■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている 中居が担当いたします。
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「7代目ブレード全機種インプレ」
ブレード V7が発売されました。
初めて店頭にサンプルが届いたときに、
スタッフA「ブイセブンってどういう意味でしょうか」
スタッフB「ブレードのイニシャルのVじゃないの」
スタッフC「ブレードはBだろ、バージョン7だよ」
そうです、今回の登場で7代目になります。
2006年に初代「n BLADE」が発売されジョコビッチ選手が使用しました。
初代から7代目まで共通するのが「XLOOPテクノロジー」です。

ただパワーを向上させるには、フレームを厚くすればいいのですが、球離れが早くなってしまい、コントロールやスピン性能が落ちてしまいます。
ブレードが目指したパワーは、プレーヤーが出した出力をそのまま減速なしでボールに伝えることです。
普通は、しなりやねじれにより100%で打ったボールが80%や70%に減速してしまうのですが、XLOOPテクノロジーによってしなり戻り、ねじれ戻りを利用しパワーロスを防いでいます。
さらにしなりによるメリットを享受できます。しなりによりボールを長くインパクトすることができ、フラットに当たれば重たいボールが相手コートに行き、スピンをかければより回転数が上がってくれるし、スライスをかければ押しの効いた伸びるボールを打つことが可能です。

前モデルのV6(6代目)に採用された「カウンターヴェール(CV)」を見送り、「バサルトファイバー」を大量に投入しました。
元々、振動吸収、打球感に定評のあるカーボンですので、FEEL FLEXという新しいカーボンの編み方と相性が良いのでしょう。
前作のRATEST値が68で今作が63というところからも、かなりしなりが大きくなっています。(GEEK調べ)
縦しなり(天地に対してしなる)は計測できませんが、V7(7代目)は縦しなりも大きいのが特徴です。


「ブレード98 18×20 v7.0」
ボレーボレーの練習から使い始めたのですが、軽く打っているのにしなりが凄い!
相手のボールもゆっくりなのにしなっているのがよく分かります。
ここまでしなるとボレーは少し難しかったですが、ストロークで一変しました。
私の持ち球はフラット系なので、インパクトから打球方向に向けて少し押すのですが、手のひらに押してる感覚がビシビシ伝わってきます。
直線的に飛んでいき空中でひと伸びしているように深く入ります。

18×20と同じように、フラットドライブで押すように打ったのですが、弾道が少し上に上がります。
バランスが320mmと前作よりも5mmトップライトになったおかげで気持ちよく振り抜けました。

こちらは前出の2機種とは別物です。
18×16のスピンエフェクトストリングパターンに10g軽い295gの設計のため、否が応でもスイングが速くなり、スピンのかかりには打った本人がびっくりするほどです。回り込んでの逆クロスはかなり鋭角に入ります。

ブレード史上初の100平方インチ誕生です。ブレードのイメージの難しさはまったくありません。
100平方インチでフレーム厚が薄くて軽いのは全メーカーでもあまり無いスペックで、パワーは抑えめですので、ミスの少ないテニスが可能です。

104平方インチの大きなフェース面積でここまでしなると、ハードヒット時の面ブレが気になることも。
バックハンドのスライスやボレーは打ちやすかったので、足元に沈めたり、ロブを上げたりするテクニック系のダブルスを目指す方にオススメ。

セリーナ・ウィリアムズ選手のこだわりが詰まった本物のプロモデルです。
こだわり1:こちらのモデルだけカウンターヴェイルが採用されている
こだわり2:ラケットの長さが1インチロング
こだわり3:パワーホールがある
こだわり4:18×19のストリングパターン
こだわり5:306gなのにバランスが330mmとトップヘビー
こちらのラケットをフルスイングできるプレーヤーはあまりいないと思いますが、もし使いこなすことができたなら、破壊力はとてつも無いことになります。
ぜひセリーナ選手になりきってチャレンジしてみませんか。

7代目ブレードは完成度が高く、ウイルソン契約選手の使用率がナンバー1のラケットです。
デザインついては非常にカッコよく、こちらのラケットを持っていたら相手に「この人デキるな。」と思われるラケットと感じます。
ラケットに負けないプレーをしましょう。