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【GEEK通信】「初めてポリウレタンのマルチフィラメントを打ったときは感動でした。」
2019/06/13
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている 中居が担当いたします。
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「初めてポリウレタンのマルチフィラメントを打ったときは感動でした。」
1980年代後半にフランスのテクニファイバーから発売されたのですが、この頃はゴーセンのハイシープ(1.42mmのナイロンモノフィラメント)か、こだわりのある方でシープ(羊の腸でしたが、すぐに牛腸に変わりナチュラルガットと呼ぶようになりました)を使っていました。
マルチフィラメントはアッシャウェイくらいしかまだ無い時代に、ポリウレタンを浸透させたマルチフィラメントには驚かされました。
とにかく柔らかい打球感で、ボールが食いついている時間が長く感じました。
世界ナンバーワンだったモニカセレス氏がナチュラルガットではなくテクニファイバーのポリウレタンマルチフィラメントを80ポンド以上で張っていて、このストリングの性能の高さを広めるのに時間はかかりませんでした。
今回テストしたマルチフィラメントはそれ以来の感動でした。
ウイルソンから「#1000分の3秒を5秒にする」プロジェクトの参画の依頼とともに、2つのストリングが同封されていました。
①プロトタイプ#1 
②プロトタイプ#3
ウイルソンはストリングマーケットの中で最もソフトなフィーリングを目指しているとのことです。
そのため、届いたパッケージにはマーケットで「最も柔らかいと言われる某モデル」に対抗すべくと記してありました。(あくまで推測ですが某モデルはテクニファイバーのTGVかバボラのエクセルあたりだと思います。)
商品化するにあたり絞り込まれた2タイプのストリングを、最後は外部の人にテストしてもらい一つに絞り込む方策のようです。
それが本当だとすると責任重大ですので、いい加減に試打するわけにはいきません。
そもそもストリングの試打は難しいのです。
同じ条件に設定しないと、どうしてもラケットの性能が前面に出てしまいストリングの微妙な違いが見えてきません。
同じラケットに同テンションで張り、じっくり打つことが必要です。
そこで、自分のラケット(スリクソンレヴォCS10.0)に、いつものテンションで2本張り上げました。 20時間(シングルス8時間、ダブルス12時間)くらい打ち、ナンバーワンは圧倒的大差でTYPE1に決定しました。
ストリングを試した印象は下記の画像のようなイメージです。 私が使用しているレヴォCS10.0は、フェース面積115平方インチで縦糸の長さが規定を超える40cm(デュアルブリッジが付いているのでルール上は問題ありません)もあり、ストリングのたわみを利用した設計のラケットで、ストリングの種類やテンションの影響を大きく受けます。
軽く打ってもよく飛ぶラケットをハードヒットしていますので、食いつき時間の長さやスピンのかかり具合で、エース級の凄いボールと思いっきりアウトボールが表裏一体なんです。
TYPE1とTYPE3を軽いラリーで試打した時は、まったく違いが分からず、ストリングの試打の難しさを感じていましたが、いざ試合が始まるとTYPE1では結果が良くTYPE3では負け続きでした。
TYPE1で打ったボールは、ベースライン付近でぐぐっと落ちたり、スライスのバウンド後に滑るのか相手が振り遅れることがありました。
一方TYPE3で打ったときは、決まったかなという軌道のボールがバックアウトすることが多かったように思えます。
同じように使ったのですが、使用後のストリングの乱れ具合はTYPE3の方が多く、TYPE1はヨレが少なく、スナップバックの戻りが良かったようです。
TYPE1が商品化された際には使ってみたいストリングであると断言できます。
「#1000分の3秒を5秒にする」プロジェクトの結果が楽しみです。
今回はストリングのテスター体験を取り上げてみました。