い』とのことでした。
打感は柔らかいにも関わらず個人的に申し分ないほどの剛性感があって、スイングスピードが早ければしっかりホールド感も感じることができ、尚且つボールの射出スピードが速いといった《二律相反》している感覚で、これがいわゆるプロストックラケットという感想を抱きました。
試打室で打つよりもコートで生きたボールを打つと尚更、NOVAの良さを体感しました。
自由自在でラケットのキャッチコピーの爆発的パワーというのを感じました。
※個人的な印象ですが、元々ガットメーカーだったバボラとヒストリーが似ているようにも感じました
このようにコメントをさせていただきましたが、既存メーカーのラケットを選ぶという選択肢だって勿論ありますし、好きなプロプレーヤーが使ってるメーカーを選ぶのも全然OKだと思います。
本質を求めるプレーヤーや本気で勝ちたいプレーヤーが、ダイアデムを試打すると選択肢に入るかなと思いましたのでぜひ機会ができた際に試してみて下さい。」
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まだまだ認知度は高くはないですし有名プロが使っているわけでもなく、とにかく知らないことが多いので、正規代理店のK氏にダイアデムについてインタビューをしましたので参考にしてみてください。
中居「ラケットの開発のきっかけはあったのでしょうか」
K氏「社長のAJバートレット氏がカレッジプレーヤーだった2009年にロジャー・フェデラー選手のヒッティングパートナーを務めたことがありました。彼はメーカーから与えられている市販製品とロジャー・フェデラー選手を始めとするトップが使用するプロスペックモデルとの違いに愕然としたと言っていました。怪我もありプロの道を断念したとのことでしたが、テニスメーカー、しかもプロスペックを皆が使えるものを提供したいという夢があったとのことでした。」
中居「ダイアデムの名前の由来は何でしょうか」
K氏「ダイアデムとは王冠のことで、覚えやすく高貴な意味があります。ロジャー・フェデラー選手とヒッティングした意味合いも少しだけ入れたいと思ったことや、テニスブランドとして高みにいきたいと言う願望があったと言っていました。」
中居「代理店になったきっかけはあったのでしょうか」
K氏「私との出会いは2018年秋です。日本市場でこのブランドを広めたい、コンサルタントをしてくれないか?私は貴方のことを調べたし、良く知っている米国のWやPからも貴方の名前が必ず出てくる。だから逢いに来た。と言うオファーが来たことがきっかけでした。(オファーをもらった当時は扱いブランドの『スノワート』に集中をしていました)
K氏2019年にダイアデムのラケットがアメリカでスタートしましたが、スタート当時私は『並行輸入という形で日本に沢山流れてくるので、正規代理店を決めてお店に卸してください。ネットのみではなく実店舗があるショップから支持が受けられないブランドは終わってしまいます。』と伝えました。」
K氏「同時にラケットの完成度ですが、ウレタンフォームを詰め込むまでのアイデアは良かったのですが、個人的にはもう少しバージョンアップできる余地があると感じていました。それからはフレーム内にFSと言う壁を2枚入れ3層にしたり、PUフォームを2種類の極め細かいものにしたり、素材を全て世界一の国内最大手素材ブランドに変えました。
K氏「2019春ごろには2020モデルを完成させ、この2020モデルから日本での販売をスタートするというアドバイス提案をし、日本市場への準備を整えて参りました。
これ以降は、ダイアデムに『日本の正規代理店を決めて下さい。』と伝え、コンサルタントとしての契約を終えたのです。
ですが、正規代理店を決めるコンペが中々決まらないことなど様々なストーリーがあり、最後には私自身の会社もコンペに入れてもらい、、、、結果的に日本における販売権を私の会社が獲得することになりました。」

中居「会社の規模ではなく、ラケットにかける熱量の違いだったのではないでしょうか。Kさん熱い人ですから。お忙しい中、貴重なお話ありがとうございました。」
ダイアデムはストリングメーカーとして2015年にスタートし、選手やコーチ、ストリンガーに評価をもらい、ダイアデムというブランドが認知されラケット開発に至ったと聞いています。
そこで星形断面形状の「ソルティスパワー」を自分のラケットに張ることにしました。
カラーがティール(エメラルドグリーン)とブラックがあり、悩んでいるとパッケージの名前が違っていることに気が付きました。
ティールはエメラルドグリーンのパッケージで「SOLSTICE POWER(ソルティスパワー)」となっています。
ブラックは、黒いパッケージで「SOLSTICE BLAC(ソルティスブラック)」となっています。
そもそもカラー違いでパッケージの色が違うことはないので、この時点で変だなと思ってました。
【なぜ名前が違うのか】をK氏に尋ねました。
K氏「中居さん、よく気付きましたね。実はアメリカでは違うアイテムとして販売しているのです。カラーを変えると打球感が違ってくるのです。」
中居「グリップテープもカラーによってフィット感が変わりますが、ストリングも変わるんですね」
K氏「ただ本当に、違いがわかるのは選手クラスの限られた人達だけなのですが、アメリカでのダイアデムのターゲットが選手層なので、別々のアイテムにしているのです。」
次回はこの二つのストリングの違いを試打をして解明していこうと思います。
【GEEK通信】【ダイアデム】「本物か偽物か、ダイアデム誕生」
2020/03/30
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「本物か偽物か、ダイアデム誕生」
昨年、ダイアデムという新しいラケットブランドを初めて聞いたとき、怪しいブランドが出て来たなと思いました。
