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GEEK通信「温故知新、軽量ラケットを振り返る」
2022/08/26

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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GEEK通信「温故知新、軽量ラケットを振り返る」
軽量ラケットの歴史を振り返るときに、避けて通れないのが、厚ラケです。
ウイルソンが1980年代に発売したプロファイルが初めての厚ラケで、フレーム厚が20mm以下が当たり前の時代に、40mm近い厚さで度肝を抜きました。
パワーがものすごく、2倍のスピードが出る感覚でした。
ただ、薄いフレームのラケットで覚えたフラット打ちは、簡単に直ることはなく、厚ラケではボールが飛んでいってしまいました。
ウエイトも330g以上あり、当たるだけでも飛んでしまいました。
数年後に発売された、プロファイルSPSが世界初の軽量ラケットになるのですが、250gで超トップヘビーバランスでした。
次に発売されたプロファイルハンマーが大ヒットし、世の中にハンマーシステム(トンカチで釘を打つ理論)を知らしめました。
どのメーカーも330gが普通で、軽くなると打ち負けたり、威力が出ないと信じていました。
テニスの打ち方がグリップを支点にして、ラケットの先端を扇状に回す動きなので、軽量でヘッドヘビーは理にかなっていて、少ない出力で大きなパワーを生み出し、一般のテニスプレーヤーに受け入れられたのです。
軽量化することで、厚ラケの「飛びすぎる」「スピンがかからない」2大マイナスポイントを見事に解決したのでした。
1990年代にフレームにチタン合金を使い225gまで軽量化したヘッドのTIS6をきっかけに、チタン超軽量ブームが起こりました。
各メーカーから対抗するモデルが発売され、世界最軽量を次々と更新していき、最終的に200gを切るラケットも現れました。
...が数年後にチタン超軽量ブームは終焉しました。
その理由は、ラケットの耐久性が落ちてしまい、折れてしまうことが多発したり、
また、直接的な原因はわかりませんが、テニスエルボーになる方が急増しました。
その後、20年は、軽量モデルでも250gを切らないことが暗黙の了解のようでした。
最近では、材質や構造、製造技術の進化で、250g以下のラケットも増えてきていますが、軽量ラケットの売上2トップのダンロップLX1000、プリンスエンブレム110はともに255gです。


50年前は400gが普通で、現在は300gが一般的です。
100gも軽量化されました。

ウッド→金属→カーボンと素材の進化。
フェースサイズの変化。
フレーム構造の革新。

50年後は200gが普通になっているかもしれませんね。