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【GEEK通信】「6代目スピードは負け知らず、スピード好きも納得の仕上がり」
2018/05/24
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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実はわたくし、スピード好きなんでんです。
スピードと言っても、ヘッドのラケットのことです。
N・ジョコビッチ選手(セルビア)がヘッドと契約して、開発された初代スピード「ユーテックスピードMP16×19」はマイラケットとして永く使用していました。
ヘッドには他にも、プレステージシリーズやラジカルシリーズなど歴史のあるラケットがあるのですが、どうしても扁平なグリップ形状に馴染むことができませんでした。
ですが、スピードのグリップ形状は他社のラケットメーカーと同じ8角形になり、性能良し、デザイン良し、グリップ良しのベストなラケットになりました。
スピードシリーズ5代目となる「グラフィンタッチスピードMP」が発売される前に、契約コーチにのみ真っ黒な試打用ラケットが配られていました。
私は、どうしても打ちたくて、知り合いのコーチに頼んで、所属クラブまで打ちに行ってしまいました。(それ程スピード好きなのです。)
今回6代目の【NEW スピード】が発売予定となり、私中居は【黒塗りのテスト用ラケット】を手に入れることができたのです。 試打用セットの中には、黒塗りラケット、テスト用ストリングが2張り、ラケットバッグが入っていました。
テスト用ストリングは、マルチフィラメントのリフレックスMLT16とポリエステルのリンクスがあり、迷わずリフレックスMLT16を48ポンドで張り上げました。
張っていると、何故かいつものスピードを張るより、スムーズに張れる気がしました。 試打は4時間ダブルスのテニスオフで決行しました。
ウォーミングアップでは、振動止めをせずに打ったのですが、気になる振動自体は無く、良い感じです。
4試合すべて勝利したところで、重さによる疲労を感じたので、いつものレヴォCS10.0に持ち替えたところ、バックアウトのミス連発であと1ゲーム取られると敗戦になる自分のサービスで、改めてスピードに持ち替えました。
そこから3ゲーム連取して、なんとか連勝を5に伸ばし、最後の試合も勝って6戦全勝でした。
『NEWスピード』は、前作よりも飛びそうな、、、そして柔らかい打球感を覚えました。とにかく球持ちが長く、懐深く打てました。 ボレーのコントロールがよく、ドライブボレーの機会が数回あり、すべて決まりました。
リターンの精度も高く、サイドを抜いたり、足元に沈めたり自在にできました。 なんといっても全試合勝利できたように、安定感が抜群でイージーミスは数本でした。
パワー性能、スピン性能もあり、振動吸収性能も高いです。そしてコントロール性能を大きく感じました。
発売日、価格、デザインは未定ですが、お小遣いを用意しておいた方が良さそうです。
【GEEK通信】「ヨネックスVCOREプロ100のLG (280g)で試合をしました」
2018/05/11
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「ヨネックスVCOREプロ100のLG (280g)で試合をしました」
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先日、市民大会のシングルスに出場しました。
初戦の相手はベテラン選手で、スライスの使い方が上手な方で正確なストロークを打ってきます。
試合はシーソーゲームでタイブレークに突入し、1時間くらい戦った後、7-4で勝利しました。
次の対戦相手は30歳くらいの方ですが、おそらくテニスはまだ始めてあまり経っていないのでしょうか。
スピンやスライスではなく、面を作って中ロブで返してくる選手です。
初戦は大変苦労しましたが、2回戦は少しラッキーかもしれません。
結果は0-6でした。私は惨敗してしまいました。
油断していました。
0-3でも挽回できると思って何も策を講じませんでした。
足の速さは陸上の桐生選手クラスで、エース級のストロークもノータッチで決まるドロップショットも全て拾われてしまいました。
でも返ってくるボールは中ロブです。
こちらも、中ロブで繋いでみたのですが、相手は一度もハードヒットしてきません。
結局、こちらのミスでポイントを失いました。
気温が30度くらいあり、ボーッとしてしまい、戦略を考える思考回路が働きませんでした。
今思えば、中ロブをボレーカットしたり、ドライブボレーしたり、色々と策はあったと思います。
良い経験をさせてもらいました。
帰り際、友人に
「対戦した選手、結構強いんですよ。去年下のクラスで準優勝して上がって来たんですから。」
この敗戦は色々と考えさせられるものでした。
-------------------------------- 今回はVCOREプロ100のLGタイプでゲームをしてみました。
対戦相手のAさんは中学、高校、大学の10年間ソフトテニス部で、社会人になってから硬式テニスを始め、10年間、実業団で活躍する本格的な選手です。
プレースタイルは、8割方フォアハンドで回り込みの強打と、バックハンドはダブルバックハンド。ソフトテニスの癖は全く感じられないほど完成されたフォームです。
VCOREプロ100で臨んだ第1セットはシーソーゲームになり、タイブレークにもつれ込み、7-4でなんとか取りました。
第2セットはスリクソンのレヴォCS10.0に持ち替えました。
Aさんのミスが出ていたフォアハンドが入り出し、手がつけられない状態になり、2-6で取られ、10ポイントタイブレークに突入です。
第2セットの勢いのまま0-6までいってしまい、チェンジコートのときに、第1セットで使用した、VCOREプロ100に戻しました。
そこから流れが変わり、8-8までいったのですが、
力尽き8-10の敗戦に終わりました。
試合の結果から分かるように、VCOREプロ100は実践向きのラケットです。
まず、ミスが出にくいのが最大の特徴です。
アマチュアの試合は、ほぼどちらかのミスでポイントが決まります。
ノータッチエースは1試合に数本あるかないかです。
たとえ、あったとしてもそれで試合に勝てるわけではありません。
個人的には、反発力のあるラケットはスピードも出て気持ち良いですが、スピン量が不足するとバックアウトに繋がります。
VCOREプロ100のLGタイプは280gと軽量タイプですので、しっかりとスイングしてやっと深いボールが飛びます。
アウトボールを気にしなくて良いので、安心してフルスイングすることができ、安定して深くボールが入っていたので相手のミスを誘うことができたと思います。
VCOREプロ100はVCOREプロ97より、フェース面積が大きいことに加え、フレーム厚も1mm厚くなっていることで、スイートスポットの広さ、外した時の返球率は高くなっています。
「ラケットのパワーにあまり依存したく無いけど、フェース面積が小さくて、ウエイトがあるのは難しいな」と思っている方には、
VCOREプロ100のLG(280g)タイプが正にうってつけです。
デザインも良く、ベテランプレーヤー、女性にもオススメです。
【GEEK通信】「ブリヂストン XブレードRS 試してみました」
2018/04/26
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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「ブリヂストン XブレードRS 試してみました」
B10/01、RV-1、RZプロ、BXとブリヂストンのラケットにはまって、使っていたのは20年以上前になるでしょうか。
今回発売された「XブレードRS」はその頃のイメージが残っているのです。 それはフェース形状が面長なところです。
面長にするメリットとして、縦糸が長くなることでパワーアップと振り抜きの良さが挙げられます。
約5mm長くなっているのですが、フェース面積は100平方インチと従来と変わらないので、横方向が狭くなっています 横方向のスイートスポットが狭くならないように、対策がしてあり、長方形のグロメットホール(パワーブーストグロメット)を採用しストリングの可動域を大きくしています。 今回ダブルスのゲームの中で300gと285gの試打をしてみました。
最近、軽いラケットを使っているので300gは振れるかどうか不安でしたが、全く問題なく振り切れました。
285gは、、、、重さを全く感じませんでした。
その理由は、新バランス設計にあります。
フェースの5時7時の部分に通常のカーボンの2.5倍高密度の編み込んだブレードカーボンを採用したことにより、バランスポイントの320mm近辺に比重があるため、スイングウエイトが軽くなり、重さを感じなくなります。 2時10時や3時9時に重りを付けると重たく感じますが、5時7時だと意外と重たさを感じず、フェースの両サイドが重たくなることで、面ブレも防げて一石二鳥の新バランス設計です。
ストロークでは、スピンのかかり具合の調節、打ち出し方向の調節が自分の意思通りに打つことができ、ミスはあまり出ませんでした。
爆発的なパワーは出ませんが、想定内のスピードで狙ったところに打て、沈めたり、ロブを打ったりしてみましたが、良い感じに決まっていました。
食いつきが良いのでボレーがしやすく、最近練習しているドライブボレーが安定していて、いつものネットミスが減りました。
スピンサービスの安定感、スライスサービスのコントロールともに合格点で、サービスゲームのキープ率は高かったです。
ラケットとしては完成度が高く、全てのショットをそつなくこなせる仕上がりです。
特にストロークやサービスでもう少しパワーがあると、より攻撃的なプレーヤーにも支持されるのではないでしょうか。
下記ブリヂストンが行っている独自のカスタマイズサービスで、トップバンパーを3g重たくすることができるので、
パワーを上げたい、深いボールを打ちたいという方は是非このサービスをご利用ください。 カスタマイズサービスは、グリップを重たくしたり、長くしたり、サイドバンパーで面の安定感を高めたりもできます。
また、カラーグロットもあり、赤と白に変えることも可能です。
昔、ブリヂストンを使っていた人も、現在使っている人も満足できる仕上がりになっています。
【GEEK通信】「レヴォCV3.0シリーズは変幻派と弾丸派、勝つのはどっち」
2018/04/05
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「レヴォCV3.0シリーズは変幻派と弾丸派、勝つのはどっち」
シングルス6人総当たりハードコート2面で4時間の過酷なテニスオフに参加しました。
驚いたのは参加費200円なのです。
その訳はコートに入って2分で分かりました。
航空自衛隊基地の隣の敷地に大きな公園があり、その中でも基地よりにテニスコートがあり、2分おきに、爆撃機、輸送機、ヘリコプター(アパッチ)などがテニスコートにめがけて飛んでくるのです。 高いロブは当たってしまう程の低さです。かなり怖いです。
音も耳を塞ぎたくなるレベルでうるさいです。
テニスどころではありません。
通り過ぎるまで、サービスは打てません。
そういったわけでコート代は無料で、ボール代だけ人数割の200円です。
この日の目的は、スリクソンのニューモデルラケットを試打することでした。
前回お伝えしたように、レヴォCV5.0で1試合行いました。
1試合1本の試打をしようと思い、スリクソンのラケットを5本用意しました。
新作の【レヴォCV3.0】【レヴォCV3.0F】に、現在使用している【レヴォCX4.0】【レヴォCS10.0】に前回お伝えした【レヴォCV5.0】の5本です。 今回の新作で変わった点は、レヴォCV3.0が2つに分類されました。
ひとつは従来通りのシャフトに溝のあるタイプ(変幻派)、もうひとつはシャフトに溝のないラウンドタイプ(弾丸派)です。 この二つの違いと、従来から人気のレヴォCX4.0とレヴォCS10.0も比べることにしました。
今回の参加者の中に、市民大会一般Aクラス、シングルス、ダブルス優勝、都市対抗代表のプロフィールのAさんがいて対戦するのが楽しみです。
前回お伝えした1試合目は、レヴォCV5.0で6-2でした。 2試合目は、20代前半の若手でソフトテニス経験者です。
この試合で使用するのは、レヴォCV3.0Fです。 バボラSGスパイラルテック130を45ポンドで張り上げています。
典型的なソフトテニス経験者のプレースタイルで、フォアハンドは爆発的なスピンボール、バックハンドは繋ぎのスライスです。
バック、バック、フォアのワンパターン狙いで、6-2で勝利しました。
次の相手は、都市対抗代表のAさんでラケットはレヴォCV3.0で臨みました。ストリングは同じセッティングです。 今回はあくまでも試打が目的で勝つことではありません。
Aさんのサービスはダブルファーストなのですが、セカンドもきっちり入ってきます。
ストロークは繋いで、隙あらばネットに出てきます。
ボレーも上手いのですが、スマッシュがもっと上手くてネットを取られると為すすべもありません。
気がつけば2-5です。
今回の目的は試打だと自分に言い聞かせていたのですが、チェンジコート後の私中居の手は、、、、レヴォCS10.0に。
やっぱり試合ですので、負けたくありませんし、自分の100%で戦いたかったのです。
相手のサービスでしたが、一発目のリターンでサービスよりも速いのが返り、相手の正面でしたが、振り遅れてミスをしてくれました。
ネットを取られた時も、ロブで逃げていたのですが、強いボールをボディに打ったらミスが出てブレイクに成功しました。
流れが変わり5-5に追いつき40-40、ノーアド一本です。 最後はベースラインからの打ち合いから、相手のショットはフォアハンドからのドロップショットです。
まったく予想していませんので、追いかけることはできませんでした。
ネットギリギリに決まり5-6ゲームセット。ネットすれば負けの勇気あるショットでした。
次は主催者の方とレヴォCX4.0で6-3。 最後の5試合目はレヴォCS10.0を手にしました。
その訳は、対戦相手は、体格のいい40歳くらいの方でフォアもバックも凄い球を打ってくるのです。 Aさんとの対戦では自分と同じで5-5からのノーアド一本で5-6という試合でした。
この試合は集中力が増し、シーソーゲームでお互い良いショットの応酬で5-5からのノーアド一本になりました。
