-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------
テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
-------------------------------
「アディダス バリケード2018 と ディアドラ スピードコンペティションⅣ を体験!」
今回は、シューズについて取り上げます。
【アディダス バリケード2018 OC】と 【ディアドラ スピードコンペティションⅣ OC】をオムニコートで使用しました。 2000年にアディバリケードが発売され、バリケード1~8までと、バリケード2015、バリケード2016、バリケード2017、そして今回のバリケード2018で12代目になります。 だいぶ前の話になりますが、イワンレンドル氏が活躍した1980年代に発売されたレンドルコンペティションは衝撃でした。
それまでのテニスシューズは今で言うスニーカーのような形が多かったのですが、レンドルコンペティションは「安定性」「頑丈」で、テニスシューズはここまで足と一体化できるのかとびっくりしました。
メッシュアッパーで約2万円で、すぐに購入して履いていました。
その後バリケード1が発売され、バリケード1からバリケード5まで履き続けていました。
今回は、バリケードと対照的なモデルで、軽量、柔らかい、クッション性良しのディアドラのスピードコンペティションⅣも用意しました。 ダブルスのゲーム形式で交互に履き替えながらプレーをしてみました。
まずは、スピードコンペティションⅣから履いてみたのですが、つま先がかなり上を向いているので、体重がつま先にかかり、自然と前傾姿勢になります。
一歩目の始動がスムーズで、ポーチに出やすかったり、短いボールの処理がしやすく感じました。
シューズが軽いのと、かかとのホールド感の良さで全方向への動きがスムーズでした。
このシューズのキャッチフレーズに「360度行きたい方向に素早くフットワークすることが可能」とありますが、履いてみて納得しました。
横も後ろも、動き出す時は必ず体を反転させ、つま先から行きたい方向へスタートするので、前方向に体重をかけやすいコンペティションⅣは素早くフットワークできるのです。
足に対してストレスがほとんどなく、何時間履いていても痛くならなかったです。 バリケードに履き替えてみると、機密性の高さから足とシューズの一体感が生まれ、まったく重さは感じませんでした。
足入れした瞬間、「あれっ、気持ちいいぞ」と言葉を発してしまいました。
かかとから土踏まずはしっかりした作りで、前足部はソフトな感触です。
バリケードは、シューズ自体が強靭なバネのような構造になっており、強く踏みつけるとシューズの前足部が屈曲し、シューズが元に戻ろうとする力を、反発力に変えています。 そして、バリケードシャーシと呼ばれる中足部のプラスチックが特徴的です。 私は、ガニ股で自然と外側に体重が行きがちですが、バリケードシャーシのお陰で、外側からサポートされて常に内側に体重がかかり、母指球から土踏まず辺りに力が入るように感じました。
プレーをしていて気がついたのが、抜かれそうになった頭上のボールにジャンプしたのですが、いつもより確実に高く飛べてました。
元々踏み込んだ後の跳ね返りが強いシューズですが、母指球に力が入り、より良いジャンプができたようです。
また、サイドに振られステップした後にガッチリ地面をグリップし、センターに戻る動きに素早さを感じました。
--------------------------
今回試した2足は、対照的なモデルでしたが、それぞれに良いところがあります。
【アディダスのバリケード2018】は、脚力のある競技者向きで、特にシングルスのストロークの動きには安心感が持てるシューズに仕上がっています。
【ディアドラのスピードコンペティションⅣ】は軽快な動きが必要なダブルスで性能を発揮できるシューズではないでしょうか。
機能性はどちらも大満足でした。どちらもオススメできるシューズです。 皆さんもぜひ試してみてください。