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【GEEK通信】「【月一企画】ショット別にラケットを考える第一回『スライスサービス』」
2019/01/24
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている 中居が担当いたします。
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「【月一企画】ショット別にラケットを考える。第一回『スライスサービス』」
左利きのサービスはなぜリターンがしづらいのでしょうか。
その謎を探ってみたいと思います。
まず左利きのプレーヤーの割合ですが、世界の平均は10%で日本の平均は11%です。
10人に1人が左利きということになります。
ATPランキング上位30位までで、左利きはナダル選手、シャポバロフ選手、ベルダスコ選手の3人で丁度10%です。 左利きのプレーヤーと対戦するのは、10試合中1試合と少ないことがわかります。
左利きとの対戦回数が少なく慣れていないという事がやりづらい理由の1つです。
ほとんどのプレーヤーはバックハンドよりフォアハンドが得意だと思います。
テニスを始めたときにフォアハンドから覚えることが多いとか、フォアハンドの方が打点のずれをカバーしやすいとか、私生活でバックハンドの動作をあまりしないなどの理由があげられます。
そこでサービスも相手の苦手なバックハンドを狙うことが多くなります。
さらに、スライス回転をかければどんどんバック側にキレていきますのでより取りづらいサービスになっていきます。
もしフラットでサービスを打った場合、右も左も関係なくなりますので左利きを生かしたサービスを打とうとするとスライスが有効になります。
左利きの方は9割方右利きの方と対戦するので、スライスサービスの技術を向上させる必要性も高く、試せる機会が多くなります。
右利きの方も9割は右利きと対戦するので、スライスサービスだとフォアハンド方向に曲がっていってしまいすので、あまくなってしまうとチャンスボールになってしまいます。
よってスピンサービスでバックハンドに跳ねるように打つことが多くなるので、スライスサービスの練習が不足してしまうのではないでしょうか。
なので左利きの方はキレのあるスライス、右利きの方はスピンサーブを使う機会が目立つ。
結論、左利きのサービスがリターンしづらい理由は「10分の1と少ない対戦で慣れていない」
「スライスサービスの練習量が多いので、キレのあるスライスサービスを打てる人が多い」
そういう理由で、左利きのプレーヤーのサービスはスライスが多いのではないかと個人的に考えます。
では、どうしたら左利きのサービスに対処できるでしょうか。
左利きの練習相手を探して慣れることが最も有効ですが、中々そうもいきません。
そこで、リターンの位置とリターンの時の立つ方向で工夫しましょう。
特に返しにくいアドバンテージサイドで話しを進めましょう。
通常の立ち位置はだいたい左足がベースラインかやや内側だと思います。
ネットに対して正対するかサーバーに対して正対していると思います。
この状態でバックハンド側にスライスで逃げるサービスを打たれると、追っても追ってもボールが切れていき追いつかないでしょう。
そこで、立ち位置をアレーの真ん中辺りにしさらにネットに対して30度から45度の向きで構えます。
逃げるスライスサービスに対して、前方向に追うことができるので意外と届くのです。
ここからは、左利きも右利きも関係なくスライスサービスを打ちやすいラケットを探していきましょう。
テーマは食いつきと振り抜きです。 スライスサービスのボールに対しての当て方は、フラットサービスの当たり方を0度とした場合、45度のイメージです。
ボールに横回転をかけるのですが、イメージとしては、ボールを歯車に見立ててラケットのフェース面にも歯車があり、ボールの歯車を勢いよく回すようにスイングします。
その時に、フレームの厚いものは空気抵抗を受けやすく、フレームショットしそうなイメージが湧いてしまいますので、23mm以下のラケットが良いと思います。
また食いつきが良いラケットだと、粘りが生まれ、横回転だけでなく前に進む推進力が出てバウンド後の伸びでエースになりやすくなります。
以上を踏まえて選んだラケットは、ヨネックスVCORE98とダンロップCX200です。 ※ギャラクシーブラック2月末に発売予定です VCORE98は、空気抵抗を軽減するためにトップ部のグロメットの突起を隠す凹型形状を採用し(エアロトレンチ)、しなり戻りを実現させるカーボン繊維「Namd」を使用しています。
22mmのフレーム厚のためサービスを打つ動作に入る前に、シャフトに添えた左手から受ける印象は良いフィーリングでテイクバックに入れます。
インパクトからフォロースルーにかけてスイングが加速する感覚があり、キレの良い回転がかかります。
エースにならないまでも相手をコートの外に追い出すことができて展開を有利にしてくれます。 CX200は、正面からのフレーム厚が薄く振り抜きの良さを感じます。
グリップエンドが小ぶりなため、少し長めに握ったときの違和感が無くサービスのときのスナップがよく効きます。 また、縦ストリングの間隔が均一でセンター付近の幅は広くなっていてボールの食いつきをサポートしています。
インパクト時にボールを捉えた感触があり、歯車を回すイメージがよくわかります。
少し縦回転も加えるとかなり手前の浅い位置に着弾し相手の目を切ることができます。
「あっ届かない」と思わせることも大事です。
ストロークの安定感やガットの耐久性をまったく考えないなら、極細のストリングがキレのあるスライスサービスを後押ししてくれます。
テニクファイバーXONEバイフェイズ1.18(マルチフィラメント)か、ソリンコ ツアーバイト1.05(ポリエステル)が双璧でしょう。
ストリングは細いほど反発力が上がり、細いほどボールのフェルトに食い込み回転がかかります。 一度体験してみてもいいのではないでしょうか。
今回はスライスサービスについて掘り下げてみました。
月一でショット別にテーマを決めラケットを考えてみたいと思います。
次回は「ドロップショット」を視点に掘り下げて見ようと思います。
【GEEK通信】「ヘッドグラフィン360インスティンクトはカラーリングのように爽やかなラケットでした。」
2019/01/18
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
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「ヘッドグラフィン360インスティンクトはカラーリングのように爽やかなラケットでした。」
2018年最後のATPツアーファイナルズの決勝は、絶対王者のジョコビッチ選手と期待の若手ズべレフ選手の戦いでした。
ジョコビッチ選手はヘッドグラフィン360スピードPRO、 ズべレフ選手はヘッドグラフィン360スピードMPで、
同じシリーズのラケット対決を制したのはズべレフ。 彼らのラケットには、グラフィンという2010年に「グラフェンの開発、研究」をした科学者がノーベル物理学賞を受賞した画期的なカーボン繊維が使用されています。
ヘッド契約選手には、7位のチリッチ選手、16位のシュワルツマン選手、26位のガスケ選手、28位のベルダスコ選手に元1位で引退を発表したマレー選手もいて人気実力を兼ね備えたブランドなのです。※ランキングは1/7(月)現在のもの
高価な素材であるグラフィンの使いみちは、従来はシャフトのみに限られていましたが、今回はフェース面の12時、3時、9時の部分にも使用し、面の安定性を向上させました。 その結果、パワーアップに加えスピンのかかり具合もグンとアップしています。
先日発売されたグラフィン360を搭載した最新インスティンクト「グラフィン360インスティンクトMP」と「グラフィン360インスティンクトS」を試打してみました。
インスティンクトと言えば、シャラポワ選手とベルディヒ選手が使用していることで人気がある黄金スペックモデルです。
シャラポワ選手は現在ランキング30位ながらも、グランドスラムを達成しているレジェンドです。 ベルディヒは現在57位と順位を落としているが、自己最高4位を記録している実力のある選手です。
まず目を惹くのが、明るい水色のペイントです。
とにかく目立つカラーリングであることは、間違いないところです。 *「MP」のスペックはウエイト300gでバランス320mm
*「S」のスペックはウエイト285gでバランス320mm

ちなみに、設計が似ているグラフィン360エクストリームSのスペックは、ウエイト280gでバランス335mm。
通常は、エクストリームのように、ウエイトを軽くした場合、トップヘビーにして辻褄を合わせます。
そうすることで、300gと変わらないスイングウエイトになり、打ち負けず威力も出るのです。
ただし、振り子の原理を使ってますので、ストロークやサービスのようにグリップを支点としてヘッドが回ってくる場合は効果を発揮しますが、ボレーのようにヘッドをあまり動かさない場合には効果が出づらく、逆にヘッドが下がってしまったり、ヘッドが被ってしまったりすることがあり、ミスにつながることがあります。 グラフィン360インスティンクトSは、バランスを320mmとイーブンにすることで、スイングウエイトは小さくなります。
スイングウエイトか小さくなることで、格段に操作性能が上がり振り遅れがなくなり、ネットプレーでも反応が速くなります。
威力よりも確実性を重視しているのです。 実際に試打をした感触です。
「グラフィン360インスティンクトMP」については、
まず印象に残るのが、いい音がして気持ちいい打球感が手に残ることです。
爽快感と言ってもいいでしょう。
基本パワフルなラケットですが、スピン、スライスもよくかかるので、パワーを自在にコントロールできます。
ハードヒッターのストローカーからサービス&ボレーを得意としているプレーヤーまで幅広く使えるユーティリティラケットです。 「グラフィン360インスティンクトS」については、
気持ちいい打球感はそのままに、少し乾いた感触があります。
スイングウエイトが小さいお陰で、ビュンビュン自分のペースで振ることができ、フォロースルーの大きいスイングが可能です。
最大のメリットはサービスが思いっきり振り抜けるので、キレが増し、セカンドサービスも安定します。後半に威力が落ち気味だった人は、これで解決するでしょう。
ただし、相手に攻められて防戦に回った途端に威力が半減してしまい、浅いボールになることが気になりました。 メリットを生かしてデメリットを減らすには、マルチフィラメントのストリングをいつもより5ポンドくらい下げて張るといいと思います。
理想のフォーム作りにはうってつけのラケットだと思います。 グラフィン360インスティンクトは、見た目の通り、爽やかな打球感に、ネットプレーもしやすいオールラウンドなラケットで、特にダブルスが好きなプレーヤーにおススメなラケットでした。
【GEEK通信】「98平方インチラケット大解剖」
2018/12/27
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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「98平方インチラケット大解剖」
世の中のラケットは黄金(ゴールデン)スペック(100平方インチ、300g、26mm厚)が各メーカーから発売されていてラインナップも豊富です。
それはそれで使いやすいスペックなので支持されているのですが、
「ボールが思ったよりも飛んでしまう」
「打球感がもう少し欲しい」
「パワーよりもコントロールを重視したい」

などの声があるのも事実です。
今回はそのような方に向けた記事です。
98平方インチのフェース面積のラケットを集め【黄金スペックと何が違うのか】【黄金スペックには無い何か】を探っていこうと思います。
まずは、各メーカーの98平方インチのラケットを挙げていきましょう。(フレーム厚は最大値) バボラピュアストライク98 16×19 (305g、320mm、23mm厚)
バボラピュアストライクVS (295g、325mm、21mm厚) ウイルソンブレード98CV 16×19 (304g、315mm、21mm厚)
ウイルソンブレード98CV 18×20 (304g、315mm、21mm厚)
ウイルソンブレード98S CV (294g、330mm、21mm厚) ヨネックスEゾーン98 (305g、315mm、24mm厚)