最後はジュースコートから逃げるワイドサービスでネットダッシュしました。
というのも、同じジュースコートから逃げるサービスでノータッチエースを取っていたので、そのイメージが残っていました。
少し甘く入ってしまったのと、相手の方の予測が当たったのとで、今日イチのリターンで足元をえぐられゲームセット。 またしても5-6での敗戦となりました。
この試合で集中力が増したのは、まったく飛行機が飛んでいなかったからです。
12時から1時は昼休憩だったようです。
レヴォCV3.0(変幻派)とレヴォCV3.0F(弾丸派)は、共に打ちやすかったのですが、個人的には弾丸派のレヴォCV3.0Fが好きでした。
弾丸派のネーミングの通り、素直な弾きの良さが爽快で、今までのスリクソンのラインナップには無い、スピードが売りのラケットです。 サービスもボレーもシャープさがあり、攻撃的にプレーしてしまう自分がいました。
変幻派のレヴォCV3.0も決して悪くなかったのですが、レヴォCV5.0の方がより変幻派らしかったので、印象はレヴォCV3.0FとレヴォCV5.0が突出してしまいました。
間を取ってちょうど中間がレヴォCV3.0になり、オールラウンドなテニスに向いていると思います。
レヴォCX4.0は打球感がマイルドで、スピード性よりかはコントロール性。相手の嫌な所にきっちり打てるラケットです。
ボールを押すベテランにオススメです。
レヴォCS10.0は、やっぱり魔法のラケットでした。
相手も驚いていました。
帰り道、足がつって大変だったことは言うまでもありません。
【GEEK通信】「スリクソン レヴォ CV5.0はミスしない方が試合で勝てることを証明してくれるラケットです」
2018/03/29
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「スリクソン レヴォ CV5.0はミスしない方が試合で勝てることを証明してくれるラケットです」 ============
テニスの時には、2Lの水筒に "凌駕スマッシュウォーター"を用意するのですが、必ず使用するのが、ミネラルウォーターです。
美味しい水はもはやどのご家庭にも常備されているのではないですか。
私中居の家でもウォーターサーバーがあり、毎月一定量のボトルが配達されてきます。
特に理由はないのですが、ウォーターボトルのキャップシールを捨てずに取ってあります。
6~7年分ですので、ざっと100枚以上あります。
ある時、そのウォーターサーバーのメーカーのキャンペーンが始まったのですが、 なんと「キャップシールを集めて、現金プレゼント!」 という願ってもいない内容なのです。
ここぞとばかりに、応募ハガキにシールを貼って大量に送りました。
毎月毎月当たる企画で、1年間の抽選スケジュールが決まっています。
ところが、翌月に配達された水のボトルに応募ハガキとキャンペーンチラシが入っていませんでした。
ホームページを確認したところ、全く違うキャンペーンが始まっていました。
自分のせいでキャンペーンを終わらせてしまったのでしょうか。。。
今のところ当選の連絡はありません。。。
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スリクソン使用歴は長く、レヴォV5.0から始まり、レヴォCV5.0、レヴォCX4.0、レヴォCS10.0と4作連続でスリクソンを使用しております。 まず、スリクソンを使用するきっかけとなったのは、5.0のシャフト19mmに惹かれたからです。
これまでのラケットはピュアドライブに代表される圧倒的なパワーを持ったラウンドタイプのモノか、プレステージの様にコントロールを重視したしなりのあるボックスタイプのモノに分類されていました。
2014年発売のレヴォV5.0はフェース面はラウンドタイプで一番厚いところは26.5mm、フェース面積102平方インチで完全にパワー系ラケットなのですが、シャフトは19mmに絞り込み、しなりを持たせたのです。
私中居はグリップの握りが薄いので、グリグリのトップスピンではなく、インパクトから押すように打つフラットドライブが持ち球で、このレヴォV5.0のしなりとマッチしました。 そして2016年レヴォCV5.0には、ソニックコアテクノロジーが搭載され、さらにパワーアップしました。
シングルスでもネットプレーを主体にしていましたので、この改良はサービスとボレーの強化につながりました。 そして、今回記事に取り上げます2018年のレヴォCV5.0は、VエナジーシャフトのVの溝をさらに深くえぐり、シャフトのしなりをさらに強調しました。 今回は、シングルスのゲームで、NEWレヴォCV5.0をテストしました。
対戦相手は30代くらいの粘るストローカーてす。
前日にバボラSGスパイラルテック130を45ポンドで張り上げたのですが、気になることがあります。
シャフトの内側に貼り付けたテンションシールが剥がれてきているのです。
気づいたときには、試合がスタートしており、指で押さえつけてもすぐ剥がれてきてしまいます。
どんなラケットでもすぐに試合で使えるほど、鈍感なところがありながら、なぜか左手のシャフトの違和感だけは敏感なのです。
最近のラケットは塗装技術の進歩で、光沢のあるマットな塗装が増えています。
高級感があっていいのですが、シールがくっつかない悩みがあるのです。
気にしている間に1ゲーム取られてしまいました。
チェンジコートの時にテンションシールを剥がし、2ゲーム目からは試合に集中した結果、6-2で勝利しました。
シールは捨てずにスマッシュウォーターの入ったボトルに貼っておきました。
シールをとって置く癖は抜けません。
レヴォCV5.0は、前作に比べさらに食いつきが良くなっており、Vエナジーシャフトの堀が深くなった効果が出ているようです。
粘って粘って繋いでくるストローカーに対して、さらに粘りのあるストロークで対抗できたのは、レヴォCV5.0のおかげだと思います。
280gであること、フェースが102平方インチあることが、繋いでいてもミスが出ず、疲れてこない要因のひとつであったことも追記しておきます。 良かったのはストロークだけではなく、サービスのコントロールもよく、ファーストサービスの確率は80%くらいだったように感じました。
試合時間は長くかかりましたが、疲労感はまったく残らず、この後続く4試合にもいい形で入っていけました。
この試合の続きは次の回で詳しくお伝えします。
男女関係なく、ストロークで相手が根負けするくらい粘りたい方にオススメのラケットです。
またまた使いたくなってしまいました。
【GEEK通信】「ヨネックスVCORE PRO97は期待以上のラケットでした」
2018/03/08
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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中居が担当いたします。
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ウインザー各店からテニス好きが集まり、プチテニス大会を行いました ベテランは私中居とストリンガー武内だけで、残りの10名は20歳前後の若者という組み合わせ。
2面4時間の中で、ペアを変えながら5、6試合行い、勝率ナンバー1には賞品が授与されます。 珍プレー好プレーが飛び出し盛り上がったイベントになりました。
随所に好プレーはありましたが、優勝が決まる最後の一戦は好プレーの応酬でした。
勝率ナンバー1の2人には、私中居が用意したレア物グッズを二人で分配して終了しました。
若者たちのパワーをいただき若返った気持ちになりました。また、機会を見つけて開催したいと思います。
********************** ヨネックスから発売された「VCORE PRO 97」を試打してみました。
VCOREツアーG(オレンジ)やRDS001(イエロー)をマイラケとして使用していたので、このシリーズは毎回楽しみにしています。
前作のVCORE デュエルGは、トップ方向にストリングを集中させフェース上部でボールを捉えるプレーヤー向きで、個人的にスイートスポットの位置が合わず使用するには至りませんでしたが、V CORE PROは、VCORE ツアーGに近いストリングパターン(センターにスイートスポット)に戻り、さらに16×20から16×19に変更になったことで難しさが少し和らいでいる可能性もあります。
いざ試打しようとすると、
「あっそれ新しいラケットですね、ちょっと打たせてもらってもいいですか。」
と他の方の手に…その後も次から次へと人の手に渡り、結局一番最後になってしまいました。
かなり注目度は高いようですが、
「いいラケットですが、難しいですね。」
「しっかり打たないと、飛ばないですね。」
と言った感想が返ってきました。
私の感想は、
「飛ばないからしっかりフラットで打てる。」
「食いつきがいいのでボールを長く押せる。」
「距離のコントロールがつけやすい。」
「打ちごたえがしっかり手に伝わり気持ちいい。」
「バックハンドの振り抜きがいい。」
「ボレーのタッチがよく、キレがある。」
「スライスサービスの威力が出る。」
「やっぱりいいラケットだ。」
「デザインもカッコいい。」
というところです。
今回試打したのは310gのタイプでしたので、振り遅れる場面も結構ありました。
290gのLGタイプも打ってみたくなりました。
ヘッドのプレステージレフプロが生産終了になり、ミッドサイズでフレーム厚が20mmくらいで、300g以下のラケットはおそらく無くなってしまいました。
そういったスペックの要望は多いわけではありませんが、要望する方は強くこだわっていて、各メーカーのラケットをくまなくチェックしているのです。
そういう意味でこのLG(290g)は価値があると思います。
パワー系の黄金スペックが全盛ですが、VCORE PRO97のようにしなりを上手く利用できるラケットも良いものですね。
ボールの深い浅い、スピンスライス全て自分のスイング、タッチしだいで決まります。
基本を見直したい上級者、本当に実力をつけたい中級者におすすめしたい一品です。
【GEEK通信】「プリンスビーストO3 98は、カッコ良さだけではない。」
2018/03/01
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先日団体戦に出場したのですが、とんでもない選手が相手チームにいました。
4面使用して大会が行われていたのですが、その選手がサービスを打った瞬間、爆発音のような音がして4面でプレーしていた全員が音のした方角を凝視しました。
そこに居たのは、大友優馬さんです。
法政大学からグローブライド(プリンス)に入社した若者です。
豪快なサービスに、正確なストローク、天才的なタッチのボレーに、素早いフットワーク。
まったく次元の違うテニスに見とれました。
試合の後に話をする機会があり、質問をしました。
私「サービス速いですね。200kmは出ていましたよね。」
大友さん「そうですね。何本かは出てたと思います。」
私「シングルハンドのバックハンドリターンは得意なんですか?」
大友さん「ダブルスではドライブしか打ちませんが、シングルスではスライスをよく使います。」
私「スライスも見てみたいですね。」
大友さん「5種類のスライスを使い分けるので、かなり相手は嫌がります。」
私「5種類もあるんですか。」
※その後その5種類を聞いたのですが、理解できませんでしたので、ここでは割愛させていただきます…。
私「対戦したN島さんはバックハンドのリターンが得意で私達の間では、フォア狙いが鉄則なのですが、バックに打ってましたね。」
大友さん「はい、打点を10センチ上にずらしてリターンさせたので大丈夫でした」
私「K大学のU選手って凄いですよね、対戦したことありますか。」
大友さん「勝っていますね。」
私「そうなんですか!」
(知ってる選手を列挙すると、みんな勝ったことがあるということで)
私「それでは、勝ったことがない選手はいますか。」
大友さん「西岡君とか内山さんとか勝ったことないですね」
私「それってプロじゃないですか。」
そんな大友さんのラケットを見せてもらうと、 ビースト98でした。
…あんな凄いボールが打てるなら…と、早速次のテニスで、ビースト98とビーストO3 98、ビーストO3 100を試打してみました。
前回ビーストO3 100の試打でお世話になったプリンス一筋のO村さんにテストをお願いしました。
O村さんは、EXO3ツアーチーム100(290g)を使っており、そろそろ買い替えを考えているところです。
1セット目、O村さんは、いつものEXO3ツアーチーム100で、安定したプレーで1-6でした。1ゲーム目は取ったのですが、6ゲーム連取されました。
2セット目はビーストO3 98に持ち替えて、さらにボールスピードが上がり、1ゲームも取れず0-6でした。
私「ビーストO3 98調子良さそうですね。」
O村さん「これいいですね。始めは重たいと思ったのですが、7割くらいの力で打っていたら重さは気になりませんでした。」
私「あれで7割ですか、ビーストO3 98の方が速かったですよ。」
O村さん「ツアーチーム100は、ガットに喰いついてから、自分の力で飛ばす感じですが、ビーストは喰いついてからラケットが弾き出す感じですね。」
私「確かに、ツアーチーム100は、ネットの高いところを通ってからベースライン際に落ちる弾道でしたが、ビーストは直線的な弾道でくるので取り辛かったですね。」
O村さん「ラケットは進化していますね、デザインもカッコいいし、欲しくなりました。」
ビースト98も用意していたのですが、持って軽く素振りするだけで、難しさがひしひしと伝わってきました。 大友さんのようにスイングスピードが速く、ボールを潰せるパワーがないと難しく感じるかもしれません。
ビーストO3 100(300g、16×19)とビーストO3 98(305g、16×20)を比較すると、パワー、スピンはビーストO3 100がやや優勢で、ハードヒット時のスピード、コントロールはビーストO3 98が優勢です。
オールラウンドなテニスでダブルス中心の方は、ビーストO3 100が向いていて、ストローク主体でシングルスが好きな方はビーストO3 98が向いていると思います。
**************
大友さんに最後に聞いてみました。
私「大友さんは最近ゴルフに、はまってるみたいですね。」
大友さん「先日のラウンドで2アンダーでました。」
始めて数年でアンダーで回るとは、規格外の運動神経の持ち主でした。
【GEEK通信】Newピュアドライブ シリーズ 全7機種徹底比較!
