オンラインショップでは3,980円以上ご購入で「送料無料」です。


店舗情報
【GEEK通信】「アディダス ソールコートブースト マルチコートは新しい時代を予感させる高機能シューズです」
2019/01/10
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
-------------------------------
明けましておめでとうございます。
今年もギーク通信をよろしくお願いします。
「アディダス ソールコートブースト マルチコートは新しい時代を予感させる高機能シューズです」
平成の次の年号は果たして何でしょうか。
漢字2文字だとすると、「明星」(みょうじょう)はどうでしょうか。
平成のように素敵な時代になってほしいですね。
そんな平成30年間はどっぷりテニスをやっていたわけですが、記憶に残っているラケット、シューズなど平成の名品をご紹介しようと思います。
まずラケットは、ヨネックスRDTI70で「赤ラケ」の愛称で大ヒットしました。フェース面積が88、98、108の3種類あって、 スリチャパン氏が使っていました。
現在のVコアプロに受け継がれています。 驚いたラケットはウイルソントライアド3.0でした。
平成生まれの画期的機能として、ローラーシステム(ガットを張る穴が滑車になっている)とトライアドテクノロジー(ヘッドとグリップを2ピースで作り、衝撃吸収素材アイソゾーブを挟み込んだ製法)があります。
その2つの機能を合体したラケットがトライアド3.0だったのです。
現在もトライアドテクノロジーは、3.0J 118に搭載されています。 個人的に平成を代表するシューズは、アディダスのアディバリケードとアシックスのゲルレゾリューションです。
スニーカーのようなテニスシューズを、高機能のシューズに変えたのがこれら2つのモデルでした。
アシックスはハード/オムニ/クレーはそれぞれ専用が必要と唱え、アディダスは1足で全てを可能にするソールを開発し別々に進化しています。
アシックスはレゾリューション7が発売されており、おそらく8・9と続いていくのではないでしょうか。
アディダスはバリケード2018で10作以上20年続いたバリケードに終止符を打ちます。
終止符を打つ理由の一つに、さらに進化したシューズを開発したからです。 「ソールコートブーストマルチコート」
最大の特徴は、ミッドソールに使用されている
「BOOST & EVA combination midsole」です。 ブーストは2016年にランニングシューズに採用され大ヒットした軽量、高反発素材で、跳ねるような推進力が生まれ、軽快にタイムを縮めることができる画期的なシューズでした。
以前にテニスシューズにも採用されたことがあるのですが、ランニングとテニスの動きの違いがありなかなか定着しませんでした。
ランニングは前に走る動きがほとんどですが、テニスは横の動きに加えストップする動作もあり、 シューズに求める機能はストップ&ダッシュ時の安定感に、外に荷重したときのがっしり感です。
以前のブーストにはこの機能が不足していました。
今回のソールコートブーストマルチコートには、サイドにキットカット程の出っ張りがあります。
(3D TORSION BAR) さらに、そのバーからかかとを一周するスタビライザーが覆っています。(360TPU CHASIS)
横方向への安定感が格段に向上しています。 前足部をシューキャップ(RPU ABRATION PROTECTION)という耐久性のある素材で2重で覆うことで、安定感と耐久性を向上させました。
シューレースのスタート部分も覆ってしまっているので、もし交換するとなると難しい作業になりそうです。 立体的に成型されたヒールユニットの効果で足首回りのフィット感がよく、シューズと一体感があります。(3D MOLDED HEEL UNIT) ハードコートのスライド性とオムニコートでのグリップ力を極めたマルチコートソールを採用し、一足で全てのコートを対応できます。
以上を踏まえ、オムニコートで試履きしてみました。
幅がE相当となっていたので3Eの自分としては細いのが不安でしたが、ゆったりとしているように感じました。
足首周りや土踏まずはぴったりしていますが、前足部は余裕があり指先の隙間から少し大きめの作りかなという印象を受けました。 バリケードと比較すると、屈曲性も良く(柔らかく)、一般のプレーヤーでも十分に履きこなせる設計になっています。
一歩目のスタートがスムーズで、ブーストの反発力のお陰でドロップショットも難なく拾えます。
サイドに振られたときもしっかりとストップすることができ、センターへの戻りも速くなるように感じました。
アウトソールとミッドソール(ブースト)の融合に、スタビライザー効果のあるアッパーユニットが安定感を確保し、安心感のあるシューズに仕上がっています。
新しい時代のシューズが現れました。 こちらのシューズを試してみてください。
【GEEK通信】「98平方インチラケット大解剖」
2018/12/27
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
-------------------------------
「98平方インチラケット大解剖」
世の中のラケットは黄金(ゴールデン)スペック(100平方インチ、300g、26mm厚)が各メーカーから発売されていてラインナップも豊富です。
それはそれで使いやすいスペックなので支持されているのですが、
「ボールが思ったよりも飛んでしまう」
「打球感がもう少し欲しい」
「パワーよりもコントロールを重視したい」

などの声があるのも事実です。
今回はそのような方に向けた記事です。
98平方インチのフェース面積のラケットを集め【黄金スペックと何が違うのか】【黄金スペックには無い何か】を探っていこうと思います。
まずは、各メーカーの98平方インチのラケットを挙げていきましょう。(フレーム厚は最大値) バボラピュアストライク98 16×19 (305g、320mm、23mm厚)
バボラピュアストライクVS (295g、325mm、21mm厚) ウイルソンブレード98CV 16×19 (304g、315mm、21mm厚)
ウイルソンブレード98CV 18×20 (304g、315mm、21mm厚)
ウイルソンブレード98S CV (294g、330mm、21mm厚) ヨネックスEゾーン98 (305g、315mm、24mm厚)
ヨネックスVCORE98 (305g、315mm、22mm厚) プリンスビースト98 (305g、315mm、25mm厚)
プリンスビーストO3 98 (305g、315mm、25mm厚) ダンロップCX200 (305g、315mm、21.5mm厚)
ダンロップCX200 LS (290g、325mm、21.5mm厚) ヘッドグラフィンタッチラジカルMP (295g、325mm、23mm厚)