ヨネックスVCORE98 (305g、315mm、22mm厚) プリンスビースト98 (305g、315mm、25mm厚)
プリンスビーストO3 98 (305g、315mm、25mm厚) ダンロップCX200 (305g、315mm、21.5mm厚)
ダンロップCX200 LS (290g、325mm、21.5mm厚) ヘッドグラフィンタッチラジカルMP (295g、325mm、23mm厚)
ヘッドグラフィンタッチラジカルPRO (310g、315mm、23mm厚) フェース面積98平方インチのラケットは、ウエイトが305gでバランスが325mmでフレーム厚が22mm前後のものが多いのがわかります。
これは黄金スペックに比べ5g重たく、5mmトップライトで4mm薄くなっています。
黄金スペックだと「ボールが思ったよりも飛んでしまう」「打球感がもう少し欲しい」というユーザーが多い理由で生まれたスペックです。
個人的にはシルバースペックと言って良いのではないかと思います。
シルバースペックは今回の記事の表現上わかりやすくするために命名したもので、公式に認知されたものではありません。
話を戻しますと黄金スペックとシルバースペックは、何が変わるのでしょうか。
フェース面積の差は2平方インチとわずかな差です。
一番の違いは、フレーム厚の差4mm(平均)です。
インパクトからボールが離れるまで1000分の4秒と言われていますが、ラケットがしなっている間にボールは飛んで行ってしまうのです。
しなりが戻って飛ぶわけではありません。
黄金スペックではフレーム厚を26mmに厚く、しなりを極力少なく、しなりを抑えパワーロスが無いように設計しています。
シルバースペックの22mm厚はしなりが大きくなります。
パワーは落ちますが、しなることによって自分の力加減でボールを飛ばすことができます。
さらに黄金スペックのフレーム形状はラウンド(丸い)が多く、シルバースペックはボックス(四角い)が多くなります。
ラウンド形状は変形やしなりが少なくパワーロスを減少させます。ボックス形状は変形やしなりが多くなりボールとの接触時間を長くしてくれます。
ウイルソンブレード98やダンロップCX200 は【しなり】【内面剛性のたわみ】を一番実感できるラケットです。
メリットとしては、自分の力加減でボールの勢いを調整しやすく、微妙なコントロールを可能にしてくれます。 個人的に思う黄金スペックを使っている方の特徴は、フォアハンドは厚いグリップでグリグリのスピンボール。
バックハンドは両手打ち又は片手のスピン打ちで攻撃的なストローカーが多く見受けられます。
ボレーはあまりスライス回転をかけずにフラット気味に当てている感じがします。
これに対し、シルバースペックに相性の良いプレースタイルはフォアハンドの握りはセミウエスタンからイースタンくらいで握り、フラットドライブの重たいボールを打ち、バックハンドは伸びのあるスライスを操るコントロールプレーヤーに向いています。
ボレーはカット気味に打ち、深くコントロールしてきたり、ドロップショットも得意で相手の嫌なところに逆をついてくるようなテニスを信条としている方に良いと思います。
※あくまでも個人的にコートで出会った人達を参考に述べていますので、まったく逆のプレースタイルの方が使ってももちろん問題はありません。
黄金スペックは飛びが良いのでフラット気味に打ってしまうとアウトが増えてしまうため、スピンで抑える必要があり、球離れが速いのでゆったりとスイングするスライスやタッチショットは少し難しくなります。
シルバースペックはやや飛びを抑え、ボールの食いつきが良いためインパクトから少し押す打ち方ができて「スピン」「スライス」「フラット」を調整しやすいのです。
また厚い当たりで打てるため、重さのある球質+見た目の速さ以上にバウンド後の伸びがあり相手は取りづらく感じます。
ただし、やっと届いたボールや苦しい体勢で力が入りづらい時は、黄金スペックでは返ったとしてもシルバースペックでは返らないことがあります。
しっかりとしたスイングフォームが身に付いてからでないと使いこなせないこともありますので、初めてのラケットとしてよりも、2本目以降のラケットとして選ばれるのが良いと思います。
ストリングはいきなりポリエステルよりも、柔らかくホールド感のあるマルチフィラメントが相性が良いと思います。 ポリエステルですとどうしても強く打つことになってしまい、シルバースペックのラケットが持つ柔らかいタッチを生かしたプレーをしづらくなってしまいます。
ナイロンマルチフィラメントは1本1本が切れてくるので耐久性重視ではあまりなく、1ヶ月以内でストリングが切れてしまうプレーヤーよりかは女性やベテランプレーヤー、一般のアベレージプレーヤーにオススメで、腕にくる負担も少なく、ストリングの表面の変化(1本1本糸が切れてボソボソになってきます)で張り替え時期がわかりやすいので硬質化する前に張り替えができるのが良い点です。
マルチフィラメントで代表的なアイテムは、バボラのエクセルやテクニファイバーTGVなどでウレタンを加工することでさらに柔らかさを向上させています。
コントロール重視の方にオススメの一品です。
*バボラ エクセル ウインザー価格:¥4,801(税込) ※ガット張り代込
*テクニファイバー TGV ウインザー価格:¥4,801(税込) ※ガット張り代込
まずはラケットを知ってから徐々にストリングを工夫していった方が様々な可能性を消さないと思います。
【GEEK通信】「ダンロップCX200 シリーズ 4モデルを徹底研究」
2018/12/21
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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------------------------------- 「ダンロップCX200 シリーズ 4モデルを徹底研究」
ダンロップCX200、CX200LS、CX200ツアー、CX200ツアー18×20を試打しました。
CX400の試打レポートの時にも書きましたが、スリクソンレヴォCXシリーズからの改良点は以下の3つです。
①「正面から見てフレームの厚さを1mm薄くすることで、内面剛性が柔らかくなりホールド感が向上。」
②「ストリングパターンの工夫により、芯に当たった時の打球感を重視しながらも、スピンのかかりも向上。」
③「ソニックコアにドイツ社の高反発素材「インフィナジー」を採用し、反発力向上。」

以上を踏まえて、順番に試打していきましょう。 【CX200】98平方インチ、フレーム厚21.5mm、305gのスペックです。
ダンロップ契約選手の使用が最も多いのがこのモデルで、ストローク、ボレー、スピン、フラット、スライスどれを取っても打ちやすいラケットです。
特に良かったのが、フラット系のボールで、一度ラケットに乗せてから弾く感じがあり、バウンド後の伸びを体感できました。
ボレーでもその食いつきの良さが際立っており、ローボレーがしっかり持ち上がります。
前作のCX2.0も完成度の高いラケットでしたが、今作もさらに完成度は極まっており、前作を大きく凌駕したのではないでしょうか。 【CX200LS】98平方インチ、フレーム厚21.5mmで290gと軽量設計のモデルです。
おそらくターゲットは、女性や力にあまり自信が無い男性だと勝手に思っていたのですが、実際に打ってみると予想していたラケットではありませんでした。
軽い、フレームが薄い、フェース面積100以下スペックだと簡単に楽にはあまり飛びません。
ただ、振り抜きは良いのでスピンがかかって浅くなることはあっても、アウトボールは極端に少なくなります。
力は無いけど、キレの良いスイングをするフラットドライブ系の方には安心のモデルではないでしょうか。 【CX200 TOUR】95平方インチ、フレーム厚20.5mm、310gのスペックです。
打つまでは「使いこなせない」と気が引けていましたが、実際に打ち始めますと、予想以上にパワーがあり驚きました。
スイートスポットは決して広くはありませんが、芯に当たった時のボールを後押しする感じは、大きいフェース面積のラケットにない独特の感覚です。
サービスを打った時に驚愕しました。
ビッグサーバーになったかのような、威力のあるボールがコーナーに決まるのです。
今のところ理由はわかりません。 【CX200 TOUR 18×20】ケビン・アンダーソン選手使用の限定モデルです。
CX200 TOURに比べ、「5g重たくなっているだけだ」と甘くみるととんでもないことになりました。
個人的な印象ですが、スイートスポットはもはやボールの大きさより小さいと感じてしまう程、なかなか飛びませんでした。
どこに当たっても飛びません。
ラケットのサポートは求めない!スイートスポットを外したなら外したことがしっかりと分かるラケットが良い!という方には良いのではと考えます。
グリップが天然レザーになっているので、インパクトの衝撃がダイレクトに伝わってきます。
ここまで徹底的に、優しさを排除しているのは潔く感じます。 4モデルを比べてみると、それぞれに特徴があるのですが、共通していたのが、芯に当たった時の気持ち良さです。 一度食いついた後に弾き出す感覚は、CX200シリーズの良いところではないでしょうか。
今回試打はしていませんが、CX200 には0.5インチロングのCX200 +がラインナップされています。
0.5インチロングは少数派になってきていますが、0.5インチロングが普通になっている方にとっては、貴重なモデルだと思います。
ダンロップ復活の第一弾は、ダンロップファン、スリクソンファンも納得の完成度になっています。
【GEEK通信】「【TENNIS LAB】ピュアアエロシリーズの中からベストなウエイトを探りました。」
2018/12/13
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「【TENNIS LAB】ピュアアエロシリーズの中からベストなウエイトを探りました。」
全日本テニス選手権2018女子ダブルスベスト4の守谷友里加プロをゲストに迎えて、ピュアアエロの検証をしました。(守谷宏紀プロの実のお姉さんです)
ピュアアエロには、315g、300g、285g、270gの4種類がラインナップされています。 黄金スペックと言われる300gが圧倒的なシェアを持っていますが、誰でも300gが良いわけではありません。
守谷プロも300gを使用していましたが、小柄でパワーもある方ではないので、285gのピュアアエロチームに使用変更したのです。
そのおかげもあり、全日本でベスト4に入れたとのことです。
【実際に重さが違うと何が良くて、何が良くないのか、自分に適正な重さは何グラムなのか】そのような点を踏まえ実験を行いました。 実験方法は、トラックマンを使って聖蹟桜ヶ丘店スタッフ斎藤(40代代表)と池袋店スタッフGEEK中居(50代代表)がプロとラリーをしながらデータを取りピュアアエロ(300g)、ピュアアエロチーム(285g)、ピュアアエロライト(270g)の3機種の内どれが一番適正なのかを検証していきます。 ストリング、テンションによってデータが変わってきてしまうので、あらかじめ斎藤は斎藤のベストセッテング、GEEK中居はGEEK中居のベストセッテングに3本とも仕上げてあります。
GEEK中居は、縦VSタッチ130、横ブラスト125をすべて45ポンドにセッテングしました。
300g、285g、270gの順番で守谷プロと2分間のラリーをしてトラックマンデータを取ります。
たったの2分と思うでしょうが、相手はプロですから、こちらがハードヒットしても簡単に良いボールが返って来ますので、体力の消耗があるのは言うまでもありません。
1本目は300gで、始めは調子よく打っていましたが、徐々に振り遅れやスピンのかけ損ないが出てきて、後半はバタバタでした。
2本目の285gは、スピンもよくかかり、パワーも出ていますが、スピンがかかりすぎて浅くなったり、パワーが出過ぎてアウトしたりすることがありました。
3本目の270gは、威力は少し落ちますが、常に打ちたい打点にラケットが出てくるので、思った方向に飛んでくれました。
GEEK中居のトラックマンの結果は、ピュアアエロチーム(285g)がボールスピード、回転数が一番でした。 ところが、着弾地点全てを円で囲んだデータではピュアアエロライト(270g)が一番小さな円になりました。 私が一番気に入ったラケットはピュアアエロライトでしたので、スピード、スピンよりも同じボールを同じ場所に打てることが心に響いたようです。
実際の試合で、スピードボールを打ってくるがミスも多い人と、スピードはあまり無いがイヤなところにコントロールするミスの少ない人がいたら、対戦したくないのは後者の方です。