2018/02/23
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ピュアドライブシリーズ 全7機種改めて試打してみました。
男性、女性、ジュニア、ベテラン、ストローカー、ボレーヤー、ハードヒッター、しこる人まであらゆるテニスプレーヤーがピュアドライブが使えるようにラインナップされています。
改めて全機種の比較をしてみましたので紹介していきましょう。 ■ピュアドライブ
ウエイト300g、フェイスサイズ100平方インチ
前作に比べて、打球感は少しマイルドになっていますが、空気抵抗を減らす工夫を随所にしていることと、前作よりスイートスポットを真ん中に持ってきたおかげで、芯を食った当たりはスピードが増しています。
ポリを張ったらストローカー向けになり、シンセティックを張ったらボレーヤー向けになり、テンションを上げるとハードヒッター向けになり、テンションを下げると初心者でも使える優しさがあります。
アベレージプレーヤーからトッププロまで使えるユーティリティラケット。
スピード、スピン、コントロールの比率が綺麗な正三角形を描くまさに黄金比率のラケットです。
黄金スペックの生みの親となった初代ピュアドライブから20年、7代目に死角なし。 ■ピュアドライブ107
ウエイト285g、フェイスサイズ107平方インチ
ラケットの完成度の高さと、使用するユーザーが非常に明確!
このラケットはダブルススペシャリストに向いています。
107平方インチとは思えないしっかりとした打球感と、107平方インチならではの優位性が絶妙です。
ボレーのしやすさは当然ながら、ストロークのコントロールがよく、突き球が浮かずしっかり振り抜けます。
リターンからの攻撃力もあり、リターン&ネットも成功率が高まります。
ローボレー、ハイボレー、アングルボレー、ロブボレーなどのボレーテクニックは自在に操れ、ボレー合戦になったら強みがあります。 ■ピュアドライブチーム
ウエイト285g、フェイスサイズ100平方インチ
個人的に使うならこれです。
これを使ってしまうと300gは必要ない気がしてきます。
スピンはかけやすいし、パワーは十分出るし、リターンでも負けないし、285gで十分な性能です。
強いて言うなら、300gに比べて打球感が軽く感じることでしょうか。
300gで4試合、5試合しても疲れない方は300gのピュアドライブでいいと思いますが、無理して300gにする必要はないので、後半疲れてくる方、左右に振られた時の返球が辛い方、サービスゲームがキープできない方は285gのピュアドライブチームがいいと思います。 ■ピュアドライブ110
ウエイト255g、フェイスサイズ110平方インチ
ピュアドライブ7アイテムの中で、唯一フレーム厚が27mmと1mm厚くなっています。
最も軽く、最も大きいフェース面積を持つこのラケットは、テニスを楽しむ、試合で勝つの両面を追求したモデルです。
久しぶりのテニスでも、軽くて大きいので楽にプレーできます。
かといってフレーム剛性が高いので、しっかり振り抜いてもボールは荒れません。
上級のベテラン男子シングルスでも全然いけるポテンシャルのラケットです。
当然、男女ともにダブルスのお助けになるラケットです。 ■ピュアドライブライト
ウエイト270g、フェイスサイズ100平方インチ
ダブルスのゲームで使ってみましたが、意外と普通に使えました。
特にサービスの、スライス、スピンの回転は自在に操れました。
ただ、リターンでは面がぶれてしまい思ったようなボールは打てませんでした。
やはり、女性の中級者かジュニアで初めて大人のラケットを持つというシュチュエーションに合うラケットです。
40ポンドから45ポンドで張ることをおすすめします。 ■ピュアドライブプラス
ウエイト300g、フェイスサイズ100平方インチ
長さ27.5インチの0.5インチロングモデル。
打点が体から遠くなることにより、威力は増しますが、芯に当たる確率は低くなります。
特にボレーは慣れるまで時間がかかります。
すでに27.5インチを使用している方には、ピュアドライブプラスは最高のラケットですが、これから27.5インチにチャレンジするには、相当な練習量が必要なことと、次回以降の買い替えは対象ラケットが限定されてきますので、慎重に決断してください。 ■ピュアドライブツアー
ウエイト315g、フェイスサイズ面積100平方インチ
トッププロでも300gのピュアドライブを使用しているので、求める方はやや少ないかもしれません。
とにかくパワーを出したい方、ピュアドライブに重りを貼っている方におすすめです。
デザイン的には赤いストライプがしまって見えるので、カッコイイと思います。
あくまでも私、中居個人的な感想ですので、参考程度にしてください。
【GEEK通信】「ダブルススペシャリストの武器となるグラフィンタッチプレステージツアー」
2018/02/11
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「ダブルススペシャリストの武器となるグラフィンタッチプレステージツアー」
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関東地方に大雪を降らせた月曜日に、入間でテニスをしました。
8時半から始めたときは、まだ降っていませんでしたが、徐々に降り始めました。
今回の相手は、2年前に一度対戦したことがあるT井さんです。その時は0-6で一方的にやられました。
今回の対戦はシーソーゲームになり、タイブレークに突入、6-7(5)と取られました。
続く第2セットは5-1とリードしたところで、雪が強くなり、視界が悪くなりサスペンデッドになりました。
途中に笑えることがありました。
雪でコートもうっすら白くなってきていたのですが、一ヶ所だけ10cmくらいの真っ白な四角形ができているのです。
雪の塊かなと近づいて見てみると、背中に貼ってあったカイロでした。
恥ずかしいので、相手に気づかれないように、さっと拾ってポケットにしまいました。
この大雪で、この日以降オムニコートはほとんど使用することができず、予定していた会社のソフトテニス大会も中止になり、市営、区営コートに問い合わせましたが、できるところはありませんでした。
こんな時に便利なのが、テニスオフのキーワード検索です。
「ハードコート」とキーワードを入れるとハードコートで開催されるテニスオフだけ抽出されます。
それで選んだ新大久保でのシングルスオフに参戦しました。
対戦相手は中学、高校、大学とテニス部でやってきた30歳前後の長身の選手です。180kmは出てると思われるサービスにまったく歯が立たず、簡単にキープされました。
相手の選手も自分のサービスにタイミングが合わず、こちらもキープ。
セカンドサービスもダブルファーストのように打ってきて、どんどんネットに詰めてきます。
ロブは簡単にスマッシュを決められ、上はかなり自信があるようです。
新大久保のハードコートは大井のハードコートと並んで球足が速いことで有名です。
バウンドしてから、ツンっと滑ってくるので、普段オムニコートで慣れていると振り遅れてしまいます。
相手の体育会系選手も、ストロークの球は速くて、入るとエースなのですが、凡ミスも多く、こちらとしては一球でも多く返球するよう粘って粘って拾いまくりました。
5-5の40-40で、ノーアドの一球勝負になりました。
相手のファーストサービスはフォルト、セカンドサービスはダブルファーストで打ってきましたが、ボール1個分フォルトでゲームセット。
なんとか6-5で勝利しました。
・・・4人でシングルスをしていたのですが、残った30分はダブルスをやることになり、今回用意していた秘密兵器を取り出しました。
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秘密兵器 = 気になるラケット"ヘッドグラフィンタッチプレステージツアー"
秘密兵器のラケットとは【ヘッド グラフィンタッチプレステージツアー】で、私が今一番気になるラケットです。
プレステージといえば、「力のあるボールが打てる」、「打ち応えがある」などなどイメージがありますが、1987年に発売を開始してから30年続いている名器です。
コントロール性が良く、抜群の振り抜き感があります。そしてなんと言ってもデザインのカッコ良さもあります。
特に、経験のあるプレーヤーでフラット系のボールを打つ方には、信頼感が強いラケットです。            *コントロール性を最優先するプレーヤーのために設計された新プレステージシリーズ。
そのようなプレステージシリーズに、皆様に一度手に取っていただきたいスペックが発売されたのです。
それがグラフィンタッチプレステージツアーです。 フェースが99平方インチ、ウエイトが305g、ストリングパターン18×19本(プレステージMPは、95平方インチ、ウエイトが320g、ストリングパターン18×20)となっています。
*ここで少し気になったのが、プレステージMPが95平方インチのフェース表記になっていることです。
これまでのプレステージMPは、98平方インチと表記されていて、今回の登場で「フェイスが小さくなったのか」と思ったら、そうではないのです。
フェース面積の表記が外寸から内寸へ変わったのです。
前モデル・NEWモデルのMPはフレームの形は変わっていなく、いずれも外寸が98平方インチ、内寸が95平方インチです。
フェース面積の表示が変わるのは珍しいことではなく、10年間110平方インチと生産されたモデルから107平方インチに変わったこともあります。
気になるのは、98平方インチと表示しているラジカルは本当はどうなのか。
楕円形の面積の計算方法で、内寸を算出してみました。
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プレステージMP:95.17平方インチ
プレステージツアー:99.04平方インチ
ラジカルMP:97.34平方インチ
エクストリームMP:100.75平方インチ
インスティンクトMP:101.52平方インチ
※あくまで目視による計測ですので、参考までに。
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プレステージツアーを実際に使ってみた感想は、一言で言うと「プレステージのハードな先入観を払拭するモデル」と感じました。
フラット気味に打ったストロークが安定して深く入るので、アウトを気にせずハードヒットできます。
プレステージ特有のホールド感の良さから、スライスのかかりもよく、ストロークでのミスはあまり出ませんでした。
プレステージの特徴は、正面からのフレームの薄さとフルキャップグロメット採用による振り抜きの良さです。
特にサービスはその特徴を生かせるショットで、スピードを抑えてスライスをかけると、相手は返しにくそうでした。
ボレーのしやすさは、プレステージ30年の歴史の中でナンバー1ではないでしょうか。 強めにリターンを打ってネットダッシュを決める、こんなプレースタイルの方にはピッタリのラケットです。
ダブルスの対戦相手でこのラケットを使っていたら、要注意です。
【GEEK通信】「ビーストO3 100は野獣というより、美女でした。」
2018/02/01
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
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「ビーストO3 100は野獣というより、美女でした。」
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シングルス対戦成績2勝20敗の強者のO村さんは、
道具へのこだわりが強く、ラケット、ストリングは7年くらい同じものを使用しています。
ある時、凡ミスが多く、どうしてか聞いたところ、いつも張ってもらっているストリンガーが、転勤になってしまい、新任のスタッフが張ることになったそうです。
いつもと同じストリングにいつものテンションに張ってもらったそうなのですが、どうも感触が合わないみたいなのです。
私「いつもとどう違うのですか。」
O村さん「ボールの喰いつきが悪く、弾きが速くなってしまうのです。」
私「いつもと同じテンションで張ったのですか。」
O村さん「スタッフの異動があって、別の人にお願いしたのですが。」
私「人が張るので、個人差は出てしまうものなのですね。ストリンガーさんは何か言っていましたか。」
O村さん「自慢じゃないですが、年間かなりの金額使うので、ゴールド会員なんです。ストリンガーさんも張り切って『しっかり張ります!』と言っていました。」
私「多分それが原因ですね。ストリンガーさんが張り切りすぎたのですね。」
O村さん「どういうことですか?張り切って張っては、ダメなのですか。」
私「機械が張るので、人は操作するだけで良いのですが、多分そのストリンガーさんは横糸をしごいていたんだと思います。」