ヘッドグラフィンタッチラジカルPRO (310g、315mm、23mm厚) フェース面積98平方インチのラケットは、ウエイトが305gでバランスが325mmでフレーム厚が22mm前後のものが多いのがわかります。
これは黄金スペックに比べ5g重たく、5mmトップライトで4mm薄くなっています。
黄金スペックだと「ボールが思ったよりも飛んでしまう」「打球感がもう少し欲しい」というユーザーが多い理由で生まれたスペックです。
個人的にはシルバースペックと言って良いのではないかと思います。
シルバースペックは今回の記事の表現上わかりやすくするために命名したもので、公式に認知されたものではありません。
話を戻しますと黄金スペックとシルバースペックは、何が変わるのでしょうか。
フェース面積の差は2平方インチとわずかな差です。
一番の違いは、フレーム厚の差4mm(平均)です。
インパクトからボールが離れるまで1000分の4秒と言われていますが、ラケットがしなっている間にボールは飛んで行ってしまうのです。
しなりが戻って飛ぶわけではありません。
黄金スペックではフレーム厚を26mmに厚く、しなりを極力少なく、しなりを抑えパワーロスが無いように設計しています。
シルバースペックの22mm厚はしなりが大きくなります。
パワーは落ちますが、しなることによって自分の力加減でボールを飛ばすことができます。
さらに黄金スペックのフレーム形状はラウンド(丸い)が多く、シルバースペックはボックス(四角い)が多くなります。
ラウンド形状は変形やしなりが少なくパワーロスを減少させます。ボックス形状は変形やしなりが多くなりボールとの接触時間を長くしてくれます。
ウイルソンブレード98やダンロップCX200 は【しなり】【内面剛性のたわみ】を一番実感できるラケットです。
メリットとしては、自分の力加減でボールの勢いを調整しやすく、微妙なコントロールを可能にしてくれます。 個人的に思う黄金スペックを使っている方の特徴は、フォアハンドは厚いグリップでグリグリのスピンボール。
バックハンドは両手打ち又は片手のスピン打ちで攻撃的なストローカーが多く見受けられます。
ボレーはあまりスライス回転をかけずにフラット気味に当てている感じがします。
これに対し、シルバースペックに相性の良いプレースタイルはフォアハンドの握りはセミウエスタンからイースタンくらいで握り、フラットドライブの重たいボールを打ち、バックハンドは伸びのあるスライスを操るコントロールプレーヤーに向いています。
ボレーはカット気味に打ち、深くコントロールしてきたり、ドロップショットも得意で相手の嫌なところに逆をついてくるようなテニスを信条としている方に良いと思います。
※あくまでも個人的にコートで出会った人達を参考に述べていますので、まったく逆のプレースタイルの方が使ってももちろん問題はありません。
黄金スペックは飛びが良いのでフラット気味に打ってしまうとアウトが増えてしまうため、スピンで抑える必要があり、球離れが速いのでゆったりとスイングするスライスやタッチショットは少し難しくなります。
シルバースペックはやや飛びを抑え、ボールの食いつきが良いためインパクトから少し押す打ち方ができて「スピン」「スライス」「フラット」を調整しやすいのです。
また厚い当たりで打てるため、重さのある球質+見た目の速さ以上にバウンド後の伸びがあり相手は取りづらく感じます。
ただし、やっと届いたボールや苦しい体勢で力が入りづらい時は、黄金スペックでは返ったとしてもシルバースペックでは返らないことがあります。
しっかりとしたスイングフォームが身に付いてからでないと使いこなせないこともありますので、初めてのラケットとしてよりも、2本目以降のラケットとして選ばれるのが良いと思います。
ストリングはいきなりポリエステルよりも、柔らかくホールド感のあるマルチフィラメントが相性が良いと思います。 ポリエステルですとどうしても強く打つことになってしまい、シルバースペックのラケットが持つ柔らかいタッチを生かしたプレーをしづらくなってしまいます。
ナイロンマルチフィラメントは1本1本が切れてくるので耐久性重視ではあまりなく、1ヶ月以内でストリングが切れてしまうプレーヤーよりかは女性やベテランプレーヤー、一般のアベレージプレーヤーにオススメで、腕にくる負担も少なく、ストリングの表面の変化(1本1本糸が切れてボソボソになってきます)で張り替え時期がわかりやすいので硬質化する前に張り替えができるのが良い点です。
マルチフィラメントで代表的なアイテムは、バボラのエクセルやテクニファイバーTGVなどでウレタンを加工することでさらに柔らかさを向上させています。
コントロール重視の方にオススメの一品です。
*バボラ エクセル ウインザー価格:¥4,801(税込) ※ガット張り代込
*テクニファイバー TGV ウインザー価格:¥4,801(税込) ※ガット張り代込
まずはラケットを知ってから徐々にストリングを工夫していった方が様々な可能性を消さないと思います。
【GEEK通信】「ダンロップCX200 シリーズ 4モデルを徹底研究」
2018/12/21
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
------------------------------- 「ダンロップCX200 シリーズ 4モデルを徹底研究」
ダンロップCX200、CX200LS、CX200ツアー、CX200ツアー18×20を試打しました。
CX400の試打レポートの時にも書きましたが、スリクソンレヴォCXシリーズからの改良点は以下の3つです。
①「正面から見てフレームの厚さを1mm薄くすることで、内面剛性が柔らかくなりホールド感が向上。」
②「ストリングパターンの工夫により、芯に当たった時の打球感を重視しながらも、スピンのかかりも向上。」
③「ソニックコアにドイツ社の高反発素材「インフィナジー」を採用し、反発力向上。」

以上を踏まえて、順番に試打していきましょう。 【CX200】98平方インチ、フレーム厚21.5mm、305gのスペックです。
ダンロップ契約選手の使用が最も多いのがこのモデルで、ストローク、ボレー、スピン、フラット、スライスどれを取っても打ちやすいラケットです。
特に良かったのが、フラット系のボールで、一度ラケットに乗せてから弾く感じがあり、バウンド後の伸びを体感できました。
ボレーでもその食いつきの良さが際立っており、ローボレーがしっかり持ち上がります。
前作のCX2.0も完成度の高いラケットでしたが、今作もさらに完成度は極まっており、前作を大きく凌駕したのではないでしょうか。 【CX200LS】98平方インチ、フレーム厚21.5mmで290gと軽量設計のモデルです。
おそらくターゲットは、女性や力にあまり自信が無い男性だと勝手に思っていたのですが、実際に打ってみると予想していたラケットではありませんでした。
