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【GEEK通信】【プリンス】「ストリングはツルツルしている方がスピンがかかることをご存知でしょうか」
2019/10/04
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている 中居が担当いたします。
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「ストリングはツルツルしている方がスピンがかかることをご存知でしょうか」
かなり昔から、シリコンスプレーをストリングに噴射してプレーしている友人Tさんがいます。
やっと最近になってストリングは滑る方が良いという考えが言われ始めています。
テニスマガジン10月号でもストリング研究の第一人者の川副氏が色々な研究結果を発表していて、シリコンスプレーをした場合のボールの回転量の増加があることを実証しています。
現在でもストリングに凹凸や多角形にしたスピンを謳うものはありますが、
川副氏は
「ストリングは交互に交差しており、すでに1.3mm程度の高低差があり、ストリングに少しの突起があったとしてもさほどの効果はないでしょう」 「2005年の論文で、ストリングに潤滑剤を塗布した実験を行い、表面がツルツルしている方がよりスピンがかかることを実証しています」 と語っています。
友人Tさんは実体験でシリコンスプレーがスピンに効果があることを体感していたのですね。 私も「ミラフィット」というストリング潤滑剤のヘビーユーザーで、数年前に発売中止になったときは、開発者のサンアイの沖本氏に直接電話したほどでした。
その後、テニックが後継商品としてストリンググライドを発売し、現在は必ずプレー前に塗布するのが私にとっては当たり前のルーティーンになっています。
ストリンググライドが発売されるまでの間は、世の中のツルツル滑るものは大体試しました。
ロウソク、車の窓ガラスに塗るもの、556、シリコンスプレーなどどれも効果はあるのですが、効果の持続時間が短いものが多いのと、ストリングに悪影響を及ぼす可能性もあり、不安との戦いでした。
張りたてのポリエステルにストリンググライドをたっぷり塗布して打ったときの、「シャッキーン」というスナップバックする音はたまらなく気持ちのいいものです。
※ちなみに「シャッ」は縦糸が横にずれた音で、「キーン」はスライドした縦糸が元に戻る時の音です。
私個人の見解ですが、ナイロンストリングだと表面のツルツル感が少なく、使ううちにノッチング(摩擦によってできる表面の溝)が起こりスナップバックしなくなります。
ナチュラルガットもナイロンストリングと同様な現象が起きると思っていたのですが、実際にはストリンググライドを塗布すると効果の持続が長く、毛羽立ちが起きてからでもスナップバックは起こりました。
考えられるのは、ナチュラルは摩擦によってノッチングが起きることはなく、糸がほつれてくるのでそれがスナップバックを妨げることになっていないのではないでしょうか。
やはりポリエステルが最もスナップバックが起こるのですが、ラフ加工や表面に凹凸があるもの、多角形(3角形、5角形、6角形)ものはスナップバックが少し減少します。円形か、四角形が最もスナップバックが大きくなります。
縦横円形同士の方が接点の面積が小さくなり、摩擦も少なくスナップバックも大きくなるのですが、ノッチングができるスピードも早くなってしまい持続性は短くなります。
四角形の場合は捻らないことが条件になりますが、縦横のストリングが円形同士で擦れ合うより、四角形同士で擦れ合う方が凹みができにくいのは明らかです。
よって持続力が長くなり、スナップバック効果も寿命がくる後半まで続くのです。
ちなみに四角形のポリエステルは、テクニファイバーのブラックコード4Sです。 30年以上テニスをしていますが、試打をすることはあっても、最近までポリエステルを自分のラケットに張ることはほとんどありませんでした。
それは、ポリエステルが「テンション維持が悪い」「衝撃が大きく腕によくない」「柔らかいタッチが出しづらくボレーがし難い」などと言われていたからです。
しかしながら、実際に自分のラケットに張ってみると、気になるほど衝撃は大きくなく、ボレーも何の問題もなくできるのです。
テンション維持に関しては、今のところすぐ張り替えてしまっているので、検証はできていませんがナイロンの緩みとさほど変わらないようです。
ナイロンストリングはほぼ全て張ってしまったのですが、ポリエステルについてはまだ手をつけ始めたばかりなので楽しくて楽しくて毎回のテニスで張り替えているような状態です。
テクニファイバーの内部ハイブリッド「HDMX」を打った時に感じたのは、この柔らかさで表面が全てポリエステルなら最高じゃないだろうかと思いました。 そこで、プリンスのハリアーレスポンスに着目しました。 こちらのストリングはポリエステルの内部にエラストマーを挿入している構造です。ストローの中にジェルが入っているみたいなイメージです。
若手プロの田島尚輝選手が使用しているストリングです。 ポリエステルの中では、かなりソフトなフィーリングで、スライスやボレーなどの柔らかいタッチもあり、第一印象は良い感じです。
ストリング表面のツルツル感も最高で、思った通りのスナップバックが実現しており、スピン系のストローク、サービスともに良い感じです。
個人的には隠れた名品だと感じます。 ちなみに何故このカラーなのかプリンスに伺ってみたところ、実はポリエステルは無色透明で、中のエラストマーがブルーで透けるとこちらのカラーになるそうです。
「ポリエステルは硬そうで、、」と、まだ張ったことがない方は、ぜひハリアーレスポンスを試してみてください。その際にストリンググライドを塗布することもオススメします。