横糸を通した後に、ストリングウォール(目直しをするドライバーみたいな工具)で必要以上に緩みを取ることをしごくと言います。
すると、いつもより硬く張り上がってしまい、喰いつきが無くなったり、球離れが速くなってしまうのです。
その後、O村さんはそのことをストリンガーに伝え、調子は戻ったそうです。
ストリンガーは、いつも同じように張らなくていけません。
これがなかなか大変です。
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ビーストO3 100 を打って
O村さんは、プリンスEXO3ツアーチーム100を7年使い続けており、常々「新しいラケットに替えたい」と言っていました。
そこで、今回、ビーストO3 100(280g)を用意しました。 試合前の練習でお願いしてビーストO3を打ってもらいました。
O村さん「最大フレーム厚が25mmなのに、喰いつきが良いですね。パワーもあって、ボレーがかなり楽です。」
試合は、1-6でスコンとやられました。
セカンドセットに入ると、O村さんは、ビーストO3に持ち替えてスタート。
ところが、機械のような正確なストロークが持ち味のO村さんにミスが目立つようになり、それに乗じて4-0リードしました。
たまらずO村さんは、いつものEXO3ツアーチーム100に持ち替え、そこから5ゲームを連取。                       (左)ビーストO3 100 (右)EXO3ツアーチーム100
4-5で時間切れになりました。
O村さん「打球感とか良いし、スピードも出るのですが、まだ慣れていないせいかアウトが多くなってしまいます。もう少し飛びを抑えたモデルはありますか。」
私「2月発売のビーストO3 98は、よりコントロールを重視したモデルなのでいいかもしれませんね。」
O村さん「楽しみですね。」 私が初めて、ビーストO3 100(280g)を打ったのは社内のテニス大会の時で、なんの知識も無く打ったのですが、
「なんじゃこれー!」と叫ぶほど衝撃を受けました。
打っている気がしないくらい、柔らかい打球感で「喰いつく」とは、まさにこのことを言うのでしょう。
「ビーストと言うと、荒々しい野獣のイメージが浮かんでましたが、実際に打ってみると、まるで正反対のしっとりとした美女のようなソフトなイメージがそれを打ち消しました。」
おそらくですが、ストリングを柔らかく張り上げた状態だったので、見事にラケットの特性を引き出していました。(40ポンドくらいでしょう)
喰いつきが良いと、良いことがいっぱいあります。
インパクトは1000分の4秒と言われていますが、そのわずかな時間がほんの少しでも長くなれば、コントロールは良くなるし、スピン、スライスもかけやすくなり、ストロークのみならずボレー、サービスも打ちやすくなります。
その喰いつきを良くしているのが、シャフトに採用されている「テキストリーム+トワロン」の効果です。 さらに、ストリング自体のたわみを大きくする新O3機能が喰いつきをさらに向上させる結果になっています。 O村さんのように繊細な方ほどラケット選びは大変です。
特に7年も同じラケットを使っていると、たとえ新しいラケットの方が優れていても、すぐには試合で使えないのです。
ガラケーからスマホに変えるときも、便利とわかっていても、ガラケーの方が使い勝手が良かったりすることがあると思います。
新しいものに変えるには、慣れるための時間が必要なのです。
O村さんの場合も、ボール受けている側からすれば、ビーストO3の方がボールの伸びがあって打ち返し辛いのですが、打っている本人はミスが出てしまってイヤなのです。
ラケットを替えるとき、自分の法則はプラスとマイナスで考えます。
ラケットを替えることで、良くなることはプラスで、その逆がマイナスで、トータルがプラスになれば、マイナスに目をつむります。
プラスが6個でマイナスが4個ならラケットを替えます。
皆さんもプラスだけとかマイナスだけにとらわれず、トータルの±で考えてみてください。 *下記のラケットは2月初旬に発売予定です!間もなく登場予定ですのでお楽しみに♪
↓↓↓
【GEEK通信】「ダブルスが楽しくなる ウイルソンの "ウルトラ105S CV" と "ウルトラ110" 」
2018/01/18
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
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「ダブルスが楽しくなる ウイルソンの "ウルトラ105S CV" と "ウルトラ110" 」
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テニスオフに参加した時に、ベテランの男性Aさんから声をかけていただきました。
Aさん「中居さんですよね。娘がジュニアの時にお世話になりました。」
Aさんとはどこかでお会いしたなと思っていたのですが、、、、
私「娘さんは、最近の成績はどうですか。」
Aさん「いやいや、もう子供が二人いてテニスどころじゃないですよ。」
…………なんと20年前の話でした。
当時のことも大切にするAさんはラケットも長く大切にされ、少し昔のモデルのラケットをお持ちでした。
「昔のモデルからなかなか替えられないんだよね。」という声もお聞きし、Aさんが手にしているラケットは"ウイルソンのスティーム105S"。
このラケットは「Sラケ」の最初のモデルで、ストリングパターンが16×15とかなり粗いパターンでした。
「Sラケ」は、横糸を少なくすることで、縦糸の動きを良くし、「スナップバック」というスピンがかかるストリングの動きを活性化させた画期的なラケットなのです。
そのスナップバックの効果が高く、ストリングの切断耐久性が落ちてしまうものも中にはあり、比較的ポリエステルを張るのがオススメのラケットでした。
その後、ウイルソンのラインナップの中で、プロスタッフ、バーン、ブレードには「Sタイプ」という、縦2本、横1本増やしたストリングパターン「18×16」が登場し、ストリングの耐久性も向上させたものに変化していったのです。
ただ困ったことに、「16×15」に慣れてしまったため、次のラケットに移行できないでいる方も多いのです。
Aさんもそのひとりです。
この日、私はウイルソンの試打ラケットを2本用意していました。
ウルトラ105S CV と ウルトラ110で、ウルトラ105S CVは「16×15」の幻のパターンが復活しているのです。
早速Aさんに打ってもらいました。
もうスティーム105Sに匹敵するラケットは発売されないと諦めていたAさんは気に入って下さり、質問を多く投げかけていただきました。
Aさん「このラケットの面積はいくつですか?」
私「スティームと同じ105です。」
Aさん「重さは何グラムですか?」
私「285gなのでスティームより4g軽くなります。」
Aさん「長さとフレーム厚は?」
私「27.25インチでスティームは27.5インチです。厚さは27mmでスティームより1mm厚くなります。」
Aさん「今のラケットよりもう少しヘッドが重たいといいのですが…」
私「バランス330mmなので、5mm程トップヘビーになります。」
Aさん「それで、16×15なら買うしかないですね。」
購入前提で検討するとのことでした。
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ウルトラ105S CVは、「16×15」のストリングパターンであること以上に、打球感のこだわりを感じました。
軽量、厚ラケ、オーバーサイズ(デカラケ)だともの足りないと感じる方も中にはいらっしゃいますが、このウルトラ105S CVは打ち応えのある打感で、カウンターヴェイルのおかげで余韻の変な振動がなく安心してハードヒットできました。                          *カウンターヴェイル
スピンは面白いようにかかり、アウトかなと思ったボールがベールライン際でストンと落ちる感じがします。
ただ飛び出し角度が上に出るので、相手の前衛にポーチされることがあり、慣れが必要です。
逆にスライスの伸びが良く、「ネットしたな。」と思ったボールが相手コートに入るので相手もびっくりしていました。
「ウルトラ105S CV」は、ボレーのしやすさが最大のメリットだと思います。
一瞬ストリングに喰いつき少しおいてから弾き出すので、コントロール、威力共に申し分なく、ミドルボレー、ローボレーが易しくできました。
パワーとスピンをアシストしてくれるラケットなので、少し力が無くても、「もう少しスピンをかけたい」と思っている方にドンピシャだと思います。
そして、スティーム105Sを使っている方はウルトラ105S Cvが非常にオススメです。 ウルトラ110は、270gで110平方インチのオーバーサイズ、カウンターヴェイルは入っていないスペックですが、打球感が柔らかかったです。
恐らく、スロートに採用されている「クラッシュゾーン」のおかげだと思います。
ゴムやシリコンで振動を止める機能は各メーカーで使用されていますが、縦ストリングの伸縮をさせるものはあまり無く、効果を感じやすい機能です。                       *クラッシュゾーングロメット
「ウルトラ110」の一番良いところは、ボレーの安定感+ボレーの切れ味です。
実際のゲームでも使用してみましたが、力が入りにくいバックハンドの高いボールを叩きつけたら、相手の頭上を越えていきました。(※それも、逆クロスにです。)
皆さんびっくりしていましたが、一番びっくりしたのは私でした。
270g、バランス335mm、スイングウエイト270前後のスペックで操作性能抜群です。ボレー、スマッシュなどのノーバウンドのプレーはとにかく使いやすいラケットです。
ストロークでのスピンのかかりもかなり良く、オーバーサイズ(デカラケ)、厚ラケとは思えない程安定感があります。
恐らく、ストリングパターンが16×18と粗めなこと、シャフト内側の骨のように隆起したパワーリブの効果があるのでしょう。                              *パワーリブ 軽量、厚ラケ、オーバーサイズ(デカラケ)は、34,000円から40,000円ほどの価格帯ですが、こちらのラケットは約30,000円ほどで、ユーザーにとって手に取りやすい要素の一つでもあります。
今回取り上げたラケット、気になった方はぜひ打ち比べてみてください。
【GEEK通信】「テニスが楽しくなるプリンス エンブレム120」
2018/01/04
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「テニスが楽しくなるプリンス エンブレム120」
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テニスオフを始めて1年くらい経った頃に、上級シングルスの募集があり参加しました。
それまでは、中級から中上級を選んで参加していましたが、曜日と時間の都合が良かったので、「上級でも大丈夫だろう」とたかをくくってエントリーしてしまいました。
3年前のことですが、今でも忘れない東京麻布のコートでHさんと対戦した時のことです。
Hさんは自分と同年代の方。左利きで正確且つキレのあるストロークを打ってきます。
全くミスをしてくれず、どうしたらポイントが奪えるのかイメージすら浮かびません。当然0-6で負けたのですが、10ポイントも取れてないと思います。
かなりショックを受けました。自分自身の不甲斐なさと浮かれて上級にチャレンジしたしたことに、落ち込みました。 もう上級には参加しないと心に決め、数日落ち込みましたが、もっともっと練習して上手くなろうと気持ちを切り替えました。
その日から取り組んでいるのが毎日の素振りです。
10回でも20回でも良いので続けることが大切です。テーマを決めて実行できたら次のテーマに移っていきます。 素振りも3年続けていると、じわじわですが、結果が出てきました。
そして昨年の2017年・・・・・勝てなかったレジェンド達に勝つことができました。(I稲さん、O村さん、M原さん、K原さん) 残りはHさんに挑むのみとなりました。
・・・・・ということで、芝浦中央公園にやってきました。
主催者のHさんとの試合でトスで勝ち、リターンを選ぼうと思ったのですが、夕方の太陽が眩しい位置になっていたので、コートを選択しました。Hさんはサービスを選び、リターンとコートを同時にゲットできました。
前回の対戦ではまったく歯が立ちませんでしたが、今回はラリーで押し込む場面が幾度とあり、そんな時Hさんはロブを上げてきます。
そこからまた、振り出しに戻されせっかく攻め込んでも決めきれません。気がつけば0-4になってしまいました。
次のHさんのサービスでチャンスが訪れました。それまではほぼファーストサービスが入っていましたが、このゲームではファーストサービスが入りません。
リターン位置を前にして、早いタイミングで打つようにしたところ、Hさんのミスを誘いました。