私の場合、ピュアアエロチームで打つと前者のテニスになり、ピュアアエロライトで打つと後者のテニスになるのです。
また、実際のテニスでは、2分ではなく2時間はプレーしますので、短時間だけ良いボールが打てる重さのラケットよりも最後まで無理なく思い通りに打てる重さが重要になっていきます。
サービスでも3機種のデータを取ったのですが、
270g>285g>300gになりました。
40代のスタッフ斎藤のナンバー1は「ピュアアエロチーム」でした。
本人の感覚、トラックマンデータ、プロが見た印象が一致していました。
【体力、フォーム、プレースタイルは人それぞれで異なる】という前置きをさせていただいて、 今回の実験でわかったことは、300gが誰にでも合うわけではないということです。
今回、ピュアアエロツアー(315g)が発売され、15gきざみで4種類から選ぶことができるようになりました。
ボールの威力は「1/2×ウエイト×スイングスピードの2乗」に比例します。
重たいものを速く振ることが威力につながるのですが、スイングスピードの2乗に比例するということは、ウエイトを重たくするよりも、スイングスピードを速くする方を優先させた方が早いのです。

300gより285gの方が速く振れて、285gと270gだとほとんどスイングスピードが変わらない場合は285gを選ぶのがオススメです。
GEEK中居の場合は270gが285gより速く振れたので、270gがよく感じたのです。
人によっては、315g、300g、285g、270gを同じように振る方もいます。振るというか面を合わせていくような感じです。
小さなスイングで相手のボールの勢いを利用してライジングで捉える場合は315gが一番威力が出ます。
ただしサービスは振らないといけないので、気持ちよくサービスを打てるウエイトで選ぶと良いでしょう。
①気持ちよく振り抜けること。
②打ちたい打点にスッとラケットが出てくること。
③後半も疲れずに振れること。
④サービス、スマッシュが無理なく打てること。
それが可能なギリギリ重たいものがあなたのベストなウエイトです。
【GEEK通信】「もはやこれは復活ではなく、全く新しいラケットに生まれ変わったダンロップ」
2018/12/07
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
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------------------------------- 「もはやこれは復活ではなく、全く新しいラケットに生まれ変わったダンロップ」
ダンロップブランドのラケットが久しぶりに発売となりました。 ダンロップと言えば、やはりマッケンローやグラフが使っていた「MAX200G」が有名です。
ナイロンインジェクション製法を用い、ウッドのような柔らかさが特徴的でした。
2000RIM、エアロジェル200など、200.300.400.500といった数字を使うのが、ダンロップスタイルです。
ダンロップには英国ダンロップと日本の住友ゴムのダンロップがあって、ここしばらくは日本ではスリクソンとブランドを変えて、開発を進めていました。(SUMITOMO RUBBER INDUSTRYの頭文字を取った『SRI』+未知の可能性を表す『X:Unlimited』+前進し続けるという意味の『ON:Going onwards』を合わせたもの)
POWERED BY SRIXONと明記され、世界統一ブランドとして、ダンロップとスリクソンが融合した新生ダンロップが誕生しました。 ネーミングからも分かるように、CX200はレヴォCX2.0の後継機種で、CX400はレヴォCX4.0の後継機種になります。
設計で変わった点は大きくは3つで、【正面から見たフレームの厚さが1mmも薄くなっていること】と、【ストリングパターンに工夫があること】と、【ソニックコアに新素材が採用されたこと】です。
GEEK中居はレヴォCX4.0を以前使っていたので、CX400の試打を通じて、3つの改良点を探っていきましょう。 まず、レヴォCX4.0はどんなラケットかと言うと、まったりとした打球感で、食いついている時間が長く、コントロールが抜群で、本当にミスの少ないラケットでした。
CX400はCX4.0の柔らかさを残しながら、不足していた反発力をプラスしていました。
レヴォCX4.0から現在使用しているレヴォCS10.0に変えた理由の中の一つに、パワーがあることでした。
トラックマンを使ってサービススピードを計測すると、レヴォCX4.0は120kmで、レヴォCS10.0では130kmと10kmも速くなったのです。 今回登場したCX400はレヴォCS10.0並みのパワーを感じました。
ですが最大の特徴は、ラケットフェースに当たっている時間が長く感じることです。
それによって、コントロール、スピンは確実に向上します。
ボールのスピードは、速く弾く方がアップするかもしれませんが、球質は軽くなってしまいます。
当たっている時間が長くなると、バウンド後の失速が減少し、相手からすると伸びてくるような感覚になります。
この独特なホールド感を生むのが、3つの改良点によるものです。
一つ目の改良では、正面から見たフレーム厚を薄くし、内面剛性を柔らかくすること。
内面剛性とは、ストリングにボールが当たった時にストリングがたわむのと同時にフェース面も内側に小さくなる変形が起きます。
ボールとストリングが接触している時間が長くなります。 次にストリングパターンの改良ですが、おそらく今までに無いパターンです。
横糸はセンターが密で端に向かって間隔が広くなっています。
昔からセンターフォーカス設計はあります。
スイートスポットをハッキリさせながら、スポットを外した場合もカバーする狙いですが、縦も横もセンターフォーカスにしていました。
今回、CXシリーズに搭載された「パワーグリッドストリングテック」では、縦糸を均一に配置しています。
縦横共にセンターフォーカスに配置すると、スイートスポットの位置が密になりすぎて、スナップバッグ効果が起こりづらくなり、スピン、スライスのかかりが悪くなります。
縦糸の間隔を均一にすることで、大事な真ん中6本の間隔が広くなり、ホールド感が向上したのです。 3つ目の改良はソニックコアを最新素材に変更したことです。
従来の素材から今回採用した新素材は、ドイツBASF社の高反発ウレタン「infinergy」で、大手シューズメーカーがミッドソールに使い大ヒットした最先端素材です。
この素材のおかげで、快適な打球感と打ち負け感の少ないパワーアシストを実現したのです。 以上、3つの改良で全く新しいラケットに生まれ変わったのです。
スリクソンレヴォCX4.0とは、似ていませんが、4.0が好きだった人はもちろん、コントロールを信条とするプレーヤーには心強いラケットに仕上がっています。
早くお伝えしたかったので、今回はCX400だけのインプレッションでしたが、CX200シリーズは後日改めてご報告いたします。
【GEEK通信】「ウイルソン ウルトラツアー3機種の試打速報」
2018/11/22
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
------------------------------- 「ウイルソン ウルトラツアー3機種の試打速報」※発売は2018年12月、一部モデルは2019年1月に発売予定
ジョコビッチ選手100、ナダル選手100、フェデラー選手97、錦織圭選手95
この数字は使っているラケットのフェース面積です。
錦織圭選手は95です。
以前から思っていたのですが、自身よりランキングが上の選手でさらに体格の良い選手が大きいフェース面積を使っているということは、ラケットのパワー、人力のパワーが明らかに上の選手と戦っているということになります。
これだけでもハンデになっています。
対 ジョコビッチ選手 2勝15敗
対 ナダル選手 2勝10敗
対 フェデラー選手 3勝6敗(11月20日現在)
錦織圭選手も100くらいの大きさにすると、パワーも上がり、ディフェンス能力も更にUPしそうと感じましたが、今回の新しいラケットで錦織圭選手も動き出したのです。
それは、新しいラケットのテストをしている時に、フェース面積の大きいラケットを打った時に、パワーがあって良いなと素朴に感じたそうです。
錦織圭選手はウイルソンに対して、「バウンド後の威力を上げてさらに柔らかい打球感にして欲しい」という難題を投げかけました。
ウイルソンの答えは、ウルトラシリーズに採用している「クラッシュゾーン」を現行のバーンに取り付けることでした。 クラッシュゾーンとは、スロートのグロメット(ストリング6本)に採用したダンパーで、2.7%スイートエリアを広げることができます。
また同時に衝撃吸収にも効果があります。
よって95平方インチは98平方インチに相当するスイートエリアになり、柔らかい打球感も実現したのです。 ウルトラシリーズに採用されている機能を搭載したので、錦織圭選手モデルもウルトラのネーミングを付けないと統一感がありませんので、今回発売されるモデルはウルトラツアー95CVに決定しました。
※伊藤竜馬選手モデルもウルトラツアー100CVになり、289gの軽量モデルもウルトラツアー95JP CVとなったのです。
上記の3本を試打したのですが、まずデザインに注目です。 今まで錦織圭選手が使用しているラケットは艶ありで、販売しているラケットは艶無しでした。
映像的に艶ありの方が綺麗に見えるとか、選手の手触りの好み等といった様々なコメントがありますが、今回のウルトラは販売用と選手用はまったく同じ艶ありです。
ウルトラツアー95CVには、NXT16を48ポンドで張ったものと、錦織圭選手と同じストリング同じテンション(ナチュラル×エレメントに38×36ポンド)で張ったものと、比較のためバーン95CVの3機種を用意しました。
ウルトラとバーンで比較しながら打ちましたが、ウルトラの打球感の柔らかさを非常に感じました。
驚きましたのが、錦織圭選手仕様のセッティングが「ゆるい」とは感じなく、気持ちよく打てたことです。
普通38ポンドは「ゆるゆる」というイメージが先行しますが、95平方インチで16×20という細かいストリングパターンはそれをほとんど感じませんでした。
(ただウルトラツアー95 CVは、309g、325mm、0.25インチロング、スイングウェイト300越えのセッティングで、私中居の年齢・コンディションでは振り切れませんでした。)
ウルトラツアー95JP CVは、289gですので気持ちよく振り切ることができ、伸びのあるストロークが打てますが、ボレーにはちょっとしたコツが必要でした。
バランスポイントが340mmで、かなりトップヘビーなので、普段のようにボレーをするとヘッドが下がったり、ヘッドがかぶったりし、ネットミスが増えてしまいます。そこで、インパクトでグリップを下方向に下げるようにしてみました。
すると、ヘッドが下がらずスライス回転のかかった更に良いボレーになりました。
個人的に最も魅力的だったのが、ウルトラツアー100CVでした。
バーン100ツアーCVの独特の柔らかい打球感はそのままに、さらに食いつきを良くし、これでもかというぐらいにボールを押せます。
ストロークの安定感は抜群で、ミスをする気配がありません。
日本限定発売ですが、個人的に世界中の人にオススメしたいラケットです。 ウルトラツアー3機種はどれも仕上がっています。
自分の体力、プレースタイルと相談の上ベストを選んでみてください。
体力に自信があるストローカーは、ウルトラツアー95CVがいいでしょう。
前作より4,000円も値下げしているので、是非ストリングはケイズチョイスプレミアⅳを張っていただき楽しんでいただきたいなと感じました。
ストローカーだけど、重たいのはちょっと、、、という方は、ウルトラツアー95JP CVがオススメと感じました。
シングルスもダブルスも両方こなすオールラウンダーは、ウルトラツアー100CVがオススメと感じました。
ストロークの安定感は、もちろんのこと、ボレーも食いつきがよくて、ローボレーのコントロールが優れています。
2019年の錦織圭選手の活躍が今から楽しみです。                               *12月発売予定                               *2019年1月発売予定                               *12月発売予定
【GEEK通信】「スピンが凄い!ヘッドグラフィン360エクストリーム」
2018/11/15