軽い、フレームが薄い、フェース面積100以下スペックだと簡単に楽にはあまり飛びません。
ただ、振り抜きは良いのでスピンがかかって浅くなることはあっても、アウトボールは極端に少なくなります。
力は無いけど、キレの良いスイングをするフラットドライブ系の方には安心のモデルではないでしょうか。 【CX200 TOUR】95平方インチ、フレーム厚20.5mm、310gのスペックです。
打つまでは「使いこなせない」と気が引けていましたが、実際に打ち始めますと、予想以上にパワーがあり驚きました。
スイートスポットは決して広くはありませんが、芯に当たった時のボールを後押しする感じは、大きいフェース面積のラケットにない独特の感覚です。
サービスを打った時に驚愕しました。
ビッグサーバーになったかのような、威力のあるボールがコーナーに決まるのです。
今のところ理由はわかりません。 【CX200 TOUR 18×20】ケビン・アンダーソン選手使用の限定モデルです。
CX200 TOURに比べ、「5g重たくなっているだけだ」と甘くみるととんでもないことになりました。
個人的な印象ですが、スイートスポットはもはやボールの大きさより小さいと感じてしまう程、なかなか飛びませんでした。
どこに当たっても飛びません。
ラケットのサポートは求めない!スイートスポットを外したなら外したことがしっかりと分かるラケットが良い!という方には良いのではと考えます。
グリップが天然レザーになっているので、インパクトの衝撃がダイレクトに伝わってきます。
ここまで徹底的に、優しさを排除しているのは潔く感じます。 4モデルを比べてみると、それぞれに特徴があるのですが、共通していたのが、芯に当たった時の気持ち良さです。 一度食いついた後に弾き出す感覚は、CX200シリーズの良いところではないでしょうか。
今回試打はしていませんが、CX200 には0.5インチロングのCX200 +がラインナップされています。
0.5インチロングは少数派になってきていますが、0.5インチロングが普通になっている方にとっては、貴重なモデルだと思います。
ダンロップ復活の第一弾は、ダンロップファン、スリクソンファンも納得の完成度になっています。
【GEEK通信】「【TENNIS LAB】ピュアアエロシリーズの中からベストなウエイトを探りました。」
2018/12/13
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
-------------------------------
「【TENNIS LAB】ピュアアエロシリーズの中からベストなウエイトを探りました。」
全日本テニス選手権2018女子ダブルスベスト4の守谷友里加プロをゲストに迎えて、ピュアアエロの検証をしました。(守谷宏紀プロの実のお姉さんです)
ピュアアエロには、315g、300g、285g、270gの4種類がラインナップされています。 黄金スペックと言われる300gが圧倒的なシェアを持っていますが、誰でも300gが良いわけではありません。
守谷プロも300gを使用していましたが、小柄でパワーもある方ではないので、285gのピュアアエロチームに使用変更したのです。
そのおかげもあり、全日本でベスト4に入れたとのことです。
【実際に重さが違うと何が良くて、何が良くないのか、自分に適正な重さは何グラムなのか】そのような点を踏まえ実験を行いました。 実験方法は、トラックマンを使って聖蹟桜ヶ丘店スタッフ斎藤(40代代表)と池袋店スタッフGEEK中居(50代代表)がプロとラリーをしながらデータを取りピュアアエロ(300g)、ピュアアエロチーム(285g)、ピュアアエロライト(270g)の3機種の内どれが一番適正なのかを検証していきます。 ストリング、テンションによってデータが変わってきてしまうので、あらかじめ斎藤は斎藤のベストセッテング、GEEK中居はGEEK中居のベストセッテングに3本とも仕上げてあります。
GEEK中居は、縦VSタッチ130、横ブラスト125をすべて45ポンドにセッテングしました。
300g、285g、270gの順番で守谷プロと2分間のラリーをしてトラックマンデータを取ります。
たったの2分と思うでしょうが、相手はプロですから、こちらがハードヒットしても簡単に良いボールが返って来ますので、体力の消耗があるのは言うまでもありません。
1本目は300gで、始めは調子よく打っていましたが、徐々に振り遅れやスピンのかけ損ないが出てきて、後半はバタバタでした。
2本目の285gは、スピンもよくかかり、パワーも出ていますが、スピンがかかりすぎて浅くなったり、パワーが出過ぎてアウトしたりすることがありました。
3本目の270gは、威力は少し落ちますが、常に打ちたい打点にラケットが出てくるので、思った方向に飛んでくれました。
GEEK中居のトラックマンの結果は、ピュアアエロチーム(285g)がボールスピード、回転数が一番でした。 ところが、着弾地点全てを円で囲んだデータではピュアアエロライト(270g)が一番小さな円になりました。 私が一番気に入ったラケットはピュアアエロライトでしたので、スピード、スピンよりも同じボールを同じ場所に打てることが心に響いたようです。
実際の試合で、スピードボールを打ってくるがミスも多い人と、スピードはあまり無いがイヤなところにコントロールするミスの少ない人がいたら、対戦したくないのは後者の方です。
私の場合、ピュアアエロチームで打つと前者のテニスになり、ピュアアエロライトで打つと後者のテニスになるのです。
また、実際のテニスでは、2分ではなく2時間はプレーしますので、短時間だけ良いボールが打てる重さのラケットよりも最後まで無理なく思い通りに打てる重さが重要になっていきます。
サービスでも3機種のデータを取ったのですが、
270g>285g>300gになりました。
40代のスタッフ斎藤のナンバー1は「ピュアアエロチーム」でした。
本人の感覚、トラックマンデータ、プロが見た印象が一致していました。
【体力、フォーム、プレースタイルは人それぞれで異なる】という前置きをさせていただいて、 今回の実験でわかったことは、300gが誰にでも合うわけではないということです。
今回、ピュアアエロツアー(315g)が発売され、15gきざみで4種類から選ぶことができるようになりました。
ボールの威力は「1/2×ウエイト×スイングスピードの2乗」に比例します。
重たいものを速く振ることが威力につながるのですが、スイングスピードの2乗に比例するということは、ウエイトを重たくするよりも、スイングスピードを速くする方を優先させた方が早いのです。

300gより285gの方が速く振れて、285gと270gだとほとんどスイングスピードが変わらない場合は285gを選ぶのがオススメです。