また、意表をついてドロップリターンも決まり、ダブルフォールトもあり、ゲームポイントを迎えました。
長いラリーの末、Hさんのボールがアウトし、ついに1ゲーム取ることができました。その後は2ゲーム連取され1-6での敗戦です。
たかが1ゲームですが、されど1ゲームです。3年間の素振りの効果が出た結果です。
Hさんは上級者では珍しくプリンスの軽量、オーバーサイズのO3を使っていて、気になったのでHさんに質問しました。
私「参考までに聞きたいのですが、ガットは何を何ポンドで張っているのですか?」
Hさん「ナイロンを50ポンドくらいですね。全然ガット切れないもので。」
(振動止めがウインザーオリジナルで、シューズケースもウインザー、ショッピングバックもウインザーだったので聞いてみました。)
私「ウインザーにはよく行くのですか?」
Hさん「渋谷店によく行っています。」
私「実はウインザーの池袋で働いてまして。」
と言って名刺を渡しました。
Hさん「そうなんですか、新美君とはよくやるんですよ。」
私「えっ、そうなんですか、新美はウインザーの中でもかなりうまいスタッフですよ。」
などと話が弾みました。
今回の課題は、何度かロブで逃げられた場面があり、チャンスをものにできなかったことです。 これからスマッシュの素振りをすることにします。
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プリンス エンブレム120がモデルチェンジしました。
今使っているスリクソンレヴォCS10.0に最も近い形状なので、期待して打ってみました。
フェース面積は120平方インチで、レヴォCS10.0が115平方インチですので、打てる面積はエンブレム120の方が広くなります。
ただ、レヴォCS10.0はデュアルブリッヂですので、125平方インチ程の広さはあります。
ウエイトは244gとレヴォCS10.0より11gも軽くなり、操作性能はエンブレム120の方がよくなります。
最大の特徴はテキストリームカーボンにトワロンを編み込んだことです。 トワロンを語る前に、まず、テキストリームカーボンについて復習していきましょう。
ノーマルのカーボンはシート状にするときに、樹脂で固めます。
カーボンは糸状の繊維の為、固めないと工業製品にはなりません。そのための接着剤としてレジン(樹脂)を使用するのですが、このレジンには反発力や衝撃吸収などの効果はまったくなく、ただの接着剤なのです。 テキストリームカーボンはこの接着剤の量を減らすことに成功した、F1のボディにも使用されている最新のカーボンなのです。
軽量でも強度が上がり、ラケットの製作において色々と自由度が広がります。 テキストリームカーボンの最も優れている点は、しなり戻りが速いことです。
通常、ラケットのしなりの頂点でボールは飛び出します。 しなり過ぎるとパワーを失い、しならないとコントロールが難しくなります。
テキストリームカーボンはしなり戻りが速いので、パワーとコントロールが融合し、スピンの効いたスピードボールを打つことが可能なのです。
今回テキストリームカーボンに更に配合されたトワロンは、ケブラー系の繊維でさらに戻りが速くなりました。
また、防弾チョッキにも使われる素材で、衝撃吸収に優れますので、腕にくる負担も少なくなります。
一般的にインパクトにおけるボールの接触時間は1000分の4秒といわれていますが、テキストリーム+トワロンは約1000分の5秒にまでなります。
わずかに1000分の1秒ですが、この差は小さいトランポリンと大きいトランポリンで跳ねたくらいの差になります。
実際に打ってみて、まず感じるのは244gとは思えないパワーに圧倒されます。
フレーム厚が30mmもあるので、しなっている実感はあまりないですが、戻りが速いというより、押し出しているように感じました。
O3タイプのストリングホールではなく、トラディショナルなストリングホールを採用しているので、120平方インチにもかかわらず、打球感がシャープで高音の響きを残して飛んでいきます。
個人的には、O3タイプが好きなので、エンブレム120のO3があったら打ってみたい気もしますが、きっとこのセッティングがベストなのでしょう。
サービスのスピードが最近落ちたなと感じている方、ボレーボレーで打ち負けてるなと悩んでいる方には悩みを解決してくれるラケットに仕上がってます。
控え目なデザインとは裏腹に、メリハリの効いた派手なボールが飛び出し相手の意表を突いたプレーができる楽しいラケットでした。
【GEEK通信】「ピュアドライブ110とピュアドライブ107は全く似ていない兄弟でした。」
2017/12/28
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
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「ピュアドライブ110とピュアドライブ107は全く似ていない兄弟でした。」
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『今度の土曜日暇だな。テニスやりたいな。でもコートの空きもないし、突然思い立ったので4人集めるのも大変だな。』ということはありませんか?
テニススクールやテニスクラブに所属していれば、その苦労は無いと思いますが、しばらくするといつも同じ人とのテニスになっているのではないでしょうか。
そこで私が利用している「テニスオフネット」についてご紹介したいと思います。
スマホやパソコンがあれば誰でも利用できるサービスで、料金はテニスにかかる費用だけでテニスオフに手数料はありません。
テニスコートを確保しているAさんが「何月何日〇〇テニスコートで4時間ダブルスをやります。中級程度の方5名募集」といった投稿をします。
その当日の練習内容、試合内容、料金、主催者のプロフィール、すでに参加決定者のプロフィールなどを確認して、参加希望のメールを送ります。
主催者から参加が認められれば、後は当日、指定されたテニスコートに集合して、はじめましてとなります。
テニスをやりたい人達が集まってテニスをするだけなので、その場限りの付き合いがほとんどですが、仲良くなって色々と話しをしたりすることもあります。
都道府県で分かれているのですが、東京都の土曜日の募集は200件以上あり、自分の家の近くで募集があったり、やりたい内容がピッタリだったり、色々と選ぶことができます。
テニスオフを利用すると、テニススクールやテニスクラブとはまた違った出会いがあり、知り合った方とまた違うテニスオフで再会したりと仲が深まったりもします。
また、色々な方とプレーをすることで、技術的に参考になることもいっぱいあったりと、テニスオフを利用するようになってから「一期一会」を大切にするようになりました。まだ利用したことがない方は是非一度チャレンジしてみてください。
======== 今日はダブルスのテニスオフにピュアドライブ110とピュアドライブ107を持参しました。
ピュアドライブ110は、255gでバランスが330mmです。現在、使用中のレヴォCS10.0も255gですが、バランスは360mmですので、ピュアドライブ110がかなりトップライトなのがわかると思います。
ピュアドライブ107は285gでバランスは320mmですので、ピュアドライブチームを107平方インチにしたスペックと感じます。まず目を引くのが光沢のある塗装です。
先行発売していた300gのピュアドライブがつや消しのマットな塗装に比べて、コート上で映えます。
その証拠に、テニスオフの参加者から
Aさん「それって新しいピュアドライブですよね」
Bさん「カッコイイですね、調子どうですか」
私「これ借りてきた試打用なので、よかったら使ってみてください」
AさんBさんは手に取り、次のゲームで使っていました。
Aさん「これ軽くていいですね、振り抜きが良くてサービスが決まりますね。何グラムなんですか」
私「255gです」
Aさん「そんなに軽いんですか、でも打ち負けなかったな」
Bさん「これパワーが凄いですね、107は何グラムなんでしょうか」
私「285gです」
Bさん「面が大きくてこのぐらいの重さのラケットが中々無いので、丁度いいですね。欲しくなっちゃいました」
皆さんの試打が終わったところで、自分もゲームで使ってみました。
ピュアドライブ110は、レヴォCS10.0と同じ重さとは思えないほど軽く感じました。バランスが30mmも違うと全く別物です。スイングウエイトも260前後(レヴォCS10.0は285前後)とかなり軽くなってます。
当然振り抜きは良く、リターンをバンバン振っても浅くなることはあってもアウトすることがなく、良い具合に沈んでくれます。
ネットプレーもしやすく、特にスマッシュは気持ちよく打てました。女性やベテランプレーヤーには快適なラケットに仕上がっています。
注意点は、ストリングのテンションを硬くしたり、ポリエステルを張ったりすると、打ち負け、弾かれ、衝撃が出てくるので、45ポンド前後を目安にすると良いと思います。
ピュアドライブ107は、ピュアドライブ110と全く似ていない兄弟です。まずパワーが段違いにあります。
しっかり振り切ったボールはかなり破壊力があり、相手のプレーヤーがファーストボレーの体勢に入る前にもう来ちゃったというショットが数回ありました。
良かったのは、ボレーのパンチが効いてる点です。ボレーボレーでは負ける気がしません。
合わせるだけで良いボールが飛んでくれるので、足元のボールもミスしませんでした。ポーチに出た時も、107あれば安心です。
黄金スペック(100平方インチ、300g)を使っている人で、ほんの少し軽く、ほんの少し大きめにしたいと思っている方は多いはずです。
上級ダブルスにはもってこいのラケットです。
【GEEK通信】「スリクソンレヴォCZシリーズは、玄人好みの仕上がりでした。」
2017/12/20
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「スリクソンレヴォCZシリーズは、玄人好みの仕上がりでした。」
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先日、社内バドミントン大会に参加しました。
これまでに、硬式テニス大会準優勝、ソフトテニス大会優勝と団体戦ながら社内大会では良い結果を残してきました。
ソフトテニスは人生で初めての経験でしたが、丸いボールをワンバウンドで打つ競技は硬式テニスと同じなので、なんとかなりました。。。。がしかし今回のバドミントンはまったく違う競技でした。
高校時代バドミントン部の友人とシングルスで勝負をしたことがあります。
1ポイントでも取れたら自分の勝ちというルールです。
40年前は現在のラリーポイント制とは違い、サービス権がないと点数が入らないルールでした。試合をしてみるとまったく歯が立たず、前に後ろにいいように振り回され、1ポイントも取ることができませんでした。その時、バドミントンはもうやらないと心に誓いました。
あれから40年ついにバドミントンをプレーする時がやってきました。
団体戦で4チームに分け、総当たり戦を行いました。バドミントン初心者は経験者とペアを組んで戦います。
始めのうちは、対戦相手も優しく打ってくれるのですが、得点か競ってくると段々と本気になっていきます。
試合中特に難しかったのは、サービスです。
経験者の方はバックハンドに構え、小さな動きで、短い球と深い球を相手に読まれないように打っていきます。
初心者には、バックバンドからのサービスは難しく、フォアバンドからのサービスになります。
どうしても腕の動作が大きくなるのと、短く打つことができず、毎回ワンパターンの深いサービスを打ってました。
20-19のこちらのマッチポイントで、自分のサービスを打った途端、深いサービスと読まれ、スマッシュを決められて20-20に。
最後はバックハンドにきた球を見事に空振りしてしまいゲームセット。
情けない結果になってしまいました。
次の試合も20-20となり、初心者同士のラリーの展開となりました。2試合目は相手のミスもありなんとか勝利しました。
3試合目は負けてしまいましたが、チームの頑張りのおかげで準優勝をすることができました。
バドミントンの難しいところは、スマッシュを打たれた時に、初速と終速の差が大きくタイミングが合わせづらいところと、スマッシュの打ち方から、ネット際のドロップショットが来ることです。
例えそれを取ったとしても、すぐに後ろのスペースに打たれてしまいます。
たった3試合だったのに、非常に疲れました。
テニスとは違う筋肉を使うので、翌日は右足の筋肉痛に襲われました。
今年は、パデルも経験したので、グランドスラム達成ですね。
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さて、ちょっと前になるのですが、スリクソン「レヴォCZ100S」「レヴォCZ98D」を試打しました。 前モデルは、「280g、285gでも全然使える」という新しい感覚でした。