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「スピンが凄い!ヘッドグラフィン360エクストリーム」
N市ベテランミックス大会に私の姉と組んで出場しました。
一回戦は相手が来ず、勝ち上がり、続く二回戦は第2シードとの対戦です。
私の姉はスクール中級クラスのレベルですが、実の姉ですので、遠慮なくプレーし、私のミスには叱咤がきます。
その積極性が良い方に転じ、6-1で勝利しました。
次の試合では、1-5とリードされ絶体絶命のところまでいきましたが、この日のために考えていた秘策を披露するときがやってきました。
0-15で相手の男性のサービスゲームでファーストがフォルトになりセカンドです。
ツツツーと2.3歩前進し、フォアに回り込んでトップスピンロブを打ちました。
放物線を描いたボールはベースライン1m手前のアレーに着弾しました。
前衛の女性もサービスを打った男性も動けませんでした。
絵に描いたノータッチエースでした。
15-30になり、さっきとまったく同じ軌道でデデャブじゃないかと思うくらいのトップスピンロブを打ち、ノータッチエースで得点しました。
このショットを密かに練習していました。
ついに日の目を見るときがきたのです。
ただし、この秘策はここからが重要なのです。
同じことを2度決められると3度目があるはずと相手は当然思います。
想定されることは、前衛がサービスラインくらいまで下がるか、サービスを打つ男性がセンター寄りからサービスを打ち、前衛の上を抜かれた場合に備えるかのどちらかです。
もし、このように立ち位置を変更してきたら、この秘策は大成功です。
案の定、前衛の女性がサービスラインまで下がりました。
トップスピンロブを打つと見せかけて前衛の足元にハーフバウンドで処理するボールを打ちネットに出ました。 フラフラと上がってきたボールをドライブボレーで決めました。
その後、流れが変わり6ゲーム連取で7-5で逆転勝ちを収めました。
もし、男性がセンター寄りに構えてサービスを打ってきた場合は、オープンスペースに深く打ってネットに出るか、ドロップ気味に短いボールを打ってネットに出るかする予定でした。
ここまでは順調だったのですが、決勝ではタイブレークの末に負けてしまいました。
決勝は一進一退で5-5なった頃、足の指先が痙攣してきました。なんとかタイブレークまできましたが、4-4の自分のサービスでダブルフォルトをしてしまい、 タイブレーク4-7で負けてしまいました。 ヘッドからグラフィン360エクストリームが発売になりました。
早速、MP(300g)とS(280g)を持ってコートに行きました。
前作より、フレームが厚くなったように見えますが、グロメットも黄色のため、膨張して見えるようです。
フレーム厚、ストリングパターンなど前作とまったく同じで、改良された点はグラフィン(最新のカーボン素材)がフェースの12時、3時、9時にも採用され、面の安定性と反発力が向上したことです。 300g、フェース100、フレーム厚26mmの黄金スペックと言えばは何と言ってもバボラピュアドライブでしょう。そのピュアドライブに最も肉薄しているのは、このグラフィン360エクストリームMPではないでしょうか。
スピンのかかりは同じかそれ以上に感じます。
ストローク、サービスのパワーもノータッチエースを狙えるレベルで、もちろんスピンがかからなかった際はアウトはしてしまいます。
MPのバランスポイントが325mmと、黄金スペックの平均320mmより5mmほどトップヘビーになっており、よりストロークを強化する設計になっています。
グラフィン360エクストリームSは、280gと軽量ですが、MPと比べてパワーは落ちるどころかもっとあるように感じます。
バランスポイント335mmとかなりトップヘビーになっていることがスイングスピードを上げているのでしょう。 軽量トップヘビーの良いところは、十分な態勢からスイングできる場合は、軽量だから振り始めはスムーズに始動でき、スイング後半はトップヘビーのために振り子の原理が働き、ヘッドスピードが上がっていきます。
ムチのような現象が起き、グリップを支点とした遠心力が大きくなります。
ただし、フラット系のボールでヘッドを返さずに押すように打つスイングだと威力が出ません。
同じ理由でボレーの動きもヘッドを走らせないので、威力は出ません。
逆にヘッドが被ってしまい安定感のないボレーになる可能性があります。
ボレーにはちょっとしたコツがあり、グリップをしっかり握り、インパクトの瞬間にヘッドを残してグリップを打球方向に突き出すようにすると、ヘッドが被りにくくなります。 ドライブボレーは非常にやりやすく、しかるべき際に取り入れても良いと思います。
グラフィン360エクストリームは、特徴的でハマる人も多いと思います。
特にストロークが得意な人にはオススメです。
ひとつだけ困ったことがありました。
この日プレーしたコートは、小さい虫がいっぱい飛んでおり、その虫達がラケットに群がってくるのです。
このラケットでは、ストリングとオーバーグリップは黄色にしない方がいいかもしれません。
【GEEK通信】「ガンガン打てるオーバーサイズラケット特集」
2018/10/17
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「ガンガン打てるオーバーサイズラケット特集」
1980年のウィンブルドン決勝「ボルグVSマッケンロー」伝説となっている試合は生で見ました。
生と言ってもテレビの生放送です。
1981年も「ボルグVSマッケンロー」でマッケンロー氏がリベンジし、テニスブームが到来しました。
この時は、テニスを始めたばかりの大学2年の時でした。
フィラのウエアにウッドのラケットを小脇に抱えて大学に行くのがステータスで、授業あるなしに関わらず、毎日学校には行き、同じようにラケットを持ってきている友人達と広場でボレーボレーをするのが日課みたいになっていました。
現在の私のボレー主体のプレースタイルは、この頃の遊びが元になったのかもしれませんね。
当時はまだ日本でのテニス用品販売網は確立されておらず、フィラ、タッキーニ、エレッセ、チェルッティ、マジアなどのポロシャツはイタリア製の高級品で2万円近くするものも多数ありました。
テニスサークルも乱立し、出身の東洋大学にも当時は30近くの団体がありました。(現在は1/3くらいまで減少しており、自分のサークルも今年無くなってしまいました。)
はじめのうちはボルグ氏を真似ていて、フィラのウエアにヘアバンド、ウッドラケットに65ポンドで張っていました。
ですが、パワーが無いので、徐々にボレーの上手な選手を真似るようになり、マッケンロー氏、エドバーグ氏、キャッシュ氏、シュティッヒ氏、ラフター氏を手本にするようになっていきました。
ラケットも発売されたばかりのオーバーサイズのラケット(ウィルソンエクストラ)にチェンジしましたが、大学生では誰もオーバーサイズのラケットは使っていませんでした。
チャン氏、アガシ氏、サバティーニ氏、修造氏ら多数の選手が使っていたプリンスグラファイト110は数年後大流行しました。
自分も、初代のグロメットの無いタイプから、4本ラインのタイプまで使用していました。
当時としては高級品で憧れのラケットでした。
パワーがあり、スピンがよくかかり、デカラケなのに、コントロールが良い3拍子揃ったこのラケットはラケット史に残る傑作品でした。
先日、30年ぶりに使ってみたのですが、びっくりしました。
あの名品のグラファイト110を当時使っていたように扱えませんでした。
特に感じたのが、ネットより低いボールが持ち上がらず、ネットしてしまうことです。
道具の進化は凄まじいことを実感しました。 現代のラケットは、ネットより低いボールでも手首だけで引っ掛けるように打ってもトップスピンがかかってネットを越して急激に落ちてコートに入ります。
30年前のラケットは、しっかりと体重移動をしてインパクトからフォロースルーを厚く打たないと推進力が生まれずネットを越さないのです。
店頭でお客様と話をしていると、オーバーサイズでしっかり打てるラケットがなくて悩んでいる方が結構いらっしゃいます。
最近のラケットの傾向は、フェース面積100平方インチが圧倒的に多くて、105平方インチ以上のラケットは、軽量、厚ラケでベテランや女性用として開発したものが多くなります。
その中で、おすすめできるモデルが2機種あります。
一つ目はバボラピュアドライブ107で二つ目がプリンスビーストO3 104になります。
ピュアドライブ107はウエイト285g、バランス320mmの設計で、ウエイトの割にバランスをトップヘビーにしておらず、操作性能を重視しています。
飛び過ぎが怖くてハードヒットできないことがありますが、ピュアドライブ107はなぜかハードヒットしてもコントロールできるのです。
当然パワーはあり、ミスショットは飛び過ぎるのですが、しっかり打ったボールはエース級になるのです。
ミスショットに関しても納得いくもので、修正がきき、使い込みながらストリングとテンションをベストマッチに持っていければかなりいいラケットになります。
男性の上級者で使用している方も結構いらっしゃいます。 プリンスビーストO3 104は、105平方インチ以下ですが、O3ストリングパターンを採用しているので、104平方インチより大きいラケットの感覚で使用できます。
ウエイト280g、バランス335mmのスペックで、テキストリームカーボン×トワロンのしなりが最大の特徴で、ラケット本体のしなりとO3によるストリングのたわみの相乗効果で球のりが非常に永くなっています。 ウエイトが重たくないとダメな方、フレーム厚が薄くないとダメな方もいらっしゃいます。
番外編として、ヘッドからラジカル生誕25周年限定として、初代ラジカルツアーが発売されました。 アガシ氏がプリンスグラファイト、ドネープロワンの次に使用したラケットで、彼は引退までラジカルオーバーサイズを使い続けました。
ウエイト320g、バランス315mm、フレーム厚21mm、ストリングパターン18×19でフェース面積107平方インチのクラシカルタイプです。
最先端のグラフィン素材は使用されていませんが、今となっては貴重なオーバーサイズラケットです。
【GEEK通信】「NEWピュアアエロは【硬い】or【 柔らかい】のか。」
2018/10/12
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------------------------------- 「NEWピュアアエロは【硬い】or【 柔らかい】のか。」
2016年モデルのピュアアエロを発売日にゲットしたときのことを今でも昨日のことのように覚えています。
テニス関係の仕事について30数年、試打もしないでラケットを買ったのは、後にも先にもこれが初めてです。 では、何故試打もせずにピュアアエロを買ってしまったかというと、長年のテニスラケットに関わった経験から、このラケットは間違いなくとんでもないラケットだと感じたからです。
その理由は、10年以上売れ続けているアエロプロドライブを1から作り直してフルモデルチェンジしたからです。
売り上げ不振でフルモデルチェンジするならまだわかりますが、年間売り上げが常に上位に入っている超売れ筋ラケットをモールドを変更し、ウーハーグロメット、コアテックスを改良、ストリングパターンの変更などことごとく最新の技術で作り変えたのです。
自信がなければここまで大幅にチェンジすることはできないはずです。
バボラの中では、ピュアドライブと並んで売り上げの中核を形成するナダルモデルですので、確実に進化したラケットになっているはずです。
実際に使ってみると、ボールの威力が半端なく、過去の自分が打っていたボールより確実に力強いボールになっていました。
サービスの威力は過去最高、ストローク、ボレーも絶好調でした。
半年くらいたったときに肘を痛めてしまったのですが、ラケットのポテンシャルについて行こうとかなり無理してハードヒットしていたツケが、体に出てしまいました。
その後は、スローテニスを心がけベテランテニスに合う優しいラケットに徐々に移行していき、現在のスリクソンレヴォCS10.0に至っています。
今思うとピュアアエロを使っていた半年間が自分の中で最強のパフォーマンスを発揮した頂点だった気がします。
ここまでは、2016年のピュアアエロの話しです。
ここからは、2019年ピュアアエロが先行発売されましたので、どのように進化したのか探っていきましょう。 まずは、バボララケットに関して日本で一番詳しい"ミスターバボラ"大塚氏に話を聞きにダンロップ本社に伺いました。
"ミスターバボラ"大塚氏の話をまとめると、素材の最先端をいく企業、衝撃吸収で最先端をいく企業とそれぞれコラボした結果、前作より喰いつきの良いラケットに仕上がったということを熱く解説して下さいました。