GEEK中居の場合は270gが285gより速く振れたので、270gがよく感じたのです。
人によっては、315g、300g、285g、270gを同じように振る方もいます。振るというか面を合わせていくような感じです。
小さなスイングで相手のボールの勢いを利用してライジングで捉える場合は315gが一番威力が出ます。
ただしサービスは振らないといけないので、気持ちよくサービスを打てるウエイトで選ぶと良いでしょう。
①気持ちよく振り抜けること。
②打ちたい打点にスッとラケットが出てくること。
③後半も疲れずに振れること。
④サービス、スマッシュが無理なく打てること。
それが可能なギリギリ重たいものがあなたのベストなウエイトです。
【GEEK通信】「もはやこれは復活ではなく、全く新しいラケットに生まれ変わったダンロップ」
2018/12/07
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
------------------------------- 「もはやこれは復活ではなく、全く新しいラケットに生まれ変わったダンロップ」
ダンロップブランドのラケットが久しぶりに発売となりました。 ダンロップと言えば、やはりマッケンローやグラフが使っていた「MAX200G」が有名です。
ナイロンインジェクション製法を用い、ウッドのような柔らかさが特徴的でした。
2000RIM、エアロジェル200など、200.300.400.500といった数字を使うのが、ダンロップスタイルです。
ダンロップには英国ダンロップと日本の住友ゴムのダンロップがあって、ここしばらくは日本ではスリクソンとブランドを変えて、開発を進めていました。(SUMITOMO RUBBER INDUSTRYの頭文字を取った『SRI』+未知の可能性を表す『X:Unlimited』+前進し続けるという意味の『ON:Going onwards』を合わせたもの)
POWERED BY SRIXONと明記され、世界統一ブランドとして、ダンロップとスリクソンが融合した新生ダンロップが誕生しました。 ネーミングからも分かるように、CX200はレヴォCX2.0の後継機種で、CX400はレヴォCX4.0の後継機種になります。
設計で変わった点は大きくは3つで、【正面から見たフレームの厚さが1mmも薄くなっていること】と、【ストリングパターンに工夫があること】と、【ソニックコアに新素材が採用されたこと】です。
GEEK中居はレヴォCX4.0を以前使っていたので、CX400の試打を通じて、3つの改良点を探っていきましょう。 まず、レヴォCX4.0はどんなラケットかと言うと、まったりとした打球感で、食いついている時間が長く、コントロールが抜群で、本当にミスの少ないラケットでした。
CX400はCX4.0の柔らかさを残しながら、不足していた反発力をプラスしていました。
レヴォCX4.0から現在使用しているレヴォCS10.0に変えた理由の中の一つに、パワーがあることでした。
トラックマンを使ってサービススピードを計測すると、レヴォCX4.0は120kmで、レヴォCS10.0では130kmと10kmも速くなったのです。 今回登場したCX400はレヴォCS10.0並みのパワーを感じました。
ですが最大の特徴は、ラケットフェースに当たっている時間が長く感じることです。
それによって、コントロール、スピンは確実に向上します。
ボールのスピードは、速く弾く方がアップするかもしれませんが、球質は軽くなってしまいます。
当たっている時間が長くなると、バウンド後の失速が減少し、相手からすると伸びてくるような感覚になります。
この独特なホールド感を生むのが、3つの改良点によるものです。
一つ目の改良では、正面から見たフレーム厚を薄くし、内面剛性を柔らかくすること。
内面剛性とは、ストリングにボールが当たった時にストリングがたわむのと同時にフェース面も内側に小さくなる変形が起きます。
ボールとストリングが接触している時間が長くなります。 次にストリングパターンの改良ですが、おそらく今までに無いパターンです。
横糸はセンターが密で端に向かって間隔が広くなっています。
昔からセンターフォーカス設計はあります。
スイートスポットをハッキリさせながら、スポットを外した場合もカバーする狙いですが、縦も横もセンターフォーカスにしていました。
今回、CXシリーズに搭載された「パワーグリッドストリングテック」では、縦糸を均一に配置しています。
縦横共にセンターフォーカスに配置すると、スイートスポットの位置が密になりすぎて、スナップバッグ効果が起こりづらくなり、スピン、スライスのかかりが悪くなります。
縦糸の間隔を均一にすることで、大事な真ん中6本の間隔が広くなり、ホールド感が向上したのです。 3つ目の改良はソニックコアを最新素材に変更したことです。
従来の素材から今回採用した新素材は、ドイツBASF社の高反発ウレタン「infinergy」で、大手シューズメーカーがミッドソールに使い大ヒットした最先端素材です。
この素材のおかげで、快適な打球感と打ち負け感の少ないパワーアシストを実現したのです。 以上、3つの改良で全く新しいラケットに生まれ変わったのです。
スリクソンレヴォCX4.0とは、似ていませんが、4.0が好きだった人はもちろん、コントロールを信条とするプレーヤーには心強いラケットに仕上がっています。
早くお伝えしたかったので、今回はCX400だけのインプレッションでしたが、CX200シリーズは後日改めてご報告いたします。
【GEEK通信】「ウイルソン ウルトラツアー3機種の試打速報」
2018/11/22
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
------------------------------- 「ウイルソン ウルトラツアー3機種の試打速報」※発売は2018年12月、一部モデルは2019年1月に発売予定
ジョコビッチ選手100、ナダル選手100、フェデラー選手97、錦織圭選手95
この数字は使っているラケットのフェース面積です。
錦織圭選手は95です。
以前から思っていたのですが、自身よりランキングが上の選手でさらに体格の良い選手が大きいフェース面積を使っているということは、ラケットのパワー、人力のパワーが明らかに上の選手と戦っているということになります。
これだけでもハンデになっています。
対 ジョコビッチ選手 2勝15敗
対 ナダル選手 2勝10敗
対 フェデラー選手 3勝6敗(11月20日現在)
錦織圭選手も100くらいの大きさにすると、パワーも上がり、ディフェンス能力も更にUPしそうと感じましたが、今回の新しいラケットで錦織圭選手も動き出したのです。
それは、新しいラケットのテストをしている時に、フェース面積の大きいラケットを打った時に、パワーがあって良いなと素朴に感じたそうです。