2年前は、まだまだ男性の標準が300gでしたので、受け入れてもらえない場合も多々ありました。
今回のモデルは、前作と全く同じスペックでの発売ですが、2年前とは周りの環境が違い、285gは各メーカーから男性の標準スペックとして色々なラケットが発売されています。
最近のテニスは、より攻撃的になり、ベースラインより内側に入ってライジングでストロークを打ったり、ボレーにおいては、少しでも甘いボールはドライブボレーで打つなどして、相手に時間を与えないプレーが必要とされています。
ただ、そのためには操作性がよく、スイングスピードが上がったり、コンパクトなスイングでも威力が出ることが求められます。
まさに、2年前に発売した時は、その要求に応えられるラケットでしたが、ニーズとのギャップが多少大きかったかもしれません。
軽量でもパワーのあるラケットは、増えてきていますが、そのためには強固なフレームが不可欠です。
前作を打って感じたのは、スポットを外した時の衝撃です。
今回のモデルでは、その衝撃がなくなっており、打球感が柔らかくなっていました。
レヴォCZ100Sの「S」はスピンのSで、横糸18本と1本少なくして、スナップバックを利用し、スピン、スライスをかけやすくしています。
280gなのに、バランス320mmと、トップヘビーにせずにイーブンバランスにしたことで、スイングウエイトが軽くなり、左右に振られて苦しい体勢の時でも、しっかりとスイングができ、逃げのロブは少なくなります。ボレー、スマッシュも楽々でダブルスでネット勝負になると本領を発揮しそうです。

レヴォCZ98Dの「D」はフラットドライブのドライブを取ってDなのです。自分のスタイルにはこの「D」の方が合っていました。
スイングスピードが速くないので、ライジングでフラットドライブを打つように心がけています。後ろに下がってスピンをかけると、相手に十分な時間を与えてしまいます。
「D」はタイミングよく打つと、かなり威力のあるボールが出てくれます。
「S」がフレーム厚24mmに対して「D」は25mmで1mm厚目になっており、98平方インチの割にパワーがあるのです。

そのパワーはボレーの時により感じます。
当たった瞬間は乗りがあり、食いつき感があるのですが、その後弾き出す感じでボールが走ります。
サービスのスピードが出るので、思わず、そのままネットに出てしまうことも度々ありました。
最近は300gと280gないし285gのウエイトが選べるモデルが増えていますが、このレヴォCZシリーズは潔く、280gと285gしかありません。
軽量でありながら、300gのラケットに負けないパワー、軽量にありがちな空っぽな打球感の排除を開発当初から取り組んでいます。
その完成形がついに出来上がったのです。
デザインも上級者に好まれそうなマットな黒を基調にオレンジとレッドをさりげなく散りばめています。
自分の知り合いで、カリスマコーチのK合氏も使っていたり、試合で上手な人が使っているのを見かけることがあります。
試打する時は、2本比べるとわかりやすいので、友達とレンタルし、貸し借りしながら打ってみることをおすすめします。
【GEEK通信】「HEAD グラフィンタッチ ラジカルは音に注目」
2017/12/14
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「HEAD グラフィンタッチ ラジカルは音に注目」
全日本ベテランシングルス 女子40歳以上の部でベスト8のI塚さんと予期せぬところでシングルス対決をすることになりました。
いつものように、O村さんとシングルスをする予定だったのですが、新体連の全国大会を控えている女性プレーヤーのI塚さんと練習マッチをしてくれないかとO村さんからのお願いでいざ対戦。
早速試合がスタート…困ったことに彼女はまずミスをしてくれません。
逆にこちらの甘いボールは、ばんばんエースを取られてしまいます。
I塚さんのサービスで始まり、簡単にキープされ、逆にこちらのサービスをブレイクされ…あっと言う間に1-4のスコアになってしまいました。
フォアのストレートとバックのクロスがコーナーいっぱいに入っていきます。
ふと考えてみると、そればかりにやられていたので、そこをカバーするように展開を変えてプレーしました。
すると…4ゲーム連取することができ、逆転で5-4とリード。私中居にマッチポイントが来ました。
フォアボレーをアングルに落とし、足の速いI塚さんはギリギリ届き、力無いボールが返ってきました。
私はそこでバックボレーを対角線に深く打ったのですが、これが緩くても決まると思ったのが間違いでした。
I塚さんはまっしぐらに斜め後ろに走って、ギリギリのところで届きロブで返ってきました。
動揺してしまい、このポイントを落とし、流れが変わりこのゲームを落とし、5-5になってしまいました。
次のサービスをI塚さんがキープして5-6。必死で自分のサービスをキープし、タイブレークに突入しました。
タイブレークも接戦が続き、カウント7-6の時に、相手のバックにアプローチを打ってネットに出ました。クロスを予測していたら、ストレートにパッシングがきました。抜かれたと思った瞬間、ネットに当たり、力無いボールが自分の横にバウンドしました。最後はきっちり決めて、タイブレーク8-6で勝利しました。
丸々1時間戦の大熱戦をなんとか制しました。使用ラケットはスリクソンレヴォCS10.0。 ダブルス4時間のテニスオフの後に、同コートでシングルス2時間のテニスオフに参加しました。
その中で、HEADのラジカルシリーズを試打してみました。
※試打したのは、グラフィンタッチラジカルPROとグラフィンタッチラジカルMPの2機種 ラジカルと言えば、アンドレ・アガシが活躍していた25年前からヘッドラケットの中心的存在で、プリンスのグラファイト、ドネーのプロワンからヘッドに移籍し、開発されたのが1993年発売のラジカルツアーです。黒に黄色でかっこよかったですね。
2018年は、ラジカル発売25周年を迎えます。
1993年と言えば自分も忘れられないというか、忘れたら怒られる記念の年(※中居の結婚記念)です。車のナンバーも1993。
アガシは引退するまで一貫していたのが、オーバーサイズのこだわりでした。
「200km以上のサービスをフルスイングでスピンをかけてリターンすること」がアガシスタイルでしたので、スイートスポットの広さにこだわったのです。
初代ラジカルツアー(当時最高のスーパースターアガシとラケット契約を締結、アガシのために今まで無かった新しいフェイスサイズと独特のフレックスを持つ17種類もの専用プロトタイプを作成し"ラジカルツアー"が誕生。)
2代目ラジカルツアーT2(打球感とボールホールド性能を大きく進化させた「ツインチューブ・テクノロジー」を搭載。)
3代目ラジカルツアーTT(「ツインチューブ・テクノロジー」搭載モデルの進化版として、初代の黄色イメージを復活させて登場。)
4代目T iラジカル(ツアーシリーズとして初めてチタンを採用、ここからオレンジカラーに。)
5代目iラジカル(「インテリジェンス・テクノロジー」を採用。ジュニアで頭角を現し始めた「アンディ・マレー」がその後世界ランキング上位に名を連ねるまで愛用し続けたモデル)
6代目リキットメタルラジカル(リキッドメタル”液体金属採用”。凹凸フレームが特徴的)
7代目フレックスポイントラジカル(「フレックスポイント・テクノロジー」を搭載。)
8代目マイクロジェルラジカル(「マイクロジェル・テクノロジー」で新たに打球感を追求したモデル。)
9代目ユーテックラジカル(フレーム形状がボックスからラウンドに変更)
※10代目以降は、画像を掲載 10代目ユーテックIGラジカル(「インネグラ」を採用。ストリングパターンが16×19になる、ここまでのスペックは295g、325mm、21mmのフラットビーム)
11代目グラフィンラジカル(ラケットに革命をもたらした「グラフィンテクノロジー」を搭載。オーバーサイズがなくなる、新モールドを採用し、それまでの均一厚のフラットビームを一新、極バランス採用でバランスが315mmになる。)
12代目グラフィンXTラジカル(進化した「グラフィン」素材をにより更なる極バランスのよるパワーアップを図ったモデル。295g、315mm)
13代目グラフィンタッチラジカル(振動吸収性に優れた「グラフィンタッチ」を採用したフレームとなる。295g、320mm)
今回のモデルで13代目になります。
今作もいい意味で期待を裏切られました。
どれだけ改良されているか楽しみだったのですが、ラジカルプロを打ってみるとあまり変わっていないような感じです。 でもそれは、振動止めを外したラジカルMPを打ってみて、間違いだと気付かされました。
前作のグラフィンXTラジカルMPは、バランスポイントが315mmでしたが、最新作のグラフィンタッチラジカルMPでは、320mmに変更されていたのです。
グラフィンは2010年にノーベル賞を受賞した最新のカーボンで、少ない量でもかなり強固に設計できるので、シャフトにグラフィンを使うと、トップ部とグリップ部が重たくなり、やじろべえの原理の「極バランス」になります。
※バランスを変えることなく、少ない力で、より大きなパワーを生み出すことを可能にしたカーボン
そこで、バランスポイントを325mmから315mmにトップライトにしても、スイングウェイトは変わらなかったのです。
振動止めを外して打ったグラフィンタッチ ラジカルMPは、高音の清々しい音とともにパワーのあるボールが打て、スピン、コントロール、打球感も前作を凌駕していました。
グラフィンタッチが衝撃吸収に優れるので、振動止めは付けなくても手にくる負担はほとんどありません。
普段は振動止めを付けてプレーしているので、今回新たな発見がありました。
音によってショットの良し悪しがわかったのです。
ボールが当たる場所、勢い、角度で音はかわります。
テニスの上手な人は、予測が良いと言います。
恐らく、自分が打ったボールが相手を追い込むのか、イージーボールとなって攻撃されてしまうのかなどを、 打った瞬間に察知し、次のショットへの行動を早くしているのです。
その判断は、手に伝わる打球感だったり、音だったりで、目で見てからでは遅いのです。
今回、グラフィンタッチ ラジカルMPの良い音のおかげで、インパクトの瞬間に集中することができ、少しだけ予測することができました。
練習していけば、もっともっと予測ができるようになると思います。
2018年でシリーズ発売25周年を迎えた、今作のラジカルは、バランスポイントを5mm変え、ややトップヘビーにしたことで、ボールの伸びがよくなり、ストロークの展開が楽しくなりました。
グラフィンタッチ ラジカルシリーズを試打するときは、まずは振動止めを付けないで打ってみてください。
【GEEK通信】「バーン100ツアーCVは突然変異ながら、進化を感じました」
2017/12/02
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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ベテランJOPランキングは、35歳から5歳刻みで85歳まであります。
大会は、AからFまでのランクがあり、
(A)全日本ベテランテニス選手権大会 
(B)関東オープンテニス選手権大会
(C)毎日テニス選手権
(D)東京オープンテニス選手権大会
(E)千葉県テニス選手権大会 
(F)川崎市民テニス選手権大会
などのグレードで1年間の獲得ポイント数の上位50人が全日本の大会に出場できます。
上位26名は本戦ストレートインでき、24名による予選で2勝した6名が本戦に上がれます。
日本各地で毎週の様に、試合が開催されており、強豪選手があまり出場しない地方大会を回って少しでもポイント獲得を狙うツワモノもいっぱいいます。
35歳から55歳までは、雨天順延になると棄権する方が多く、みなさん仕事をやりくりしながら、休みを取っているので、日程が変わると大変です。
60歳以上は仕事がひと段落して自由な時間を取れる方が増えるのか、ドロー数も多くなります。
ベテランJOPランキングの詳細はこちらをご覧ください 
日本テニス協会硬式サイト【ベテランJOPランキングページ】
「ベテランJOPポイント」とは、選手登録者に対して付与されるポイント(下記4種類)のトータルポイントで順位が決定し、(公財)日本テニス協会より公表されたランキングのことです。
ベテランA~Dグレード対象大会のポイント上位3大会
ベテランE1~E2グレード対象大会のポイント上位1大会
ベテランF1~F2グレード対象大会のポイント上位1大会
スポーツマスターズのポイント
(最大6大会の合計、公表は不定期です。)
全日本の常連の方でも、ポイント加算の為に、EランクやFランクの小さな大会に出てきますので、ランキング下位の人も大変です。
また、仮にFランクで優勝し続けたとしても、加算できる大会が1大会だけなので、ポイントを積み上げる為には、グレードを上げた大会に出場しなくてはならず、ランキングを上げるのは中々大変なのです。