CHOMARAT社の複合素材を使用することで、しなり戻りを実現し、SMAC社の衝撃吸収材をフェースの3時9時に使用する事で快適な打球感を実現しました。
実際のフレームの硬さもRA値が1下がっており、柔らかくなっているようです。 契約選手の声も、アエロプロドライブの柔らかさに似ているとか、前作はナチュラルガットを使ったハイブリッドで打球感をマイルドにしていましたが、今回のモデルは「ポリエステル×ポリエステルでいける」などといった、柔らかくなった発言が多数を占めています。
そのような中、試打をしたのですが私としては少し硬く感じてしまい試打開始5分で中止し、なぜ私だけ硬く感じてしまったのか原因が分からず、A君に試打をお願いしました。A君はピュアアエロを6本使用する現役選手です。
私「A君どうでしたか。」
A君「1時間でガット切れちゃいました。」
私「えっ、張り替えてまだ誰も使っていないのに。ピュアアエロはどのような感じでしたか?」
A君「かなり食いつきが良いですね。かなり柔らかく感じました。ただ、芯を外すと前のピュアアエロより硬く感じました。」
私「そうだったのですね。」
いつも使っているスリクソンレヴォCS10.0は、スイートエリアが広いので、芯で打つことに集中しなくても、ミスが出ないラケットです。
それに慣れてしまったのと、10.0のスイートエリアがやや手元よりだったことから、ピュアアエロのスイートスポットより、手元側で打っていたようです。
この反省を踏まえ再度、別日に試打を改めて行いました。
この日は2面で8人のダブルスだったのですが、
なんと4人がアエロプロドライブ、1人がピュアアエロを使っており、8人中5人がアエロを使っているという奇跡が起きました。
アエロプロドライブとピュアアエロを持っている男性に話しかけました。
私「今日新しいピュアアエロの試打ラケットを持ってきているので打ってみていただけませんか。」
男性「ピュアアエロは硬くて、ほとんどアエロプロドライブでプレーをしていますが良いですか。」
私「是非お願いします。」
気に入ったようで、ゲームでも使用していただきました。
男性「これ柔らかくなりましたね。アエロプロドライブに似ててよかったです。」
その後も皆さんに試打していただきました。
「振動がこない」
「パワーがある」
「スピンがかかって安定している」
「ひかっていてカッコいい」

などなど色んな意見をいただきました。
私も今回は球ノリの良さを実感致しました。
しっかりと芯に当たると喰いついた後に飛び出していくので、気持ちよく振り抜けました。
前作に比べ、フレーム剛性を下げ、振動吸収を高めたため、優しさが出てきており、高性能のラケットには変わりありませんが、前作より扱いやすく感じると思います。
扱いやすく、更に高性能になったニューピュアアエロにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
【GEEK通信】「スリクソンレヴォCS10.0、CS8.0にさらに魔法がかかりました」
2018/10/04
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------------------------------- 今日は、シングルス3名3時間に参戦しています。
クレーコートは1年ぶりくらいでしょうか。
オムニコートと大して変わらないと思っていたのですが、バウンドの跳ね方が全然違い戸惑いました。
対戦相手の方が長身でスピンサービスがめちゃくちゃ跳ねるのです。
今回の対戦相手は、中高ソフトテニス、大学から硬式テニスを部活でやってきている40代の本格派の方とベテラン55歳の部に参戦していて最高100位の同年代の方です。
2018年9月末に発売したスリクソンレヴォCS10.0とレヴォCS8.0の最新モデルの試打も兼ねています。 トラックマン(スピード、回転数、飛び出し角度、着弾位置などのデータを計測する機器)のデータで現在の私の中で【合ったラケット】になり、レヴォCS10.0に乗り換えてから早10ヶ月、テニスの調子は良くなっています。
そのレヴォCS10.0がモデルチェンジすることになりました。
長身の本格派テニスの方との対戦で、使用してみました。 レヴォCS10.0で唯一気になっていたのが、振動と打球感です。
デカラケの構造上の宿命は、ストリングが長いのでインパクト後のストリングの共振があり、余韻が残ります。
軽量厚ラケは、中空構造でフレーム内部が、がらんどうのため、打球感が物寂しく感じます。
メーカーもその辺のところは分かっているので、センターのストリングを6本止められる振動止めを標準装備しています。
それでも、残りの10本のストリングは共振してしまいます。
そこで、ワーム型の振動止めに変えて、センターのストリング10本に装着すると、かなり良い打球感になってきました。
下記写真のように、ダンパーブリッジに沿って湾曲して付けると目立たなくていいですよ。
                             *赤で囲った箇所
さて、今回のモデルチェンジで10作目となるのですが、変わって欲しくないと思っている方々が多いのも事実で、
改良点は1点のみとなっています。
フレーム内部に搭載しているソニックコアをパワーアップしています。
ソニックコアとは、硬いゼリーやグミを想像してみてください。
振動を与えると震えますよね。
この震えを利用して、ボールインパクトの衝撃を緩和するテクノロジーなのです。
今回は、グリップ内部にも制振ゴムを入れ、衝撃吸収率を12%もアップさせています。
こちらのソニックコアの改良のおかげで、気になっていた振動の余韻や打球感が良い方向に向いています。
標準装備で付いている振動止めで何も問題がありませんでした。
使用した感触では、少しヘッドが重たくなった気がしましたが、ソニックコアの増量の影響か、製品の誤差なのか微妙な感じです。
スピード、スピン、コントロールは今まで通り良い感じです。
試合前のトスで気付いたのですが、エンドキャップが変更されていました。 今までのモデルはエンドキャップが透明で、スムース、ラフが分かりづらく必ず相手の方に説明しないといけなかったので、これは良いことです。
カラーリングもダークブラウンで渋めのデザインになり、今まではどちらかというと女性を意識したカラーリングでしたので、 今回のカラーは、男性使用者も喜ぶと思いました。
試合の方は170kmは出ていると思われる高速サービスにやられ、4-6でフィニッシュしました。
ベテラン55歳の部に参戦中の方との対戦では、レヴォCS8.0を使ってみました。 レヴォCS10.0に乗り換えるときに、どうしてもCS10.0にする勇気がなく、少しでも普通の形状にしようと思いレヴォCS8.0も散々試打していました。
CS10.0とCS8.0はスイートスポットの大きさ、反発力、ボレーのイージーさにかなり違いを感じ、結局CS10.0にしましたが、今回の改良でどう変わったでしょうか。
CS10.0と同じで改良点はソニックコアで、衝撃吸収率が7%向上しています。
前回モデルですでに採用されているストレートストリングシステムですが、ストリングの可動域を広げることでスイートスポットは普通の110平方インチより広くなっておりますが、CS10.0に比べると飛びが抑えられています。
ストロークを強く打ちたい方は、CS10.0よりCS8.0の方が安定感はあるのでいいのではないでしょうか。
試合の方は6-2で勝利し、ミスの少なさが勝敗を分けたようです。
レヴォCS10.0、レヴォCS8.0共に完成度の高い仕上がりになっています。
255gの最大のメリットは楽であるということ。
疲れの出る後半でもしっかり振り抜けます。
また、フェース面積の広さは、相手の強いボールにも負けずに逆に強いボールを打ち返せます。
ストリングパターン16×18と横糸を粗くした設計からスピンはよくかかりますので、スピン、スライスを多用することでミスを削減できます。
サービスからのボレーが最大のメリットとなるラケットですが、ダブルスはもちろんシングルスでも十分使えます。
まだ早いということはありません。
年齢に関係なくプレースタイルが合うか合わないかと思いますので、是非トライしてみてください。
【GEEK通信】「プリンスツアーシリーズに待望のO3が登場」
2018/08/31
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「プリンスツアーシリーズに待望のO3が登場」
昔の話になりますが、高校時代は自転車で学校に通っていて、その通り道にダイワ精工(現在はグローブライド)の本社があり、毎日その前を通っていました。
今回はその懐かしい場所でプリンスの最新モデルのテストして参りました。 2018年秋発売のツアーシリーズ5機種で、
ツアー95(310g)
ツアー100(310g、290g)
ツアーO3 100(310g、290g)

競技者向けの薄型ボックスフレームのラケットです。 まずは、ツアー95を疲れる前に打っておこうと思い、自分から球出しをすると、1球目ネット、2球目はネットを越すも2バウンドで相手に届くありさま。
だがしかし、相手に球出ししてもらったら、良いボールが次々と返りだしました。
シャフトに使われているテキストリーム+トワロンの最大の特徴がしなり戻りの速さです。
発売して数年になりますが、テキストリームカーボンの特性を復習をしておきましょう。 テキストリームはスウェーデン製のカーボンで一般的なカーボンに比べ、カーボンを固める樹脂の量を少なくできます。
例えば、300gのラケットがあったとします。
わかりやすくするために、グロメットやグリップレザーなどの重さは計算にいれません。
一般的なラケットはカーボン150gに固める樹脂150gで300gになると仮定します。
テキストリームカーボンは、固める樹脂の量を100gにできるので、カーボンが200gになります。
当然カーボンが50g多い方が、カーボンの特性が大きく反映し、反発力が増し、衝撃吸収もよくなり、復元力もよくなります。
固める樹脂は接着剤としての役割しかないので、量が多いほどラケットの性能を低下させるのです。 試打の話に戻りましょう。
ツアー95は、テキストリーム+トワロンのしなり戻りの効果が最も感じやすいラケットで、自分から球出しをして打つときは、ラケットのしなりがないので、戻りもなくボールを飛ばすための助走がなく、カタパルト効果を感じることができませんでした。
普通にストロークを打つときは、飛んでくるボールの衝撃と振り出したラケットの衝撃でしなりが発生し、そのしなりを利用してボールを押し出します。
95平方インチは最近では最も小さいラケットですが、このツアー95はフラット系のボールでも、アウトせずにコントロールできるので、打ち方が合う方には良いラケットチョイスになると思います。
続いてツアー100とツアーO3 100の比較です。
従来品にはO3機能があるモデルはなかったので、今回初めてラインナップされました。 ツアーシリーズはその名の通り、ツアーモデルですので、しっかり打たないといけないやりがいのあるモデルなのですが、しっかり打ちたいのは上級者だけとは限りません。
中級者の中にもハードヒッターはいっぱいいます。 上級者に比べ、芯を外す、スピンをかけそこなうなどミスも増えてしまいます。
そこで欲しかったのがO3機能です。 スイートエリアが大きくなり、ボールの食いつきが良くなり、振り抜きが良くなり、イージーミスが減少します。
フレーム厚が薄くてO3機能があるのは、ファントムシリーズしかなかったので、ツアーO3 100は待ち望んでいる方が多かったモデルです。
実際にツアー100とツアーO3 100を比べてみると、
ツアー100(310g)は、しっかりとした打球感で、厚い当たりのストロークが気持ちよく打てます。
ツアー100 (290g)は、スピンやスライスなど色々な球種を打ち分けられます。
ツアーO3 100(310g)は、パワーがあり、スポットを外しても深いボールが打てます。
ツアーO3 100(290g)は、スイングスピードが速くなり、威力が出る反面、アングルに打つと急激に沈みます。
ラケット選びの基本として、気持ちよく無理なく振ることができる方は重い方を選ぶことをオススメします。
ボールの威力は重さに比例しますので、同じスイングスピードで310gと290gを振ったときは、310gの方が破壊力が出ます。
ネットに出てきた相手のラケットを弾くショットだったり、ストロークのバウンド後の伸びだったり、重い方が効果があります。