錦織圭選手はウイルソンに対して、「バウンド後の威力を上げてさらに柔らかい打球感にして欲しい」という難題を投げかけました。
ウイルソンの答えは、ウルトラシリーズに採用している「クラッシュゾーン」を現行のバーンに取り付けることでした。 クラッシュゾーンとは、スロートのグロメット(ストリング6本)に採用したダンパーで、2.7%スイートエリアを広げることができます。
また同時に衝撃吸収にも効果があります。
よって95平方インチは98平方インチに相当するスイートエリアになり、柔らかい打球感も実現したのです。 ウルトラシリーズに採用されている機能を搭載したので、錦織圭選手モデルもウルトラのネーミングを付けないと統一感がありませんので、今回発売されるモデルはウルトラツアー95CVに決定しました。
※伊藤竜馬選手モデルもウルトラツアー100CVになり、289gの軽量モデルもウルトラツアー95JP CVとなったのです。
上記の3本を試打したのですが、まずデザインに注目です。 今まで錦織圭選手が使用しているラケットは艶ありで、販売しているラケットは艶無しでした。
映像的に艶ありの方が綺麗に見えるとか、選手の手触りの好み等といった様々なコメントがありますが、今回のウルトラは販売用と選手用はまったく同じ艶ありです。
ウルトラツアー95CVには、NXT16を48ポンドで張ったものと、錦織圭選手と同じストリング同じテンション(ナチュラル×エレメントに38×36ポンド)で張ったものと、比較のためバーン95CVの3機種を用意しました。
ウルトラとバーンで比較しながら打ちましたが、ウルトラの打球感の柔らかさを非常に感じました。
驚きましたのが、錦織圭選手仕様のセッティングが「ゆるい」とは感じなく、気持ちよく打てたことです。
普通38ポンドは「ゆるゆる」というイメージが先行しますが、95平方インチで16×20という細かいストリングパターンはそれをほとんど感じませんでした。
(ただウルトラツアー95 CVは、309g、325mm、0.25インチロング、スイングウェイト300越えのセッティングで、私中居の年齢・コンディションでは振り切れませんでした。)
ウルトラツアー95JP CVは、289gですので気持ちよく振り切ることができ、伸びのあるストロークが打てますが、ボレーにはちょっとしたコツが必要でした。
バランスポイントが340mmで、かなりトップヘビーなので、普段のようにボレーをするとヘッドが下がったり、ヘッドがかぶったりし、ネットミスが増えてしまいます。そこで、インパクトでグリップを下方向に下げるようにしてみました。
すると、ヘッドが下がらずスライス回転のかかった更に良いボレーになりました。
個人的に最も魅力的だったのが、ウルトラツアー100CVでした。
バーン100ツアーCVの独特の柔らかい打球感はそのままに、さらに食いつきを良くし、これでもかというぐらいにボールを押せます。
ストロークの安定感は抜群で、ミスをする気配がありません。
日本限定発売ですが、個人的に世界中の人にオススメしたいラケットです。 ウルトラツアー3機種はどれも仕上がっています。
自分の体力、プレースタイルと相談の上ベストを選んでみてください。
体力に自信があるストローカーは、ウルトラツアー95CVがいいでしょう。
前作より4,000円も値下げしているので、是非ストリングはケイズチョイスプレミアⅳを張っていただき楽しんでいただきたいなと感じました。
ストローカーだけど、重たいのはちょっと、、、という方は、ウルトラツアー95JP CVがオススメと感じました。
シングルスもダブルスも両方こなすオールラウンダーは、ウルトラツアー100CVがオススメと感じました。
ストロークの安定感は、もちろんのこと、ボレーも食いつきがよくて、ローボレーのコントロールが優れています。
2019年の錦織圭選手の活躍が今から楽しみです。                               *12月発売予定                               *2019年1月発売予定                               *12月発売予定
【GEEK通信】「スピンが凄い!ヘッドグラフィン360エクストリーム」
2018/11/15
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
-------------------------------
「スピンが凄い!ヘッドグラフィン360エクストリーム」
N市ベテランミックス大会に私の姉と組んで出場しました。
一回戦は相手が来ず、勝ち上がり、続く二回戦は第2シードとの対戦です。
私の姉はスクール中級クラスのレベルですが、実の姉ですので、遠慮なくプレーし、私のミスには叱咤がきます。
その積極性が良い方に転じ、6-1で勝利しました。
次の試合では、1-5とリードされ絶体絶命のところまでいきましたが、この日のために考えていた秘策を披露するときがやってきました。
0-15で相手の男性のサービスゲームでファーストがフォルトになりセカンドです。
ツツツーと2.3歩前進し、フォアに回り込んでトップスピンロブを打ちました。
放物線を描いたボールはベースライン1m手前のアレーに着弾しました。
前衛の女性もサービスを打った男性も動けませんでした。
絵に描いたノータッチエースでした。
15-30になり、さっきとまったく同じ軌道でデデャブじゃないかと思うくらいのトップスピンロブを打ち、ノータッチエースで得点しました。
このショットを密かに練習していました。
ついに日の目を見るときがきたのです。
ただし、この秘策はここからが重要なのです。
同じことを2度決められると3度目があるはずと相手は当然思います。
想定されることは、前衛がサービスラインくらいまで下がるか、サービスを打つ男性がセンター寄りからサービスを打ち、前衛の上を抜かれた場合に備えるかのどちらかです。
もし、このように立ち位置を変更してきたら、この秘策は大成功です。
案の定、前衛の女性がサービスラインまで下がりました。
トップスピンロブを打つと見せかけて前衛の足元にハーフバウンドで処理するボールを打ちネットに出ました。 フラフラと上がってきたボールをドライブボレーで決めました。
その後、流れが変わり6ゲーム連取で7-5で逆転勝ちを収めました。
もし、男性がセンター寄りに構えてサービスを打ってきた場合は、オープンスペースに深く打ってネットに出るか、ドロップ気味に短いボールを打ってネットに出るかする予定でした。
ここまでは順調だったのですが、決勝ではタイブレークの末に負けてしまいました。
決勝は一進一退で5-5なった頃、足の指先が痙攣してきました。なんとかタイブレークまできましたが、4-4の自分のサービスでダブルフォルトをしてしまい、 タイブレーク4-7で負けてしまいました。 ヘッドからグラフィン360エクストリームが発売になりました。
早速、MP(300g)とS(280g)を持ってコートに行きました。
