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■テニスGEEK通信（TENNIS GEEK NEWS）とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「ウイルソン SHIFT 99 PROはスライスでエースが取れました」
2月に限定発売された謎のラケット「SHIFT」。
当時どういう特徴があるのか、素材はなんなのか全く分からず、正式発売時にはデザインも変更になるらしいというまったくもって訳のわからないラケットでした。
わかっているのは、99平方インチで315gと300gがあると言うことくらいでした。
315gを試打したのですが、不思議な感じです。
打ち方によって硬く感じたり、柔らかく感じたりします。
良いボールは今までに打ったことがないような破壊力が出ます。ただ、凡ミスも出ます。
正式な発売を待って300gも試打して、じっくり打ってみようと思っていたのですが、なんとSHIFTは試打ラケットの用意をしないとウイルソンから発表されました。(現在は試打の貸し出ししています)
半年前に打ったあの感触は忘れられない打球感で、試打が無いとなると買うしかないのですが、315gは重さに不安があります。現在、275gを使っているので、300gが気になります。
315gと300gは重さの違いだけではなく、ストリングパターンの違いもあります。
315gは18×20で300gは16×20で、ヨーク（3角形のシャフトの上の部分のこと）部のストリングの本数が315gは10本で300gが8本です。
通常ヨーク部のストリング本数は、6本が普通で8本が多い方です。
10本は初めて見ました。
結局打ってよかった「SHIFT 99 PRO」を購入しました。
どんなラケットかというと、縦しなりが尋常ではなく、普通のしなりはかなり硬めになっています。
普通のしなりが無いことで、パワーは上がります。縦しなりが大きいことで、ななめ上、ななめ下にスイングするとボールののりがよくなります。
スピン、スライスが打ちやすくなるのですが、
ストリングパターンが18×20と細かい上に、ヨーク部10本ということで、センター付近はさらに細かくなっており、ストリングのスナップバックはほとんどありません。
スピンといってもグリグリにかけるというより、
インパクトでボールを潰すように打つフラットドライブで、推進力を出す方が良いボールが打てます。スライスはスピードのある直線的な伸びるボールが打てます。
トラックマンイベント用に、シフト99プロとシフト99が用意してあったので、データを取ってみました。
比較対象として、細マッチョスペックひとり選手権でナンバー1になったバボラPURE AERO 98も打ってみました。
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PURE AERO 98 スピード107.5km、スピン2134/rpm
SHIFT 99 PRO スピード109.1km スピン1950/rpm
SHIFT 99 スピード108.3km 、スピン2221/rpm
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スピードはSHIFT 99 PROが一番で、スピンはシフト99が一番でした。
やっぱり試打した印象通り、私の打ち方に合っているようです。
SHIFT 99 PROをゲームで使ってみたのですが、フラット系のストロークはスピードが上がっていて、バックハンドのスライスの伸びがよく、数本ノータッチエースが出ました。
サービスの威力も増していますが、唯一マイナスに感じたのが、ボレーです。
スイートスポットが狭くなり、ウエイトが40g増えているので、ミスが多くなってしまいました。
そこで、SHIFT 99も追加で購入しました。
SHIFT 99 PROより15g軽くなりますが、スイングウエイトを同じにしたので、試合の途中で取り替えても違和感は少なくなっています。
ベストマッチストリングとテンションですが、今のところ縦にバボラエクサルト130横にトアルソンアスタリスタアーマード125が良い感じです。
テンションは、SHIFT 99 PROが35ポンド、SHIFT 99が38ポンドで張っています。始めは45ポンドで張ったのですが、板みたいになってしまい、30ポンドで張ったら、見違えるように良いボールが出るようになりました。ただ、数回の使用でゆるゆるになってしまい、現在は35ポンドが丁度良い感じです。
いつもよりテンションを下げてみるとラケットの良さがわかるので一度ローテンションを試してみてください。
また2023年12月31日までにキャンペーンを開催していますので、シフトシリーズをぜひ試してみてください。