ただし、サービスで辛くなったり、ネットでの速い動きについていけなかったり、後半息切れしたりするのであれば、290gがオススメでしょう。
もし、310gより290gの方がスイングスピードが上がるのであれば、290gにすることをオススメしたいと思います。 ボールの威力はスイングスピードの2乗に比例します。
「2乗」ですので、軽いものを速く振る方が、重たいものを一生懸命振るより簡単に威力を出せます。
ただし、落とし穴があり、スイングできない場面で軽いものは弾かれます。
力があることとスイングスピードの速さは必ずしも一致しません。
力があるが5割、6割くらいの力加減でコントロールを重視するプレイヤーもいれば、力があまり無く8割、9割くらいの力加減で常に全力でフルスイングするプレイヤーでは合うラケットが違います。
前者は重いラケットをゆっくり振ることで、威力が落ちず安定したボールを打ち続けられます。
後者は軽いラケットを速く振ることで、左右に振られたり、苦しい場面でもスイングスピードが落ちずに打ち続けられます。
私は軽いラケットでサービスが10キロ速くなったので、軽いラケットにしています。
クラシックグロメットタイプO3タイプの選び方は、プレースタイルというよりは、嗜好の違いでしょうか。
クラシックグロメットタイプは、ストリングから伝わる打球情報を全て把握したい方に向いており、真ん中に当たった気持ち良さ、芯を外してエラーしたときの反省など、良いもの悪いもの全て受け入れたいプレイヤーにおすすめです。今日の試合で負けても、明日の上達を目指すプレイヤー向けです。
O3タイプは、芯に当たった気持ち良さよりも、外してもミスをしたくない方にオススメです。
ラケットのどこでインパクトするかを凝視するよりも、相手の動きを見ながら打つようなイメージでしょうか。
明日の上達よりも、今の試合にラケットのおかげでも勝ちたいタイプのプレイヤー向けです。
【GEEK通信】「プリンスXシリーズを実戦で使ってみました」
2018/08/23
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「プリンスXシリーズを実戦で使ってみました」
プリンス「Xシリーズ」3機種【X100】【X105 290g】【X105 270g】を持って、2面4時間14名ダブルスに参加してきました。
ダブルスのゲームをやりながら、”世界初のツイストパワーテクノロジーを搭載したラケット”の実力を試してみました。 今回の試合のテーマは積極的にバックハンドのスライスを使っていくことです。
本来なら、リターンではほとんどスライスを使いません。
相手前衛のポーチの餌食になりやすいからです。
まずは、「X100」を使ってみました。
市民大会が近いので、ポジションは全てアドコートで、なるべくバックハンドでリターンするように心がけました。 ボールがラケット面に吸い付く感じがあり、いつもよりフォロースルーが長くなるようです。
前に出てこないサーバーだったので、深いボールを打ったのですが、予想以上にボールに伸びがあり、相手のストロークミスを誘いました。
何回か同じパターンがあり、相手の前衛もポーチを狙う目つきに変わっていきました。
ラケット面に一瞬食いついて一呼吸あってから弾き出すので、相手前衛がポーチに動いたのを見てから、ストレートに流しました。
外側に切れることなく、一直線にアレーに抜けていきました。
この一球が決まったことで、その後は前衛の動きも消極的になりました。
次のゲームでは、「X105 290g」でプレイしたのですが、スライスの威力はそのままに、ボレーに威力が増しました。
フェースが105平方インチとやや大きめなのと、290gなのにバランスポイントがなんと310mmなのです。
通常、290gのラケットは325mmに設定するのが、ラケット界の常識のようなものです。(X100は290g、325mm)
なぜ310mmなのか、グローブライドの相馬氏に質問をしたところ、
「元々威力があるラケットなので、あえて操作性能を重視し310mmとトップライトに設定しました。打ち負けるデメリットよりも、得られるメリットの方が大きいと判断しました。」
との返事でした。
実際に打ってみると、確かにネットでの操作性能は抜群で、この後に使用した「X105 270g」より不思議と軽く感じました。
X105 270gはバランスポイントが335mmとトップヘビー(常識的な基本設定)になっており、ヘッドを立てた状態を保つために前腕に力が入り、あまり軽く感じません。
290gも270gもスイングウエイトは280と同じに設計してあり、相馬氏のこだわりを感じます。
そして先に触れた「X105 270g」の良いところは、サービス、スマッシュ、ストロークです。
軽量ですので、動き出しがスムーズでインパクトからフォロースルーにかけて自然にラケットヘッドが回って行きます。振り子の原理が働いているのがよく分かります。
ちなみに、このツイストパワーラケットは日本オリジナルです。
この真っ黒なラケットを3本、審判台に立て掛けていたら、参加者の一人が気付いたようです。 参加者Aさん「そのラケット、フォアバックが違うラケットですよね」
私「そうなんです。苦手なバックハンドが良くなるラケットなんです。」
参加者Bさん「そんなラケットあるんですか。」
私「よかったら使ってみてくださいね」
女性参加者Cさん「これが噂のラケットですね。」
と待機中の人たちに持ちきりになりました。
次々と試合で使っていただきました。 ある参加者は、右も左もフォアハンドで打つ方でしたが、試してみると良かったみたいで、
「左のフォアは力が入りづらく弱いボールになってしまうのですが、このラケットだと右とあまり変わらないボールが飛びました。」
左のフォアは、バック面で打つことになるので、効果があったようですね。
参加者Aさん「バックは当然いいのですが、フォアが良かったです。もう売っているのですか?」
私「右利き用は発売していますが、品薄ですので、お早めに。」
参加者Bさん「もう少し小さめで300g以上あるものはないですかね。」
私「元々設計者がバックハンドが不得意で、バックハンドが苦手な初中級者に向けて開発したので、練習量でバックを克服できる上級者はターゲットになってないんです。」
女性参加者Cさん「なぜフォアとバックが違うのですか。」
私「シャフトのここを見てください。フォアで打つ時は、太いシャフトが上に来て、バックで打つ時は太いシャフトが下に来るのはわかりますか。」
Cさん「はいそうですね。」 私「フォアで打つ時は、太いシャフトがしなりを抑え力強いボールが打てて、バックの時はシャフトとのしなりが11%も大きくなり、打球時間が長くなり、深く威力のあるボールが打てるのです。」
予想以上に盛り上がってしまいましたが、皆さんの評価はかなり良いものでした。
個人的に使いたいのは、「X105 290g」でした。
やはり、操作性能がよくネットプレーのしやすさと、バックハンドのスライスの伸びの良さは惚れました。
ラケット選びをするときに、自分の得意なショットがより威力が出るか、よりスピンがかかるか、より正確にコントロールできるかを基準にしていると思います。
そして選ばれたラケットで苦手なショットを打つともっとダメになっていたなんてことが起こります。
このラケット選びがバックハンドが苦手な人を増やしているのではないでしょうか。
私はどちらかと言うと苦手なショットを基準にラケットを選んでいます。
現在私が使っているラケットは、スリクソンレヴォCS10.0ですが、フェース115平方インチ、255gですから、力の入りづらいバックハンドでも威力が出て調子はものすごく良いのですが、フォアハンドがパワーが出すぎてしまい、安定感がないのがネックでした。
フォアハンドに照準を当ててラケットを選ぶと、バックハンドが弱くなり、バックハンドに照準を当ててラケットを選ぶとフォアハンドが安定しないジレンマがどうしてもあるのです。
ところが、プリンスXシリーズは、フォアとバックが違う性能ですので、フォアハンドに照準を当てて選んでもいいのです。
バックハンドが11%も柔らかくなっているので、苦手になりがちなバックハンドも安心して打てるようになるのです。
バックハンドに来るとロブで逃げていた人、
バックハンドのスライスが浅くなっていた人、
すべてフォアハンドに回り込んで無理をしていた人、

ぜひ、プリンスXシリーズを検討してみてください。
====「Xシリーズ」シリーズラインナップ======
右利き用、左利き用のラインナップがございます。左利き用は9月発売予定です。
*X100
TWIST POWER TECHNOLOGYと24.5mmのボックスフレームのフェイスが、ホールド感を生み出します。厚い当りのフラットドライブ系ストローカー好みの1本。
*X105
Twist Power Technologyと27-25mmのボックス系フェイスが、ダブルスのあらゆる場面で助けてくれるスーパーラケット。270gと290gをラインアップ。
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【GEEK通信】「ヨネックス史上最高のスピンが実現された!最新のV COREを試打」
2018/08/16
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------------------------------- 「ヨネックス史上最高のスピンが実現された!最新のV COREを試打」
シャポバロフ選手、西岡選手、ガルシア選手が使い始めている真っ赤なラケットを東京都品川区で開催されたヨネックスの試打会にて試打してきました。
※8月下旬~9月上旬発売予定
「V CORE」シリーズの最新モデルでヨネックス史上最もスピンがかかるラケットとして開発されました。 まずは、スピンがかかる原理についておさらいしてみましょう。
テニスボールに順回転を与えるためには、ラケットを下から上に振り上げなければなりません。
ボールを真後ろから真っ直ぐに打った場合、無回転になり、スピードは出ますが、コートに収まらなくなります。
下から上(斜め45度の感覚)に振り上げることで、縦回転がかかり飛ぶ距離を抑えることができます。ここで難しいのが、ボールスピードも重要だということです。
打つプレーヤーの馬力は一定ですので、回転にエネルギーを取られると推進力がなくなりスピードが遅くなります。 スピンをかけるためには、
ラケットヘッドスピードを速くするか、
インパクト時間を長くするしかありません。

ヨネックスの新しいV COREシリーズは、その両方に着目し、実現したラケットになっています。
ヘッドスピードを速くするために、これまでにフィンテクノロジーを採用してきましたが、さらにエアロトレンチ(トップ部のグロメットの出っ張りを隠す)で空気抵抗を軽減しました。 ラケットのトップ部周辺は空気の渦が発生しています。
3セットマッチを戦ったとすると、500~1,000回スイングはしていることになります。
1回のスイングの空気抵抗はわずかですが、そのわずかが500~1,000回のスイングになるとじわじわと違いとして現れてくるのです。 インパクト時間を長くするために、ライナーテック(ストリングの可動域を長くする工夫)とNamd(しなって復元する最新のカーボン素材)を採用しました。
ストリングの可動域を大きくすると、スナップバック効果でスピンがかかります。 そして、しなりのあるカーボンを採用することで、スピンだけではなく、コントロールやパワーにも大きく影響を与えることになります。 体験イベントでは、ヨネックス契約の本村剛一プロのデモンストレーションで前作のV CORE SVと新作のV COREで20球ずつ打ち、トラックマンデータを比較した結果、スピードはほぼ同じ(およそ148kmくらい)で回転数が約200回転(2200→2400くらい)上がっていました。
スピードが同じで、回転数が上がるとボールが浅くなってしまうと思われがちですが、テニスプレーヤーの習性で深いボールを打とうと常に意識しているので、 打ち出し角度が上がり、ネット上の通過位置が数10センチ上になり、結果着弾位置は変わらないのです。 メリットとしては、ネットするミスが減り、受ける相手はよりボールが高くバウンドして伸びてくるので返球しづらくなります。
V CORE 100、V CORE 98、V CORE 95、VCORE エリートの4機種を打ちましたが、とにかくどのラケットを使ってもイージーミスがほとんどありません。
コーチの球出しボールを3球打ったのですが、インパクトで喰いついている感触がよくわかります。
新V COREで30球くらい打った後に、旧V CORE SV 98を比較しようと思って打ちました。
始めの2球はネットしてしまい3球目でようやくネットを越えました。