前作より、フレームが厚くなったように見えますが、グロメットも黄色のため、膨張して見えるようです。
フレーム厚、ストリングパターンなど前作とまったく同じで、改良された点はグラフィン(最新のカーボン素材)がフェースの12時、3時、9時にも採用され、面の安定性と反発力が向上したことです。 300g、フェース100、フレーム厚26mmの黄金スペックと言えばは何と言ってもバボラピュアドライブでしょう。そのピュアドライブに最も肉薄しているのは、このグラフィン360エクストリームMPではないでしょうか。
スピンのかかりは同じかそれ以上に感じます。
ストローク、サービスのパワーもノータッチエースを狙えるレベルで、もちろんスピンがかからなかった際はアウトはしてしまいます。
MPのバランスポイントが325mmと、黄金スペックの平均320mmより5mmほどトップヘビーになっており、よりストロークを強化する設計になっています。
グラフィン360エクストリームSは、280gと軽量ですが、MPと比べてパワーは落ちるどころかもっとあるように感じます。
バランスポイント335mmとかなりトップヘビーになっていることがスイングスピードを上げているのでしょう。 軽量トップヘビーの良いところは、十分な態勢からスイングできる場合は、軽量だから振り始めはスムーズに始動でき、スイング後半はトップヘビーのために振り子の原理が働き、ヘッドスピードが上がっていきます。
ムチのような現象が起き、グリップを支点とした遠心力が大きくなります。
ただし、フラット系のボールでヘッドを返さずに押すように打つスイングだと威力が出ません。
同じ理由でボレーの動きもヘッドを走らせないので、威力は出ません。
逆にヘッドが被ってしまい安定感のないボレーになる可能性があります。
ボレーにはちょっとしたコツがあり、グリップをしっかり握り、インパクトの瞬間にヘッドを残してグリップを打球方向に突き出すようにすると、ヘッドが被りにくくなります。 ドライブボレーは非常にやりやすく、しかるべき際に取り入れても良いと思います。
グラフィン360エクストリームは、特徴的でハマる人も多いと思います。
特にストロークが得意な人にはオススメです。
ひとつだけ困ったことがありました。
この日プレーしたコートは、小さい虫がいっぱい飛んでおり、その虫達がラケットに群がってくるのです。
このラケットでは、ストリングとオーバーグリップは黄色にしない方がいいかもしれません。
【GEEK通信】「冬対策!柔らかウレタンストリングがおすすめ」
2018/11/08
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
-------------------------------
「冬対策!柔らかウレタンストリングがおすすめ」
11月に入り一気に気温が下がってきております。
こういう時に起こりがちなのが、怪我です。
寒さで体が硬くなっていますが、ラケット、ストリング、ボールも硬くなるのです。
ラケットに関しては硬くなると言うより、「硬く感じる」と言うのが正解ですが、ストリングとボールは気温低下によって硬くなります。
ボールのバウンドは気温が高いと弾みが良く、気温が低くなると弾みが悪くなります。
冬だからといって、ラケットを変えたり、ボールを変えたりすることはありませんよね。
そこでストリングに注目です。
テンションを下げるのは当然として、ストリングの種類についても考えていきましょう。
週1-2時間のテニスをする方を基準にすると、3ヶ月で24時間プレーすることになります。 24時間プレーすると、5ポンドから10ポンドくらいテンションが下がります。
テンションが下がってくると、バックアウトが増え、コントロール、威力も低下してきます。
バックアウトが増えると、コートに収めようとする防御反応が働き、スイングを止めたり、スピンを増やそうとして手首をこねたりと理想のフォームから離れていきます。
適正なテンションを維持することで、正しいフォームが生まれますので、年に4回張り替えることが良いプレーにつながると思います。
日本には四季がありますので、ベストテンションが50ポンドの場合、春=50ポンド、夏=52ポンド、秋=50ポンド、冬=48ポンドと変遷していけば、同じフォームのまま1年中プレーすることができます。
1月1日に張り、4月1日、7月1日、10月1日と3ヶ月ごとに張り替えるのが理想ですが、
3月1日(2ヶ月)5月1日(2ヶ月)7月1日(4ヶ月)11月1日(4ヶ月)3月1日といったように、
暖かくなっていく期間は2ヶ月サイクルで、寒くなっていく期間は4ヶ月というのもおすすめです。

なぜかというと、7月1日に張った場合、3ヶ月後の10月1日ころは、寒くなってきていますが、テンションも下がってきているので、もう1ヶ月使っても良いと思います。
また、5月1日に張った場合、2ヶ月後の7月1日には気温も上がり、ベストテンションとの差が生まれてきます。夏に向けては早めの張り替えで対応するのがおすすめです。
気温が下がることで、ストリング、ボールに加え体(筋肉)も硬くなります。夏と同じようにプレーを続けると怪我や疲労の蓄積が懸念されます。
そこで冬におすすめのストリングをご紹介します。 現在ポリエステルを張っている方は、横糸に柔らかいナイロンマルチフィラメントを使用した【ハイブリッド】がいいでしょう。
縦横ポリ×ポリに比べ大分打球感は和らぎます。
ウイルソンとバボラから1張りから張れるハイブリッドが発売されていますので、まずはこれを試してみてはいかがでしょうか。
ウイルソンデュオフィール(エレメント+NXT)
                          *ウインザー価格 2,678円(税込)
バボラ プロハリケーンツアー+エクセル                          *ウインザー価格 2,160円(税込)
ハイブリッド以外では、ポリファイバーから発売されているポリエチレン素材を使用したTCSも柔らかい感触です。                         *ウインザー価格 2,246円(税込)
すでにシンセティックストリングを使用している方やポリエステルからシンセティックに移行を考えている方におすすめなのが、ナイロンマルチフィラメントにウレタンをコーティングしているストリングです。
また当社では、冬におすすめストリングとして、各メーカーの代表的なウレタン入りマルチフィラメントを取り扱っています。 それでは冬におすすめストリングを比較していきましょう。
■おすすめストリング
*バボラエクセル
*テクニファイバーTGV
*ウイルソンNXT
*ヨネックスレクシス
*ヘッドベロシティマルチ
*オリジナルテックコントロール16L とにかく柔らかくて食いつきの良いストリングを望む方は、エクセルかTGVが双璧です。
打ちごたえがあり、打球感が鈍くなりすぎないタイプは、レクシスとベロシティマルチです。