今から10年前、意気揚々と45歳のベテランJOPに参戦したときのことです。
小金井公園で行われるFグレードの大会にエントリーしました。
その時に1回戦で当たったK原さんに5-8で負けたのですが、以前にも埼玉で対戦したことのある方でした。
その後、千葉トーナメントでも1回戦で当たり、同じ相手に3連敗してしまったのです。
勝ち上がって当たるのなら、まれにあると思いますが、1回戦から3度当たるというのは非常に稀なことです。
その後K原さんとは仲良くなり、テニス談義をするようになりました。 先日、10年ぶりに練習試合をやろうということになり、北区のコートに行ってきました。
なんとなんと、ファーストセットを6-2で取ってしまいました。
セカンドセットは4-6で取られ、サードセットに入ると雨が降ってきました。
2-2のところでサスペンデッドになり、今回は引き分けに終わりました。
一度も勝ったことがなかった相手にセットを取れたことは、純粋に嬉しいことでした。
10年間の間に少し成長できたのかもしれません。
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ウイルソンから新しく発売されたバーン100ツアーCVを試打してみました。
このモデルは伊藤竜馬選手モデルで、フェイス面積100平方インチ、ウエイト293g、バランス330mm、長さが27.25インチ、フレーム厚が22mmというかなりこだわりがありそうなスペックです。
第1球を打った瞬間「えっ」となりました。
かつて、ウイルソンのラケットでこんな打球感のモデルはなかったと思います。
ガットのど真ん中に穴が空いているかのような、吸い付くようなフィーリングで、非常に柔らかさを感じました。
プロモデル特有の「ガツン」とくる感触をイメージしていたので、いい意味で裏切られました。
カウンターベイルの衝撃吸収と、フレームのしなりがまったりした打球感を作っているのでしょうか。
自ずと、当たりが長くなり、手のひらで押す手応えがあり、イメージした弾道通り糸を引くように飛んで行きます。
スピン、スライスも予想した通りのかかり具合で、変にかかり過ぎることもなく、かと言ってかけ損なうこともなくいい感じです。
ボレーはエースを取るというよりも、きっちり深く滑るボールを打つといった感じで、スライス回転を多めにしてコントロールする打ち方に合っていると思います。
抜群にスピードの出るラケットではありませんが、余計なアウト、余計なネットはせず、気がつくと相手が先にミスをしてくれるようなラケットです。
名前、デザインはバーングループの一本ですが、バーン100ツアーCVは一匹オオカミ的な、他のラケットには似ていない存在感のあるラケットでした。
【GEEK通信】レヴォCS10.0はシングルスの方がいいかも
2017/11/19
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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トラックマンでナンバー1に選ばれたレヴォCS10.0によって自分のテニスがどんどん変わっていっています。
皆さんも是非トラックマンイベントがありますので、チャレンジしていただき道具でテニスが変わるのを実感してみてください。(イベント告知は最後にあります。)
10/18投稿の「魔法の謎を解く」でレヴォCS10.0を徹底的に分析しました。
その結果はダブルスでは最高、シングルスでは少し課題が残りました。
その課題はストリングです。

今回は試打用ではなく、自分のラケットにする決断をして、現在使用中のレヴォCX4.0と比較するために、ストリングも同じものを張ってみようと思います。
現在使用しているストリングは、
バボラ「ブラスト+VS」(写真)で、RPMブラスト125とVSタッチ130のハイブリッドです。
縦にVS横にブラストにしていて、錦織やフェデラーと同じナチュラル縦パターンのハイブリッドです。 いざストリングを張り始めたら大変なことになりました。
レヴォCX4.0は張力42ポンドで張り、面圧は53ポンドでした。
レヴォCS10.0は張力45ポンドで張り始めました。
ところが、このラケットは縦糸が異常に長く、縦の最後の糸を張ると、ストリングの長さがギリギリで最後の結びができません。
ここで考えること5分、縦を50ポンド、横を45ポンドで張ってみることにしました。面圧も51でほぼ狙い通りとなりました。
ストリングは伸縮性があり、強く張ると少し伸びるのです。結果、なんとかギリギリ結ぶことができました。
通常のストリングは12mあり、縦横の長さに合わせカットするのですが、ハイブリッドで販売されているものは、縦横ともに6mにカットされていて、普通のラケットなら問題ないのですが、レヴォCS10.0のように、縦が長く横が短い(横糸は18本)ラケットはハイブリッドは向いていませんでした。 今回シングルスの実験をするにあたって、一番数多く対戦していて、好不調の波のないO村さんを選びました。
O村さんは30代後半のストローカーで、フォア、バック共に正確なコントロールでコーナーをついてきます。
こちらが守りに入って少し下がり気味になると、すかさずドロップショットを打ってきます。
過去30戦くらいやっていて1勝しかできていません。
ほとんどの試合で取れても2ゲームです。

1勝したときは、サービスが絶好調で全てサービスゲームをキープし、タイブレークで勝利しました。
ウォーミングアップでこちらのラケットに気づいたO村さんは
「あれっラケット変えましたか。厚ラケですね。」
私「スピードとか回転数とかデータが出る機材でラケットを選ぶイベントがあって、このラケットが一番いいデータだったんです。」
O村さん「ショートラリーなのに球が伸びてきますね。」
この試合では、1セット目にレヴォCS10.0を使い、2セット目にレヴォCX4.0を使ってその違いを比較してみようと思います。
第1ゲーム相手のダブルフォールトでブレイクに成功し、サービス、ストロークの威力がいつも以上で、なんと3-0とリードしました。
相手のO村さんは劣勢でも絶対諦めない人で、2つ返され3-2です。 その後キープ、キープで5-4のサービスゲーム。
なんとかキープし、6-4で勝利しました。
続けて第2セットに入るときに、ラケットをレヴォCX4.0にチェンジしました。
O村さん「ラケット替えるんですか、その必要あります?」
私「これも、仕事なもので」 結果は1-6で完敗。
その後、10ポイントタイブレークはレヴォCS10.0に戻しましたが、5-10で取られてしまいました。
しかし、ラケットを替えながらプレイしたおかげで、ハッキリと違いがわかりました。
パワーの違いがストロークに出ました。
レヴォCS10.0は深く伸びのあるボールが打て、対等にストロークで渡り合え、隙あらばネットに出ることができました。
レヴォCX4.0は、今の自分のプレーでは浅いボールになってしまい、常に劣勢な状態でプレイしなければならず、ポイントが取れません。 翌日、ベテランの大会で活躍しているM原さんとのシングルスマッチを行いました。
市民大会ではほぼ優勝、県大会でベスト4レベルの方で、過去10回くらいやってますが、一度も勝ったことはありません。
フォア、バックともにスピンでミスがなく、精密機械のようなストロークを打ってきます。
M原さん「ラケット変えたんですね。」
やっぱりすぐバレてしまいます。
昨日と同じくだりがあり、さあゲーム開始です。
第2ゲームのサービスをブレイクされ、気がつけば0-3です。
いつもだとズルズル行ってしまうのですが、精密機械のようなストロークを返し続けていると、こちらにもチャンスボールが来ました。
ネットに出てボレー、ネットに出てスマッシュ、短くなったボールをストロークでエース、左右に振ってからのドロップショットなどなど、決まりだし、
3-3に追いつきました。
その後も長いラリーがありましたが、苦しい場面でもスライスが深く返ってくれて、劣勢を立て直すことができ、なんとなんと6ゲーム連取の6-3で取ってしまいました。
第2セットは、レヴォCX4.0に持ち替えてスタートしたのですが、いきなりブレイクされてしまいました。
あまりにも、ボールの勢いがなくなり、右に左にエースを取られてしまい、たまらずレヴォCS10.0にもどしてしまいました。
本来の目的は、1セット使い、レヴォCS10.0との違いを検証することでしたが、1ゲームで十分でした。
次のゲームはブレイクバックしたのですが、M原さんのギアが上がり2-6で第2セットは取られました。
10ポイントタイブレークは5-10で、前日と同じ結果になってしまいました。
しかしながら、O村さん、M原さん二人のレジェンドから ファーストセットを取ったことは、非常に価値があります。
セカンドセットは時間切れになることがあるので、ファーストセットに全力を注ぐのが、慣例になっています。
今回の検証でわかったことは、レヴォCS10.0はシングルスもいいとこだらけでした。
むしろ、シングルスの方がより良さがわかった気がします。

メリット
・ストロークのミスが少ない
・ボールの伸びがある
・追い込まれたときのスライスの返球が浅くならない
・ボレーが簡単
・スマッシュが簡単
・サービスのキレがある
・アウトかなと思ったボールが入る
・体の負担が少ない
デメリット
・音が独特
・ハイブリッドは張れないことがある
デメリットを気にしない方はぜひこのラケットを使った方がいいと自信を持ってお勧めできます!
【GEEK通信】「プロスタッフ97CVとプロスタッフ97LCVはラケットの王道。」
2017/11/10
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中居が担当いたします。
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以前JOPの大会に出場していたIさんとのシングルスマッチを先日行ってきました。
前回の対戦は0-6という結果でした。
Iさん「試合が近いので、セミアドで、セットオールの時は10ポイントタイブレークでやりたいのですが。」
私「試合の予定はないので、そのルールで大丈夫です。」
今回の対戦にあたり、秘密兵器を仕込みました。
ウイルソン 『プロスタッフ 97 CV』と『プロスタッフ 97 L CV』の2機種です。
プロスタッフはコナーズの頃から使っており、大好きなラケットなのです。
コナーズ?と言う方の疑問にお答えします。
初代プロスタッフミッド85は、ジミー・コナーズがスチールラケットのT-2000からカーボンラケットへの移行を考え、ウイルソンとともに開発したラケットで、実際コナーズも黒塗りのプロスタッフミッド85を試合で使用していましたが、実際には使うことはありませんでした。
その後ウイルソンからエスチューサに契約変更があり、なんとカーボンそれも中厚のラケットを使いびっくりさせられました。
プロスタッフミッド85は、完成されたラケットとの評価が高く、当時コナーズと付き合っていたクリスエバートやエドバーグが使い、サンプラス、クーリエといった世界ランキング1位になった選手から愛されていました。
カウンターヴェイルを採用する前のプロスタッフ97は、私もマイラケットとして使用していました。 打球感が気持ちいいのと、パンチの効いたボレーが打てるので気に入っていましたが、肘を痛めてしまい使用を止めていました。
カウンターヴェイルが入った新作を試打してみると、気持ちいい打球感はそのままに、嫌な振動だけを取り除いている感じでした。
これならば、肘の負担を気にせず使えます。
ボールのノリ感が増しており、フラット系のストロークに伸びを感じ、デルポトロ選手のイメージで打てました。 カウンターヴェイルが入ることで完成形になった気がします。
先日、あるお客様からお電話をいただきました。 「プロスタッフ 97 CVを買ったんだけど」から始まり、「凄くいいね」とお褒めのお電話をいただきました。
その後の内容を要約すると、
・プロスタッフシリーズは全部使ったけども97CVが一番いい
・振動がないだけではなく打球感がいい
・スピンスライスのコントロールがしやすい
・ボレーのタッチがよくキレもある
・サービスの威力かあり、キープ率が上がった

「2本目買うときはまたお願いします」と電話は終わり、このラケットの良さを伝えるため、わざわざご連絡をいただいた嬉しいお電話でした。 テニスラケットに相当なこだわりを持つK兄弟の弟さんは、大のフェデラーファンでプロスタッフ好きなのですが、340gは重たすぎて使えないとのこと。
そこで、同じ真っ黒デザインのプロスタッフ97LSをまずは購入しました。
しかし、スピンエフェクト(18×16のストリングパターン)がどうしてもプレースタイルに合わず諦めることになりました。
しかし!この秋に、290gでカラーがブラックのプロスタッフ 97 L CVが発売されました。
K君は、相当真っ黒のプロスタッフにこだわっていましたので、このラケットの発売が気にならない訳がないですね!