新V COREと同じようにスイングすると、ボールが持ち上がらずネットしてしまったのです。
その後、本村剛一プロとのラリーの時、本村剛一プロは始めのうちは優しく打ってくれるのですが、こちらがミスしないと分かると、フォアハンドの強いボールで攻めてきました。
ベースラインギリギリのボールをバックハンドのライジングで返球すると、本村プロの対応が遅れ浅いボールが返ってきました。
そのボールをアプローチしてネットに出ると、もの凄いスピンのかかったパッシングが飛んできました。当然返すことはできませでした。
本村剛一プロを一瞬でも本気にさせられたので本望です。
しかし、スピンがかかるモデルですが、ボールを受ける側から見るスピンのかかりは特にすごかったです。
V COREシリーズのラインナップは、
*V CORE 100(300g、285g)
*V CORE 98(305g、290g)
*V CORE 95(310g)
*V CORE エリート(26.5インチ)
です。 個人的にヨネックス史上スピンがナンバーワンなのは、V CORE 100で決まりです。
ストロークは当然ながら、ボレー、サービスも打ちやすく完成度の高いオールラウンドなラケットです。
V CORE 100に比べV CORE 98は、フェイスが少し小さく、少しフレームが薄め、重量があるということがありますが、 打球感がしっかりしていて、飛び過ない、打ち負けない等良いところがあり、スピンもかけるがスピードで、勝負していくストローカーにオススメです。
※………V CORE 95は、私では使いこなせずコメントができません。
V CORE エリートは0.5インチ短い26.5インチのラケットですが、操作性能が格段に良く、スイングスピードも速くなり、スピンもよくかかります。
体の近くで打てる安心感は特にボレーでグッドショットを連発してくれました。
前作を確実に越えることは、意外と難しく、Eゾーンのようにパワーアップして良かったと言う人もいれば、EゾーンDRの柔らかさが好きだったと言う人もいます。
しかし、今回のV COREは、過去のV COREを使っている人がいたら確実に超越しているので、乗り替えをオススメします。
最後に振動止めは一切使用しなかったのですが、ほとんど気になる振動を感じなかったことを報告しておきます。
【GEEK通信】「ナルゲンボトル始めました。」&「女性のためのラケットラジカルサクラとレヴォCV 3.0F LSを試打!」
2018/08/02
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「ナルゲンボトル始めました」
連日の猛暑続きで、テニスコートも空きが出ています。 区営や市営コートは普段ならまったく空きコートがない状況ですが、暑さのせいで、仮予約がキャンセルになるケースが増えており、私の地元でも、3面あるコートが全面空いていることがありました。
そこでテニス大好き人間を集めて、シングルス大会を行いました。
3面4時間6人でシングルスです。
途中ギブアップありで、ダメだなと思ったらリタイアできます。
総当たりで結果は、4勝1敗でした。
最後は足にケイレンが来ましたが、ナルゲン(1リットル)のおかげでなんとか最後までやりきりました。 ナルゲンは、ニューヨーク生まれのアウトドアブランドで、プラスチック製ボトルのメーカーです。
耐熱が-20℃から+100℃まで大丈夫なので、飲料を凍らせて持って行くこともできます。
飽和樹脂ポリエステル製のため、大変丈夫で、臭いも付かず、変色もおきません。
また、特殊なキャップシステムなので、パッキンがないのにもかかわらず液漏れしません。
横にしても逆さまにしても大丈夫です。
伊達公子さんは以前からナルゲンボトルの愛用者で、2018年の全仏オープン女子ダブルスで準優勝した二宮真琴選手もピンクのボトルを使用していました。                      *ナルゲン 広口 1.0L Tritan ウインザー価格:¥1,850(税込)
シングルスの試合の時は、ナルゲンのボトルにスマッシュウォーターを凍らせてカバンに忍ばせていました。
2リットルの水を全て飲み切ってしまい、5試合目にナルゲンボトルを取り出すと丁度良い具合に解けており、ピンクイオンのタブレットを4粒一気に口に放り込み、ガツガツと噛み砕きながら、スマッシュウォーターで流し込みました。
実は1ゲーム目で、足に痙攣がきて、チェンジコートの時に、相手に断って少し離れたところに置いてあったラケットバッグを取りに戻ったのです。
冷たいスマッシュウォーターで生き返りました。
その後は痙攣も治り、6-0で勝利しました。
ナルゲン、スマッシュウォーター、ピンクイオンでこの夏の猛暑を乗り切りましょう。
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「女性のためのラケットラジカルサクラとレヴォCV 3.0F LSを試打!」
その数日後、ダブルスのオフに参加したのですが、気温36℃の暑さのせいか、1人キャンセルが出てしまい、3人になってしまったのです。
私はシングルスでも良いのですが、後の2人はダブルス専門でシングルスはあまりやりません。
そこで、他のコートで休んでいる人を誘ってダブルスをやることにしました。
最初に来てくれた女性の方は、ヘッドのインスティンクトを使用していました。
女性「ラジカルサクラじゃないですか」
私「今日試打しようと思って、試打ラケットを借りてきました、良かったら使ってみますか」
今回は、ラジカルサクラとレヴォCV 3.0F LSを持ってきて、女性のためのラケットを試してみる予定でした。
                    <左>ヘッド ラジカルサクラ<右>スリクソン レヴォCV 3.0F LS
試合が終わって
女性「打ちやすいですね、振り抜きがいいので気持ちよく振れました」
私「サービスとストロークにキレがありましたね」
交代で、次に来てくれた女性がなんと知り合いでした。
私「あれ、Kちゃんなんでここにいるの」
Kちゃん「誘われて来ちゃいました。中居さんはプライベートですか」
私「そうそう、ここ地元なので、でも試打もやっているよ」
以前足立区で、一緒にテニスをしたことがあり、全くの偶然で再開しました。
Kちゃんはテニス歴2年にして、スクール上級レベルに達しています。
普通、男子ダブルスの中にひとり女子が入ると優しいボールを打つのですが、今回に限り、全力でプレーしました。 その理由は、さらに上達してもらいたい気持ちが一番で、次に会う時にはやられてしまいそうなので今のうちに、やってやれという気持ちが二番でした。
今回試打したヘッドラジカルサクラとスリクソンレヴォCV 3.0F LSのインプレッションです。
Kちゃんも使っていたラジカルサクラは、可愛いカラーとは裏腹に中身は、プロモデルらしいしっかりとした打球感のあるラケットでした。
フェース面積98平方インチでフレーム厚23mmのスペックからもわかる通り、当てただけではなかなか飛んでくれません。自分がしっかりとスイングしないと良いボールは打てません。
ウエイトが285gなので、スイングを速くしやすい分、スイートスポットを外さないようにケアすることが大事です。
しっかり振り抜けて芯に当たるとエース級のボールになります。
上達を目指すプレーヤーには強力な相棒となり非常に良いのではないでしょうか。 スリクソンレヴォCV 3.0F LSは、同じウエイトですが、自分のミスをカバーしてくれる優しいラケットでした。
兄貴分のレヴォCV 3.0Fは弾丸派の異名を持つように、歯切れのいいスカッとしたラケットです。
その妹分のこのラケットも、スカッとした打球感はそのままに、パワーを抑えめにコントロールやスピンに比重を置いた設計になっています。
スリクソンラケットらしく芯を外しても振動が少なく、エラーしてしまいそうなショットもなんとか返球できることが多々ありました。
ターゲットは女性ですが、ベテランの男性にもオススメできるラケットです。
ストリングを黒にしたら男性でもカッコいいと思うのですが、いかがでしょうか。
【GEEK通信】「プロスタッフRF97を使わない理由を探しましたが…見当たらない!」
2018/07/19
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「プロスタッフRF97を使わない理由を探しましたが…見当たらない!」
プロスタッフと言えば、RF!ロジャーフェデラー選手ですが、私が20代の頃は、SE!ステファンエドバーグ氏でした。
プロスタッフミッド85から放たれるスピンサーブからの華麗なボレーに、シングルバックハンドのダウンザラインの糸を引くようなパッシングに憧れて、当時60,000円のプロスタッフミッドを2本購入したことを思い出します。
プロスタッフミッドは85平方インチですが、ラージ(110平方インチ)もあり、なんとスーパーラージ(125平方インチ)まであったのは意外と知られていません。
プロスタッフの名称はウッドの頃からあり、ジョンマッケンロー氏が使用していました。                  *よしもとクリエイティブエージェンシー所属の バモス!わたなべ さん
すみません写真を間違えました。
これはバモス!わたなべさんの新ネタ、ジョンマッケンブーでした。
本当のマッケンロー氏の写真を探したのですがありませんでした。
最新のプロスタッフRF97をじっくりと打ってみました。
実打後の率直な感想は「さすがフェデラー選手、完璧なラケットです。」です。 話が変わりますが、ラーメンを食べる前にコショウをかけたり、パスタを食べる前にタバスコや粉チーズをかけたりする方がいますが、これは料理人に対して大変失礼なことと聞きます。
料理人は完璧な状態で提供しているはずですので、一口食べてからなら、調味料を足しても良いと思うのですが、一口も食べずにコショウやタバスコをかけるのはいかがなものかということです。
なぜこのような話をしたかと言いますと、プロスタッフRF97を打った時に、いつもなら振動止めを付けて試打をするのですが、この時はフェデラー選手に敬意を評して振動止めを付けずに試打をしたのです。
言うならばフェデラー選手が料理人で、プロスタッフRF97が自慢の料理です。 フェデラー様お見それしました、振動止めの必要がありませんでした。
完成された打球感で不快な振動は一切ありません。
気持ち良い余韻だけが、グリップに伝わってきます。
打球音も清々しく、見た目もカッコいい、肌さわりはしっとりとして五感に訴えてくるのはまさにこのことです。
前作を打った時以上の驚きと感動を味わいました。
340gでもバランス305mmならまったく重たく感じません。
ダブルスのゲームで使ってみましたが、サービスもスマッシュも気持ちよく振れました。
340gあることで、リターンで打ち負けることがなくグリップを握るだけで十分威力のあるボールが打てます。 そして実はボレーが一番良かったです。
ラケットを顔の前にセットして斜め45度に構えるだけで振る必要はありません。
不思議ですが、力の入りづらいバックボレーが決まるのです。
カーボンの層が厚いのでしょうか。 価格は決して高くはありません。
今回ストリングは、ウイルソンのナイロンモノフィラメント「シンセティックガットパワー16」を48ポンドで張り上げました。
オールラウンドのストリングですので、いつも張っている縦ナチュラルに横ポリエステルに張り替えたら、どうなってしまうのでしょうか。
今回参加したダブルスのテニスオフに、20代の若者がいて、前作のプロスタッフRF97を使用していました。
若者「それって新しいプロスタッフですよね。」
私「そうそう、白が入ったニューモデルです。これ、試打ラケットだから使っても良いですよ。」
若者「本当ですか、借りていいですか。」
ということで、打ってもらいました。
若者「粘りがあってスピンがすごいですね。」
私「0.3ポイントだけ柔らかくなっているのわかりましたか?」
若者「0.3どころじゃないですよ、半端ないっす。」
きっとストリングの違いも影響していたと思います。
若者はプロスタッフにポリエステルを張っていたので、ナイロンストリングの柔らかさも同時に感じたのでしょう。 軽量ラケットには無い中身の詰まった打球感を感じたい方。
100平方インチ以上のラケットにはない、芯を捉えた満足感を味わいたい方。
26mm以上のフレーム厚のラケットにはない、自分のスイングでコントロールする距離感を求めたい方。
もう一度基本に立ち返りたいと思っている方。
歴代のプロスタッフを使ったことがある方。
現在も使っている方。
こちらのラケットを是非使ってみてください。
もうプロスタッフRF97を使わない理由が見当たらない!