NXTとテックコントロールはちょうど間くらいの性能を備えています。
------------------------
*柔らかさの目安
TGV > エクセル > テックコントロール ≧ NXT > ベロシティマルチ > レクシス
------------------------

テクニファイバーはウレタンをストリングの芯まで浸透させている唯一のメーカーです。
TGVはテクニファイバーの中でも最も柔らかいストリングですので、冬の時期には間違いなくテニスのパフォーマンスを維持してくれるストリングです。
ですが全てのプレーヤーに合うわけではありません。
ウレタンの特徴として、衝撃を吸収してくれますが、その反面、反発力が低くなったり、打球感の歯切れの良さが失われます。
フレーム厚が26mm以上で、フェース面積100平方インチ以上のラケットをお使いの方は反発力が十分に備わってますので、まさしくTGVやエクセルがベストマッチですが、柔らかさ程々でスピード感のあるプレーを後押しするストリングが好きな方はレクシスやベロシティマルチがおすすめです。
また、テックコントロール16L以外は、ゲージの太さが2種類ありますので、ご自身プレースタイルに合わせて選択すると良いと思います。
ゲージ1.30mmはストロークの安定感を重視したオールラウンドなプレーに適し、ボールの飛びすぎを抑えソフトな打球感を実現しています。
ゲージ1.25mm(NXTは1.24mm)は反発力が上がりますので、女性や非力な男性または、ネットプレー重視の方に向いています。

ゲージが低いと耐久性が下がりますので、3ヶ月以内で切れてしまう方は複数本のラケットを用意するか、1.30mmにする方が良いと思います。
ここまでウレタンストリングを勧めておいて、手のひらを返すようで申し訳ないのですが、実はウレタンストリングにどうしても気になる点が1点あったのです。
それは、反発力が低い点です。
その理由は、ボールの食いつきが良すぎてしまい、サービス&ボレーを信条とする自分としては、スピードが食われてしまっている感覚があるからなのです。
ところが、その反発力を向上させた優れものが、大坂なおみ選手も使用しているヨネックスのレクシスなのです。
レクシスは3つの凄いことを実践しています。
*特殊高弾性ポリウレタン素材「フォルティモ」を世界初採用
*繊維間の隙間を埋めるFRP製法を採用し、パワーロスを排除
*プラズマ照射することで、繊維と繊維の結合を高め、強度を向上
上記のことによって、しっかりとした打球感を実現し、反発力もアップしているのです。
この冬は皆さんも、柔らかウレタンストリングの中から自分に適したアイテムを見つけ快適にプレーしてみませんか。
【GEEK通信】「ガンガン打てるオーバーサイズラケット特集」
2018/10/17
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
-------------------------------
「ガンガン打てるオーバーサイズラケット特集」
1980年のウィンブルドン決勝「ボルグVSマッケンロー」伝説となっている試合は生で見ました。
生と言ってもテレビの生放送です。
1981年も「ボルグVSマッケンロー」でマッケンロー氏がリベンジし、テニスブームが到来しました。
この時は、テニスを始めたばかりの大学2年の時でした。
フィラのウエアにウッドのラケットを小脇に抱えて大学に行くのがステータスで、授業あるなしに関わらず、毎日学校には行き、同じようにラケットを持ってきている友人達と広場でボレーボレーをするのが日課みたいになっていました。
現在の私のボレー主体のプレースタイルは、この頃の遊びが元になったのかもしれませんね。
当時はまだ日本でのテニス用品販売網は確立されておらず、フィラ、タッキーニ、エレッセ、チェルッティ、マジアなどのポロシャツはイタリア製の高級品で2万円近くするものも多数ありました。
テニスサークルも乱立し、出身の東洋大学にも当時は30近くの団体がありました。(現在は1/3くらいまで減少しており、自分のサークルも今年無くなってしまいました。)
はじめのうちはボルグ氏を真似ていて、フィラのウエアにヘアバンド、ウッドラケットに65ポンドで張っていました。
ですが、パワーが無いので、徐々にボレーの上手な選手を真似るようになり、マッケンロー氏、エドバーグ氏、キャッシュ氏、シュティッヒ氏、ラフター氏を手本にするようになっていきました。
ラケットも発売されたばかりのオーバーサイズのラケット(ウィルソンエクストラ)にチェンジしましたが、大学生では誰もオーバーサイズのラケットは使っていませんでした。
チャン氏、アガシ氏、サバティーニ氏、修造氏ら多数の選手が使っていたプリンスグラファイト110は数年後大流行しました。
自分も、初代のグロメットの無いタイプから、4本ラインのタイプまで使用していました。
当時としては高級品で憧れのラケットでした。
パワーがあり、スピンがよくかかり、デカラケなのに、コントロールが良い3拍子揃ったこのラケットはラケット史に残る傑作品でした。
先日、30年ぶりに使ってみたのですが、びっくりしました。
あの名品のグラファイト110を当時使っていたように扱えませんでした。
特に感じたのが、ネットより低いボールが持ち上がらず、ネットしてしまうことです。
道具の進化は凄まじいことを実感しました。 現代のラケットは、ネットより低いボールでも手首だけで引っ掛けるように打ってもトップスピンがかかってネットを越して急激に落ちてコートに入ります。
30年前のラケットは、しっかりと体重移動をしてインパクトからフォロースルーを厚く打たないと推進力が生まれずネットを越さないのです。
店頭でお客様と話をしていると、オーバーサイズでしっかり打てるラケットがなくて悩んでいる方が結構いらっしゃいます。
最近のラケットの傾向は、フェース面積100平方インチが圧倒的に多くて、105平方インチ以上のラケットは、軽量、厚ラケでベテランや女性用として開発したものが多くなります。
その中で、おすすめできるモデルが2機種あります。
一つ目はバボラピュアドライブ107で二つ目がプリンスビーストO3 104になります。
ピュアドライブ107はウエイト285g、バランス320mmの設計で、ウエイトの割にバランスをトップヘビーにしておらず、操作性能を重視しています。
飛び過ぎが怖くてハードヒットできないことがありますが、ピュアドライブ107はなぜかハードヒットしてもコントロールできるのです。
当然パワーはあり、ミスショットは飛び過ぎるのですが、しっかり打ったボールはエース級になるのです。
ミスショットに関しても納得いくもので、修正がきき、使い込みながらストリングとテンションをベストマッチに持っていければかなりいいラケットになります。
