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【GEEK通信】「ダブルスが楽しくなる ウイルソンの "ウルトラ105S CV" と "ウルトラ110" 」
2018/01/18
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「ダブルスが楽しくなる ウイルソンの "ウルトラ105S CV" と "ウルトラ110" 」
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テニスオフに参加した時に、ベテランの男性Aさんから声をかけていただきました。
Aさん「中居さんですよね。娘がジュニアの時にお世話になりました。」
Aさんとはどこかでお会いしたなと思っていたのですが、、、、
私「娘さんは、最近の成績はどうですか。」
Aさん「いやいや、もう子供が二人いてテニスどころじゃないですよ。」
…………なんと20年前の話でした。
当時のことも大切にするAさんはラケットも長く大切にされ、少し昔のモデルのラケットをお持ちでした。
「昔のモデルからなかなか替えられないんだよね。」という声もお聞きし、Aさんが手にしているラケットは"ウイルソンのスティーム105S"。
このラケットは「Sラケ」の最初のモデルで、ストリングパターンが16×15とかなり粗いパターンでした。
「Sラケ」は、横糸を少なくすることで、縦糸の動きを良くし、「スナップバック」というスピンがかかるストリングの動きを活性化させた画期的なラケットなのです。
そのスナップバックの効果が高く、ストリングの切断耐久性が落ちてしまうものも中にはあり、比較的ポリエステルを張るのがオススメのラケットでした。
その後、ウイルソンのラインナップの中で、プロスタッフ、バーン、ブレードには「Sタイプ」という、縦2本、横1本増やしたストリングパターン「18×16」が登場し、ストリングの耐久性も向上させたものに変化していったのです。
ただ困ったことに、「16×15」に慣れてしまったため、次のラケットに移行できないでいる方も多いのです。
Aさんもそのひとりです。
この日、私はウイルソンの試打ラケットを2本用意していました。
ウルトラ105S CV と ウルトラ110で、ウルトラ105S CVは「16×15」の幻のパターンが復活しているのです。
早速Aさんに打ってもらいました。
もうスティーム105Sに匹敵するラケットは発売されないと諦めていたAさんは気に入って下さり、質問を多く投げかけていただきました。
Aさん「このラケットの面積はいくつですか?」
私「スティームと同じ105です。」
Aさん「重さは何グラムですか?」
私「285gなのでスティームより4g軽くなります。」
Aさん「長さとフレーム厚は?」
私「27.25インチでスティームは27.5インチです。厚さは27mmでスティームより1mm厚くなります。」
Aさん「今のラケットよりもう少しヘッドが重たいといいのですが…」
私「バランス330mmなので、5mm程トップヘビーになります。」
Aさん「それで、16×15なら買うしかないですね。」
購入前提で検討するとのことでした。
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ウルトラ105S CVは、「16×15」のストリングパターンであること以上に、打球感のこだわりを感じました。
軽量、厚ラケ、オーバーサイズ(デカラケ)だともの足りないと感じる方も中にはいらっしゃいますが、このウルトラ105S CVは打ち応えのある打感で、カウンターヴェイルのおかげで余韻の変な振動がなく安心してハードヒットできました。                          *カウンターヴェイル
スピンは面白いようにかかり、アウトかなと思ったボールがベールライン際でストンと落ちる感じがします。
ただ飛び出し角度が上に出るので、相手の前衛にポーチされることがあり、慣れが必要です。
逆にスライスの伸びが良く、「ネットしたな。」と思ったボールが相手コートに入るので相手もびっくりしていました。
「ウルトラ105S CV」は、ボレーのしやすさが最大のメリットだと思います。
一瞬ストリングに喰いつき少しおいてから弾き出すので、コントロール、威力共に申し分なく、ミドルボレー、ローボレーが易しくできました。
パワーとスピンをアシストしてくれるラケットなので、少し力が無くても、「もう少しスピンをかけたい」と思っている方にドンピシャだと思います。
そして、スティーム105Sを使っている方はウルトラ105S Cvが非常にオススメです。 ウルトラ110は、270gで110平方インチのオーバーサイズ、カウンターヴェイルは入っていないスペックですが、打球感が柔らかかったです。
恐らく、スロートに採用されている「クラッシュゾーン」のおかげだと思います。
ゴムやシリコンで振動を止める機能は各メーカーで使用されていますが、縦ストリングの伸縮をさせるものはあまり無く、効果を感じやすい機能です。                       *クラッシュゾーングロメット
「ウルトラ110」の一番良いところは、ボレーの安定感+ボレーの切れ味です。
実際のゲームでも使用してみましたが、力が入りにくいバックハンドの高いボールを叩きつけたら、相手の頭上を越えていきました。(※それも、逆クロスにです。)
皆さんびっくりしていましたが、一番びっくりしたのは私でした。
270g、バランス335mm、スイングウエイト270前後のスペックで操作性能抜群です。ボレー、スマッシュなどのノーバウンドのプレーはとにかく使いやすいラケットです。
ストロークでのスピンのかかりもかなり良く、オーバーサイズ(デカラケ)、厚ラケとは思えない程安定感があります。
恐らく、ストリングパターンが16×18と粗めなこと、シャフト内側の骨のように隆起したパワーリブの効果があるのでしょう。                              *パワーリブ 軽量、厚ラケ、オーバーサイズ(デカラケ)は、34,000円から40,000円ほどの価格帯ですが、こちらのラケットは約30,000円ほどで、ユーザーにとって手に取りやすい要素の一つでもあります。
今回取り上げたラケット、気になった方はぜひ打ち比べてみてください。