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GEEK通信「イチオシ ナチュラルガットは経済的」
2023/07/28

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「イチオシ ナチュラルガットは経済的」
私は縦にナチュラルガット、横にポリエステルのハイブリッドを張っています。
梅雨時期になり、雨上がりにプレーすることも増えました。また、プレー中に雨が降ってくることもあり、ナチュラルが傷んでしまいました。
そこで梅雨時期は、ナチュラルの代わりにナイロンのマルチフィラメントを張ることにしました。
トアルソンバイオロジックXXを縦に、テクニファイバーレーザーソフトを横に張りました。
バイオロジックは表面をサラサラコーティングしており、スナップバックが大きくなり、ポリエステルとの相性も抜群です。
以前、お客様にこのストリングをオススメし、張っていただいたのですが、いつもステンシルを必ず入れる方でこの時もウイルソンのステンシルを入れました。
1週間後にこの方が来店し、「中居さん、ストリングの調子は良いのですが、ステンシルが消えてしまいました。」
ラケットを見せてもらうと、見事に跡形もなく消えていました。
ボールを打った部分だけなくなっているのではなく、ステンシルを塗った形跡がまるでなくなっていたのです。
サラサラコーティングの上にステンシルインクが乗っかってる状態で、ボールが当たった衝撃、振動で、インクが滑り落ちたと思われます。
サラサラコーティングの凄さを感じた瞬間でした。
雨が降らなければ、週2のペースでテニスをしているのですが、ナチュラル×ポリのハイブリッドは約3ヶ月持ちました。
ナチュラルは、牛の腸で作られているので、本来水分を含んでしまい、よっている糸がほつれてしまうのですが、バボラのナチュラルは内部に耐湿効果のある樹脂を浸透させているので、雨に強くなっているのです。
牛のDNA配列を研究し、それに近いコラーゲンをストリング内部に注入し、それが表面に滲み出てくるため、従来の表面を覆うコーティング剤とは違いナチュラル本来の性能を引き出しつつも、湿気を防いでくれるのです。
ナチュラルの気に入っているところは、テンションが落ちてきても、素材の復元力が強く、表面にささくれが出てきても十分にポテンシャルを発揮してくれることです。
ナイロン、ポリエステルは、テンションが落ちてくると復元力も落ちてしまいバウンド後のボールの伸びやスピンの跳ね方が悪くなってきます。
感覚的にには、週2のテニスで1ヶ月くらいで、劣化を感じます。
今回は1ヶ月持たずに、3週間で2本とも切れてしまいました。
縦糸のバイオロジックがサラサラコーティングのため、スナップバックが顕著で、横糸のレーザーソフトの上でスライドし、ポリエステルより弱いナイロンの表面に溝ができてしまうのです。
ナチュラルガットは、ナイロンの2倍の価格だとしても、切断耐久性が約2倍で、切れる間際まで性能を維持できるので、コストパフォーマンスは高くなるのです。
私の場合は、約3倍長持ちしたので、かなりお得な感じです。
ナイロンの切れ方は、突然ブチっと切れるので、試合中だと大変不安になっていきます。
縦糸のナイロンは、横糸のポリエステルに削られて、見た目の表面はキレイに見えても、ずらしてみると、かなり削られているものです。
半分くらいまで削られるといつ切れてもおかしくありません。
ナチュラルガットの切れ方は、よっている糸にほつれが出てきて、肉眼で切れそうなのが確認できます。
少しのほつれでは、全然使用可能で、さきいか状になるとそろそろ張り替え時期といった感じです。
横糸のポリエステルは多角形にすると、削れ方が激しくなるので、丸ポリをオススメします。
是非一度試してみてください。