男性の上級者で使用している方も結構いらっしゃいます。 プリンスビーストO3 104は、105平方インチ以下ですが、O3ストリングパターンを採用しているので、104平方インチより大きいラケットの感覚で使用できます。
ウエイト280g、バランス335mmのスペックで、テキストリームカーボン×トワロンのしなりが最大の特徴で、ラケット本体のしなりとO3によるストリングのたわみの相乗効果で球のりが非常に永くなっています。 ウエイトが重たくないとダメな方、フレーム厚が薄くないとダメな方もいらっしゃいます。
番外編として、ヘッドからラジカル生誕25周年限定として、初代ラジカルツアーが発売されました。 アガシ氏がプリンスグラファイト、ドネープロワンの次に使用したラケットで、彼は引退までラジカルオーバーサイズを使い続けました。
ウエイト320g、バランス315mm、フレーム厚21mm、ストリングパターン18×19でフェース面積107平方インチのクラシカルタイプです。
最先端のグラフィン素材は使用されていませんが、今となっては貴重なオーバーサイズラケットです。
【GEEK通信】「NEWピュアアエロは【硬い】or【 柔らかい】のか。」
2018/10/12
-----------------------
■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
-----------------------

テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
------------------------------- 「NEWピュアアエロは【硬い】or【 柔らかい】のか。」
2016年モデルのピュアアエロを発売日にゲットしたときのことを今でも昨日のことのように覚えています。
テニス関係の仕事について30数年、試打もしないでラケットを買ったのは、後にも先にもこれが初めてです。 では、何故試打もせずにピュアアエロを買ってしまったかというと、長年のテニスラケットに関わった経験から、このラケットは間違いなくとんでもないラケットだと感じたからです。
その理由は、10年以上売れ続けているアエロプロドライブを1から作り直してフルモデルチェンジしたからです。
売り上げ不振でフルモデルチェンジするならまだわかりますが、年間売り上げが常に上位に入っている超売れ筋ラケットをモールドを変更し、ウーハーグロメット、コアテックスを改良、ストリングパターンの変更などことごとく最新の技術で作り変えたのです。
自信がなければここまで大幅にチェンジすることはできないはずです。
バボラの中では、ピュアドライブと並んで売り上げの中核を形成するナダルモデルですので、確実に進化したラケットになっているはずです。
実際に使ってみると、ボールの威力が半端なく、過去の自分が打っていたボールより確実に力強いボールになっていました。
サービスの威力は過去最高、ストローク、ボレーも絶好調でした。
半年くらいたったときに肘を痛めてしまったのですが、ラケットのポテンシャルについて行こうとかなり無理してハードヒットしていたツケが、体に出てしまいました。
その後は、スローテニスを心がけベテランテニスに合う優しいラケットに徐々に移行していき、現在のスリクソンレヴォCS10.0に至っています。
今思うとピュアアエロを使っていた半年間が自分の中で最強のパフォーマンスを発揮した頂点だった気がします。
ここまでは、2016年のピュアアエロの話しです。
ここからは、2019年ピュアアエロが先行発売されましたので、どのように進化したのか探っていきましょう。 まずは、バボララケットに関して日本で一番詳しい"ミスターバボラ"大塚氏に話を聞きにダンロップ本社に伺いました。
"ミスターバボラ"大塚氏の話をまとめると、素材の最先端をいく企業、衝撃吸収で最先端をいく企業とそれぞれコラボした結果、前作より喰いつきの良いラケットに仕上がったということを熱く解説して下さいました。
CHOMARAT社の複合素材を使用することで、しなり戻りを実現し、SMAC社の衝撃吸収材をフェースの3時9時に使用する事で快適な打球感を実現しました。
実際のフレームの硬さもRA値が1下がっており、柔らかくなっているようです。 契約選手の声も、アエロプロドライブの柔らかさに似ているとか、前作はナチュラルガットを使ったハイブリッドで打球感をマイルドにしていましたが、今回のモデルは「ポリエステル×ポリエステルでいける」などといった、柔らかくなった発言が多数を占めています。
そのような中、試打をしたのですが私としては少し硬く感じてしまい試打開始5分で中止し、なぜ私だけ硬く感じてしまったのか原因が分からず、A君に試打をお願いしました。A君はピュアアエロを6本使用する現役選手です。
私「A君どうでしたか。」
A君「1時間でガット切れちゃいました。」
私「えっ、張り替えてまだ誰も使っていないのに。ピュアアエロはどのような感じでしたか?」
A君「かなり食いつきが良いですね。かなり柔らかく感じました。ただ、芯を外すと前のピュアアエロより硬く感じました。」
私「そうだったのですね。」
いつも使っているスリクソンレヴォCS10.0は、スイートエリアが広いので、芯で打つことに集中しなくても、ミスが出ないラケットです。
それに慣れてしまったのと、10.0のスイートエリアがやや手元よりだったことから、ピュアアエロのスイートスポットより、手元側で打っていたようです。
この反省を踏まえ再度、別日に試打を改めて行いました。
この日は2面で8人のダブルスだったのですが、
なんと4人がアエロプロドライブ、1人がピュアアエロを使っており、8人中5人がアエロを使っているという奇跡が起きました。
アエロプロドライブとピュアアエロを持っている男性に話しかけました。
私「今日新しいピュアアエロの試打ラケットを持ってきているので打ってみていただけませんか。」
男性「ピュアアエロは硬くて、ほとんどアエロプロドライブでプレーをしていますが良いですか。」
私「是非お願いします。」
気に入ったようで、ゲームでも使用していただきました。
男性「これ柔らかくなりましたね。アエロプロドライブに似ててよかったです。」
その後も皆さんに試打していただきました。
「振動がこない」
「パワーがある」
「スピンがかかって安定している」
「ひかっていてカッコいい」

などなど色んな意見をいただきました。
私も今回は球ノリの良さを実感致しました。
しっかりと芯に当たると喰いついた後に飛び出していくので、気持ちよく振り抜けました。
前作に比べ、フレーム剛性を下げ、振動吸収を高めたため、優しさが出てきており、高性能のラケットには変わりありませんが、前作より扱いやすく感じると思います。
扱いやすく、更に高性能になったニューピュアアエロにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

新着記事

アーカイブ