オンラインショップでは3,980円以上ご購入で「送料無料」です。

新着記事
アーカイブ

店舗情報

GEEK通信「温故知新 プリンス編」
2023/06/23

-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
-----------------------

「温故知新 プリンス編」

プリンスの創業者ハワード・ヘッド氏は、自分のテニスのために「デカラケ」を発明しました。
レギュラーサイズのウッドラケットが1万円ちょっとで手に入る時代に、なんとグラファイト100%のデカラケを9万円で発売したのですが、これが大ヒットしたのです。
味をしめたプリンスは15万円もするボロンを発売し、カラー、フレームの硬さ、重さなどをオーダーできるサバランを発売したのですが、なんとなんと26万円と言う今では絶対にありえない価格だったのです。
店頭では、\26,0000の表示でしたので、2万6千円と勘違いする方もいて、レジでびっくりということもありました。

カーボンが大量生産されるようになり、ラケットの価格も手頃になってきました。
9万円でスタートした、グラファイトは6万円代、4万円代、3万円となり、誰でも手に入るようになり、試合に行くとグラファイトのオンパレードということもありました。
プロも、アガシ、サバティーニ、松岡修造らがジュニアの頃から使っており、強くなって契約メーカーが変わってしまったのでした。
厚ラケブームが来ると、サンダースティック、チタン軽量ブームが来るとウルトラライトチタンとヒット商品が生まれました。
また、熱可塑性樹脂(サーモプラスチック)を使ったボルテックスも5万8千円と高値でしたが、まずまずのヒットでした。
長ラケブームはマイケルチャングラファイトが火付け役となり、他メーカーも追随することになりました。
コナーズと共同開発したモノコックシャフトは大ヒットはしませんでしたが、記憶に残る1本になりました。
トリプルスレットシリーズでは、ディアブロという名器が生まれ、ついに現在まで続く大ヒットシリーズのO3が生まれたのが2006年のことです。
プリンスと選手という目線から見てみると、マイケルチャン=チャングラファイト、カプリアティ=シナジーDB26、ラフター=ハリアープロ、シャラポワ=シャーク、杉山愛=グラファイトAI、ファンカルロスフェレーロ=トリプルスレットグラファイトなど実力はもとより、愛されるプレーヤーが多かったです。

現在も最新素材のテキストリームを使ったり、左右非対称のXシリーズなど、革新的なラケットを作り続けています。
他メーカーがやらない、画期的なラケットを数々発売してきたプリンスに、「これは何?」と言わせるラケットを期待しています。