まったく新しいブランドが出てきたり10年以上前にあったブランドが復活して、SNSで取り上げられたり、SNSに広告を入れたりして、画期的な機能性を謳っていることをよく目にします。
実際に打ってみると、まったく嘘ではないですが、個人的には広告が少し大げさかなと感じることがゼロではありません。
スノワートも25年ぶりに復活したものの、はじめはあまり興味は湧きませんでした。
ところが、実際に試打してみたら驚きました。
厚ラケなのに食い付きがよくて、パワーがありながらスピンのかかりが非常によく、後日、トラックマンでデータを測ってみたら、過去最高の数字を叩き出しました。
それから現在までスノワート ビタス115は手放せないラケットになっています。
そのスノワートの新作ラケットの試打会があり参加させてもらったのですが、その試打会になんと今回取り上げますダイアデムのラケットもあったのです。 スノワートジャパン社長のK氏は、大手ラケットメーカーを渡り歩いてきた人で、ラケットメーカーの裏の裏まで知り尽くした人なのです。
そのK氏が惚れ込んで、ダイアデムの日本での正式な代理店になったのです。
K氏「ダイアデムはアメリカの数100位の選手が、トップ選手のヒッティングパートナーをしたときに、その選手のラケットが自分と同じメーカーのものなのに、まったく違っていることに愕然とし、トップ選手と同じレベルのラケットを作りたいと思ったところから生まれたブランドなんです。」
市販のラケットと世界のトップ選手のラケットは、同じでないこともあります。
ただし、特別仕様は本当のトップ選手だけで、ほとんどの選手は市販のラケットを使っていて、そこから強くなっていくのです。
K氏「ダイアデムのこだわりは、ラケットの内部にびっしりとポリウレタンフォームコアが詰まっていて、カーボン繊維もかなりいいものを使っています。」
ウレタンフォームを詰めるとかなり重たいラケットになってしまうので、通常のラケットは空洞になっています。 よほどいいカーボンを使わないと内部にフォームコアを入れて300gには仕上がらないのです。
半信半疑で実際にボールを打ってみました。 1球で違いがわかりました。
まず甲高い音がキーンと響きます。
ラケットの剛性はかなり硬い感じはしますが、ホールド感があり、スピードボールがバンバン飛ぶのですが、自分の手の内でコントロールできてしまうのです。
うーん気持ちいい!
セントビンセント製のプロスタッフを思い出しました。
98平方インチ315gでフレーム厚21.5mmのエレベートツアーと305gのエレベートをまず打ち比べました。 さすがに自分の体力では、305gがギリギリ振り切れる重さでした。
ただ体力のある方なら、315gがより威力が出て、今回登場したメーカーの目指すトップ選手と同じラケットに近づくことになるでしょう。
100平方インチ300gでフレーム厚23.5mmのノヴァと285gのノヴァライトも打ってみました。
大和スペックはアメリカにも広がってきているようです。 軽くパワーが出て、スピンも楽にかかるのでノヴァの方が万人に向いた設計になっています。
トラックマンでデータを取ってみると、スピンのかかりが跳ね上がっています。
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エレベートツアー:スピード108km.  
         スピン2,903rpm
エレベート   :スピード109.6km
         スピン2,944rpm
ノヴァ     :スピード107.3km   
         スピン3,130rpm
ノヴァライト  :スピード111.0km
         スピン3,508rpm ---------------------------
このデータからわかるようにスピンの回転数は3,000回転前後出ており、過去にデータを取ってきたラケットの中でもずば抜けています。
一番良かったのが、ノバライトでスピードとスピンが共にナンバーワンでした。
ただ気になるのが、レングス(飛距離)が24.3mでバックアウトしている点です。(ベースラインまでの距離は23.77m)
解決する方法がひとつあります。
スピンの回転量を増やすことです。
実はダイアデムはストリングメーカーで、ソルティスパワーという星型断面形状のポリエステルを発売していますが、トラックマンでデータを取ったときは、 ナイロンストリングのエボリューションが張ってあり、試打会で初めて打ったときは、ソルティスパワーが張ってありました。 ソルティスパワーで打ったときは、打球音が高く、食い付きがよく、スピンがかかっていながらボールの伸びを感じました。
通常ポリエステルはナイロンより20%程スピン量がアップすると言われています。
スピン量とボールの伸びは比例しなさそうですが、星型断面形状のおかげでそれが可能になっているようです。
スピン量の向上のためには、ストリングとボールの接触面積を上げ摩擦抵抗を上げなくてはなりません。
1.25mmより1.30mmのゲージの方が接触面積を増やせるので、パワーがあってボールを潰せる方は太ゲージの方が良いのですが、太くなると反発力が落ちます。
アメリカでは1.30mmが標準で日本では1.25mmが標準なのは、基礎体力の差からきていると思います。
ソルティスパワーは、形状を星型にすることで、表面面積が大きくなり、1.25mmでも1.30mmかそれ以上の効果があります。
また、インパクトの瞬間尖った先端が折れ曲がりボールとの接触面積を広げ、ボールが離れる寸前に元の星型に戻りスナップバックを助長します。
ノヴァライトにソルティスパワーを張れば、スピードとスピンを向上させながら、ベースラインに収まるボールを打てる可能性が高まります。
新しいものには慎重になることも必要ですが、食わず嫌いにならないようにしようと自分自身に言い聞かせるきっかけとなる、面白いブランドが誕生しました。