プロスタッフ 97 L CVが登場したことで、選択肢がより広がったと思います。
プロスタッフ 97 L CVを打った感触は、プロスタッフ 97 CVに比べ少し硬く感じました。
ただカウンターヴェイルを使用しているので、振動の余韻は少なく、歯切れの良さが増した感じです。
本来、ウエイトを軽くすると打ち負け感が出てきますが、フレーム厚を23mm(プロスタッフ97CVは21.5mm)にしてあるので、打ち負ける感じは受けませんでした。
290gというウエイトの操作性の良さで、サイドに振られてもしっかり振り抜けて、ストレートにもクロスにも逆襲できます。
315gは重たいなと思っていた方は、プロスタッフ 97 L CVをお勧めします。
熱烈ファンの方もそうでない方も、素晴らしいラケットに仕上がっていますので、ぜひ検討してみてください。
特別にスピンがかかることもなく、特別にパワーがあるわけでもなく、自分の打った分だけ飛ぶという感じです。
それって意外といいことではないでしょうか。 そうそう、Iさんとの試合の結果は…
第1セットは、プロスタッフ97CVで6-3、
第2セットは、プロスタッフ97LCVで6-2と
快勝しました。
やっぱりプロスタッフはいいラケットです。
基本に立ち返って、テニスの王道をいっている感じがします。
【GEEK通信】「魔法の謎を解く!」
2017/10/18
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
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トラックマンでマイラケットの『スリクソン レヴォ CX 4.0』を除いた、NO.1ラケットに選ばれたのは、なんと「スリクソン レヴォ CS 10.0」でした。
魔法のラケットと呼ばれるレヴォCS10.0の魅力に取り憑かれてしまったようです。
2002年にダンロップスペースフィールプライムOSとして登場し、その後ダンロップとして7作、スリクソンとして2作を発売し、現在発売中のモデルが9代目という、15年続く超ロングヒットラケットなのです。 初代モデルは245g、365mm、フレーム厚26mmでしたが、9代目は255g、360mm、フレーム厚28mmとなっており、試行錯誤しながら現在の完成形に辿りついたのです。 初代モデルには、スーパーラージも存在していて、フェース面積125平方インチで235gという画期的なものでした。
『魔法のラケット』と呼ばれることもある、このロングヒットラケットの謎に迫ってみたいと思います!
10.0の最大の特徴は、デュアルブリッジシステムで、スロート部が2段構造になっているところです。 発売以来、一貫してこの部位の仕様を変更せず貫いているところから見て、10.0の秘密はこのデュアルブリッジシステムにあると見て間違いないと思います。
ラケットの規格にストリング面全長39.37cm未満、ストリング面全幅29.21cmという規定があります。
ストリングが長くなればなるぼど、ストリングのたわみも大きくなり、パワーも大きくなります。
小さいトランポリンより、大きいトランポリンの方が飛びは良くなるのと同じ理屈です。
というわけで、パワーが出過ぎてしまわないように、パワーを制限するために規定があるわけですが、10.0のストリングの全長は約41cmあります。
これは規定より長いのですが、デュアルブリッジシステムの採用で、内側の柔らかいナイロン樹脂までの37cmをストリング全長とみなされます。
実際は41cmありますので、規定より長くなり、ストリングのたわみが大きくなり、パワーがアップしています。
さらに、デュアルブリッジのナイロン樹脂とストリングは接触していませんので、フェース下部のスイートエリアが拡大し、ボレーやスライスなどの手元付近を使うショットの伸びがよくなります。
トラックマンでサービスのスピードが10km以上速くなったのは、このストリングのたわみが大きくなった為と255gの軽さでスイングスピードが上がった為と推測されます。
通常、パワーを求めたラケットは、スイングのゆっくりな方には丁度いいのですが、スイングの速い方はストロークが飛びすぎてしまい安定感に欠けてしまいます。
ストリングはミクロスーパー16が50ポンドで張られています。 この謎は、実際に試合に使って行きながら、探ってみましょう。
お店にある試打用ラケットを用意しました。 連休を利用して、初日はシングルス、2日目はダブルスで使用してみました。
シングルスは、3面7名4時間の総当たり戦です。
4時間もシングルスをやる人達の中に、初心者や体力のない人はいるはずもなく、6試合やったのですが、どの試合も気が抜けませんでした。
結果は、3勝3敗で、まずまずといったところでした。
サービスが速くなることに、期待しすぎてしまい、いつも以上に力んでしまいダブルフォールトが多かったのが反省材料です。
よかったのがリターンでした。
スイートスポットが広いので、左利きの体に食い込むサービスをフォアハンドで普通にリターンできました。
左右に振られたときの、スライスの返球が生きたボールで返り、粘りのある守りができました。
回り込んでのストレートの場面で、ラケットが軽すぎるのか、思った以上に速くスイングしてしまい、サイドアウトになったりしましたが、慣れてきた後半は修正ができました。
2日目は2面9人4時間のダブルスです。
50代中心のベテランダブルスで、ランダムに対戦し、9勝1敗でした。
前日と打って変わって、サービスの調子がよく、エース狙いではなく、コース狙いが結果として力みがなくなり、スピードも意外と出たのだと思います。
ボレー、スマッシュはラケットでこんなに違うんだと疑う程、難しいボールを簡単に返せました。
ロブでこんなにエースが取れるのかと、嬉しくなる程、ロブリターン、ロブボレー、トップスピンロブが決まりました。
かと言って、強打のストレートリターンも狙い通り打て、欠点らしきものはダブルスでは見つかりませんでした。
デカラケ、厚ラケなのに、なぜハードヒットしてもアウトせずにコントロールできるのでしょうか。
シングルス4時間、ダブルス4時間使うことで、段々とその謎がわかってきました。

ストロークのスピンがよくかかり、アウトかなと思ったボールも入っていることが、多かったように感じました。
この理由は、2つあります。 1つ目は、フェースの縦方向が長いにもかかわらず、ストリングパターンが16×18と横糸が少なく、ストリングの横の密度はかなり粗くなっています。
よって、スナップバックが起きやすくなり、スピンのかかりがよくなると推測されます。 2つ目は、フェースのセンターで打っているボールが、実は上の方で当たっているのと同じだということです。
デュアルブリッジシステムの4cm下が本来のストリングの端ですので、ストリングのたわみの頂点は、センターより4cm手元になり、ど真ん中で打ったボールはトップで打った感じになり、思ったより飛ばなくなっていると推測されます。 以上の2点から、デカラケ、厚ラケなのに、バックアウトを気にせず、普段通りにプレーできるのです。
苦しい場面での返球もいいボールとなり、サービスまで速くなる魔法のようなラケットは、しっかりと振れる、若い人達が使ってもいいラケットではないかと感じました。
ちなみに、参加者9人中2名が10.0を使用していました。
また、隣のコートでは4人中3人が10.0を使用しており、みんな気持ちよさそうに打っていました。
今後は自分のラケットとして、ストリングを含めさらなる研究をしていこうと思います。
【GEEK通信】「本気のミズノの自信作、Fツアーの実力は?」
2017/10/07
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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自宅の倉庫を整理していると、昔のテニス雑誌が出てきました。
思わずパラパラとめくってしまったのが運の尽きでした。 その後1時間は昔を思い出して読みふけってしまいました。
今から26年前の1991年の全米オープンを覚えている方はいるでしょうか。
男子はエドバーグ選手がクーリエ選手を破り初優勝!
女子はセレス選手がナブラチロワ選手を破り初優勝! コナーズ選手が39歳でベスト4に入り、全米は大盛り上がりした大会でした。
ベッカー選手、サンプラス選手、アガシ選手、マッケンロー選手も出場していて役者の揃った大会でした。
その中でこんな記事を見つけました。 すみません、わざとらしかったでしょか。
帽子をかぶってガット張っているのが、何を隠そう私、中居です。
全米オープンのオフィシャルストリングがテクニファイバーで、当時の日本の代理店がミズノでした。
自分はミズノの依頼を受けて、全米オープンのオフィシャルストリンガーとして派遣されたのでした。
ストリングブースは、選手が食事をするスペースの一角にあり、(体育館並みに広い)ストリンガーと選手の距離は近く、コナーズ選手、エドバーグ選手、サンプラス選手はよく来てました。
ストリングマシーンは9台で、ひな壇のような場所で、横に3台、縦に3台のど真ん中で張っていました。
自分以外は外国人(自分が外国人ですが)で、わからないことは片言の英語でコミュニケーションを取っていました。
選手は張りたてを求めるので、早朝から張り始め、だいたい夜の10時過ぎまで張っていました。
残業のときは、ピザが出るのですが、1/4カットなのに、日本の1ホールくらいあります。
美味しいのですが、さすがに1週間続くと飽きてしまいますね。
一回戦、二回戦、三回戦と半分ずつ選手は減っていきます。
基本自分が張った選手のラケットは自分が張ることになるのですが、選手が負けてしまうと段々と張る本数が減ってきます。
フィッツジュラルドと言うダブルスの選手のストリンギングをしていましたが、なんと優勝してしまいました。
オフィシャルホテルから会場までは、シャトルバスで移動です。ある日ストリングチームのボスから、明日は遅番でいいぞ。と言われたのですが、その時間だとオフィシャルバスは出ていません。
地下鉄で会場まで行かなくてはなりません。
ニューヨークの地下鉄は、東京以上にわかりにくく、やっと覚えた路線に乗ったのですが、途中で事故があり乗り換えるはめに、苦労して目的の路線に乗り安心したのか、うたた寝してしまいました。
慌てて降りた駅はひとつ手前で、歩いて会場まで向かったのですが、この一駅はかなり距離がありました。
途中にニューヨークメッツの球場があったり、いい経験をさせていただきました。
ストリングブースには、受付カウンターがあり、選手はそこにラケットを預けるのですが、ある日本人の小柄で可愛らしい女の子が自分のところに、直接ラケットを持ってきました。
日本人を見て安心したのでしょうか。
まだあどけなさの残る普通の子でしたが、後に全仏オープンのミックスダブルスで優勝する平木理化さんでした。 この当時、ミズノのラケットはイワン・レンドル選手やメアリージョーフェルナンデス選手など、数名の使用があり、プロシリーズは人気のモデルでした。
あれから、20数年、ついにミズノが本腰を入れてきました。
前作のC ツアーから本気で硬式ラケットを作っているのはわかってました。
ただ、ターゲットが狭いところを狙っていましたが、今回のF ツアーは、黄金スペックど真ん中で勝負してきたのです。
ウエイトが300g、285g、270gの3機種で、機能はすべて同じもので、早速、順に打ち比べてみました。
ラケットの形状とスペックで、打つ前にだいたい予測はつきますが、このFツアーは『いい意味で』予測を裏切られました。
思ったより、柔らかく
思ったより、飛びがよく
思ったより、スピンがかかる!

個人的に特に良かったのが、285g。
振り抜きがよく、バックハンドに振られた時でも、スピンで返球することがたやすくでき、300gよりスイングスピードが上がるのか、スピンのかかりも285gの方がかかってました。
通常285gだとバランスを325mmに設定するのですが、あえて320mmに設定しており、その分スイングウエイトが軽くなり、無理な体勢からでもしっかりと振り抜くことができたのです。
ではなぜ、
思ったより、柔らかく
思ったより、飛びがよく
思ったより、スピンがかかる!だったのか検証していきましょう。 思ったより、柔らかく感じたのは、グリップに内蔵した「VAポリマー」のおかげで振動吸収が良くなったと推測されます。 思ったより、飛びがよく感じたのは、従来のものよりフレーム剛性を上げた新断面形状の採用のためと推測されます。 思ったより、スピンがかかると感じたのは、ブースターグロメットとストレートドリルの採用で、ストリングの可動域が拡大したためと推測されます。
ウエイトが3種類あるので、すべてのカテゴリーのプレーヤーが同じメリットを感じながら無理なくプレーできるのもいいところです。
カルロビッチ選手、バクダディス選手、バディスタ=アグ選手、コールシュライバー選手、綿貫陽介選手らは、ミズノのウエアかシューズを着用している選手です。
以前に比べかなり増えています。ミズノの注目度も益々高まりそうです!
本気のミズノがつくった『F ツアー』ぜひ一度打ってみてください!
あなたもきっと、『おっ!』と感じるはずです!