【GEEK通信】「NEWプロスタッフ97CV と NEWプロスタッフ97Lはフェデラー選手監修の仕上がりです」
2018/07/13
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「NEWプロスタッフ97CV と NEWプロスタッフ97L はフェデラー選手監修の仕上がりです」
私が45歳の時、ベテランJOPに挑戦し、何度もAさんに当たりことごとく跳ね返され、JOP挑戦はまだ早いとあきらめた苦い思い出があります。
そのAさんと前回負けているBさんとの3人総当たりガチンコシングルスにNEWプロスタッフを持参しました。
プロスタッフ97CVとプロスタッフ97Lは昨年の2017年秋に発売されたばかりの新しいモデルですが、早くもモデルチェンジです。
その訳はフェデラー選手が使うプロスタッフRF97がモデルチェンジ(こちらは2年経過のため)のため、同じシリーズのラケットのため異例の早期仕様変更になったのです。
完成されたモデルだと思っていたのですが、まだ改良の余地があったようです。
たったの0.3ポイントだけ、フェースに柔らかさを持たせた改良と、オールブラックだったデザインをブラック&ホワイトにし、シャフト内側にフェデラー選手の似顔絵があったところに大きめにフェデラー選手のサインが入っています。
フェデラー選手曰く
「Make it Minimal, but make it Significant (それはとても小さいことだ。しかし、それがとても大切なことなんだ)」 たった0.3ポイント、1000分の3のこだわりが勝敗を分けるのでしょう。
素材は一切変えていませんので、シートの重ね方や角度で変えているのでしょう。
ちなみに、今回もCV(カウンターヴェール)は採用されていません。
さらに、CVが使われていたプロスタッフ97Lにも、「女性やジュニアには高反発で歯切れのいい打球感がいいよ」と言うフェデラー選手の進言から、CVを取り去り、ハイパフォーマンスカーボンファイバーを使う改良を加えました。
振動止めも付けないくらいですから、芯を捉えたフィーリングと芯を外したフィーリングを全てありのままで感じたいのではないでしょうか。
シングルス4時間の試合ですので、340gのRFは今回は持っていきませんでした。
今回取り上げるのは、NEWプロスタッフ97CV と NEWプロスタッフ97Lです。                           *NEWプロスタッフシリーズ 33度の炎天下の中、AさんBさんそれぞれ2セットずつ行う予定でスタート。
1セット目をプロスタッフ97CVで行い、2セット目をプロスタッフ97Lで行いました。
Aさんとは、4-6、6-3
Bさんとは、6-5、6-1
まずまずの結果だったと思います。
プロスタッフ97CVでは、4-6、6-5
プロスタッフ97Lでは、6-3、6-1
ラケット目線にはなりますが、プロスタッフ97Lの方が結果が良く、自分に合っているようでした。
33度の炎天下ですので、なるべくロングラリーを避け、早めにネットに出ました。
サービス、ボレー、スマッシュは、プロスタッフ97Lが良く、290gでフレーム厚23mmがドンピシャでした。
前作の97L CVに比べて、攻撃性が上がっています。
ジュニアや女性だけじゃなく一般男性にも丁度良いセッティングです。
個人的に打球感は前作のCV入りの方が余韻が少なく好きなのですが、ボールの威力はNEWタイプの方があります。
プロスタッフ97CVは、0.3ポイント柔らかくなり、パワーというよりかは、コントロール性能が上がり、ラケットにパワーは求めず、プレースメントで勝負する方にはオススメです。
今回持参しなかったプロスタッフ97RFですが、
よしもとクリエイティブエージェンシー所属のボルグものまね芸人の バモス!わたなべ さんに試打していただいたので、感想を聞いてみましょう。             <右>よしもとクリエイティブエージェンシー所属のボルグものまね芸人
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中居「新しいフェデラーモデルはいかがでしたか?」
バモスさん「いやーよかったですね」
中居「いつもはウッドを使っているんですか」
バモスさん「ドネーはネタで使っています。普段はブレード98の18×20です。」
中居「重たくなかったですか」
バモスさん「全然大丈夫です。このくらいの重さが丁度良いです」
中居「前作と比べて何か違ってましたか」
バモスさん「微妙な違いはわかりませんが、ボールの食いつきが良くて、スピンがよくかかりました。次はこのラケットにすると思います。」
中居「それじゃあ、ロジャーフェデブーですね」
バモスさん「それ、いいですね」                           *ウインザー池袋店にご来店下さいました♪
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今回のNEWプロスタッフはわかる人にはわかる改良ですが、まったくわからなくても大丈夫です。
元々完成されたラケットですから、デザインチェンジだけでもとても価値があります。
個人的な予想ですが、フェデラー選手が40歳になるころには、もう少しフェースが大きくて、もう少し軽量なラケットに変えて行くのではないでしょうか。
46歳まで現役で頑張っていただきたいと思います。
【GEEK通信】「ヘッドグラフイン360 スピードMPライトを試打」
2018/07/05
「ヘッドグラフイン360 スピードMPライトを試打」
ヘッドから新しいスピードが発売されましたが、「グラフイン360スピードMPライト」という今までにないスペックのラケットが追加されました。
重量275gでバランス330mm、フレーム厚23mmなのです。 このシリーズには「グラフイン360スピードS」があります。
重量285g、バランス320mm、フレーム厚25mmで、パワーがあり軽量で扱いやすいモデルとして定番アイテムです。                       <左>スピードS<右>スピードMPライト
「グラフイン360スピードMPライト」と「グラフイン360スピードS」をオンコートで比較してみました。
スイングウエイトはどちらも275で、シンセティックPPS130を46ポンドで張り上げました。
スピードMPライトは、振り抜きがよくスピンもよくかかり、ウォームアップでは良い感じでした。
ゲームでも使用してみましたら、特に良かったのが、サービスとスマッシュです。
自分から思いっきりスイングできるので、気持ち良いくらいにキレのあるボールが打てました。 特にスマッシュは、ノーミスでした。
ストロークについては、「スピードMPライト」はフレーム厚が23mmで「スピードS」の25mmより、薄く、飛びは抑えられるはずです。
スピンはよくかかり申し分無いのですが、私はスイングスピードがあまり無いので、途中失速して浅いボールになることもありました。
「グラフイン360スピードMPライト」は、重量のあるラケットを振るのが苦手な方で、それでもスイングスピードを上げて攻撃的に打ち合うストローカーがターゲットではないでしょうか。
例えば、ジュニアの女の子でフラットのスピードボールをバンバン打ち込む方や、ベテラン男性でグリグリフォアハンドを打つ方で、バックハンド、サービス、スマッシュがちょっと苦手なプレーヤーに特にオススメしたいラケットです。 スピードSは重量285gで25mm厚ですので、十分パワーはあり、力まなくても深いボールを打て、打ち負けることもほとんどありませんでした。
少し軽めのスピードを使いたい方は「スピードS」をオススメします。
今回は特別編でシューズも試してみました。↓↓↓↓ 普段は、アシックスのゲルレゾリューション7を履いているのですが、ニューバランスMCO896をテストしてみました。
ゲルレゾリューションシリーズは重量はありますが、ガッチリと足をホールドし、左右の動きのロスを少なくしたモデルです。
ニューバランスMCO896は、対照的に軽量で動き出しを早くし、1歩目の動きに違いが出るモデルです。
28cmで約360gと超軽量で、サービスからファーストボレーへのステップがスムーズで、ポーチに出るふりをしてからのポーチとか前衛の動きに良さを感じました。
また、炎天下の中4時間プレーしたのですが、ランニングシューズ並みのメッシュアッパーのため、通気性抜群で蒸れることなくとても快適でした。 ダブルス好きの方にオススメの一足です。
【GEEK通信】「ヘッドグラフイン360 スピードPROを試打。MPと比較。」
2018/06/29
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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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先日参戦した団体戦の同じチームに、よしもとクリエイティブエージェンシー所属のボルグものまね芸人のバモスわたなべさんが居ました。(写真)
実は、TenniSwitchという新しいテニス交友サイトがきっかけで知り合いになりました。 TenniSwitchは、主催者がコートを確保し、対戦相手やいっしょに練習する相手を募集するネットのサイトです。
主催者の評価を見ることができ、初めて参加する場合でも安心です。
また、ポイントを貯めてクーポンとして利用することも可能です。
日本で行われたデビスカップを見ていると、ぴちぴちのフィラのウエアを着たボルグが連日映っていて、変わった人がいるなと思っていました。
今回仲良くなり、色々と話をすることができました。
今後はボルグ以外の選手もレパートリーに加えて行くそうなので、どんな選手になるか楽しみですね。 =======================
「ヘッドグラフイン360 スピードPROを試打。MPと比較。」
遂に、ヘッドから「グラフイン360」が搭載された新しいスピードが発売されました。
発売まで、シークレットにしていたことが多く、名前からグラフインが360度フレーム全体に入っているものと思っていましたが、実は4カ所でした。
12時、3時、9時の位置と従来通りのシャフト部に使われています。 そもそもグラフインは2010年にノーベル賞を受賞したカーボン素材で、少量の材質で非常に高強度を実現できる画期的な新素材なのです。
よって大量に使う必要がないのです。
新しいスピードシリーズを実際に試打してみると、打球感は前作より柔らかく感じました。
フレーム厚が22mmから23mmと1mm厚くなっているので、フレームの剛性は上がるはずですが、柔らかく感じたのは、正面から見たフレームの肉厚が1mm薄くなっていることで起こるフレームのたわみのせいです。 ボールインパクトの瞬間、ストリングの凹みとともにフェースが内側に縮む動きがあります。フレームの肉厚が薄くなることで、その縮む幅が大きくなり、ホールド感が生まれます。おそらく、従来の材質でこれをやってしまうと、フェース面の歪み、ねじれが起こってしまい面ブレが発生してしまうものと思われます。
そこで、12時、3時、9時の位置に強度の強いグラフインを入れることで、面ブレを防いだのではないでしょうか。
その結果、パワーがありながら、ボールの喰いつきを向上させ、威力のあるコントロールされたスピンボールを実現できたのです。 フラット系のボールを打つ私が310gのPROを試打してみました。
前回のPROは、スイングスピードが速く、ボールを潰せるプレーヤーに特にオススメのラケットと感じましたが、 今回の新しいPROをいざ打ってみると、飛びすぎを気にせず、重さを使って押すように打て、伸びのあるボールが深く入っていました。
私のスイングスピードではボールを潰せないのでスピンはそこまでかかりませんでしたが、このノリの良い打球感は好きでした。
そしてフレーム厚が1mm厚くなったおかげでパワーアシストもあり、ボレーの反発力も向上していました。
前作はローボレーになるとボールが持ち上がらなくてネットすることがありましたが、新しいPROは、ローボレーも比較的ミスなく打てました。
ストリングパターンは18×20で変わってはいませんが、パッと見てわかるくらい縦糸の間隔が変わっています。 前作はセンターの8本の間隔が近く、サイドに行くにしたがって広くなっていました。
新しいPROは、縦糸18本の間隔が均等でセンター付近は前作よりかなり広くなっています。
ボールを潰すには細かい方が良いですが、ボレーのような柔らかいタッチが必要なショットは、少し粗めのパターンの方が喰いつきがよくなり、ボールを乗せて運べます。 新しいPROは、前作のグラフインタッチスピードPROとMPの丁度中間くらいの扱いやすさになっていると思います。
発売前に黒塗りのテストモデルを試打したときは、気がつきませんでしたが、MPのストリングパターンも大きく変わっていました。
16×19と本数は変わっていませんが、縦糸と横糸の間隔が違っています。
まず、ヨーク部分が6結だったのが8結になっています。これは縦糸をセンターに集中させるためです。
また、横糸の1本目と19本目がかなり、フレームギリギリになっており、横糸は間隔を広げています。
横糸の間隔が広くなると、スナップバックが起きやすく、スピンがかかりやすくなります。
打球感がぼやけないように、縦糸のセンターの間隔を細めて打球感をしっかりさせているのではないでしょうか。
結果、PROの難しさを若干無くし、MPのしっかり度を上げお互いがやや近づいたように感じました。
体力があって自分の100%を出し続けられる方は、PROが安定感があっていいでしょう。
私のように80%のプレーを続けながら、余力を残しておいてここぞという時に100%のプレーをしたい方はMPがおススメです。
【GEEK通信】「プリンスからまったく新しいラケットが発売されます。」
2018/06/21
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そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
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テニスに関する仕事をして、30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っている
中居が担当いたします。
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「プリンスからまったく新しいラケットが発売されます。」
皆さんはフォアハンドとバックハンドどちらが得意ですか。
私はフォアハンドが得意で、バックハンドはスライス中心で、回り込める場合はフォアハンドで打っています。
プロの選手でも、バックハンドよりフォアハンドの方が威力があってスピンもかかっている選手が多いですよね。
フォアハンドはリーチも広く、打点の位置も広範囲に対応が可能ですが、バックハンドは、「ここで打つ」というように打点が集約されます。
練習量で克服できる環境にあれば良いのですが、
私も含めてアマチュアにとっては、中々苦手なショットをとことん練習できる時間も無く、得意なショットを優先してプレーをしてしまっています。
今回、プリンスが開発したラケットは、フォアハンドは上手く打てるのに、バックハンドはミスばかりで悩んでいる開発者によって生み出されました。
そこでフォアとバックが違う性能のラケットを思い付き、フォアは強いボールが打てる、バックハンドはミスの少ないショットが打てるA面B面が非対称になるラケットを開発することに成功したのです。 実際、この話を聞いた時、過去にあったラケットを思い出しました。
ロシニョールのDVボロン、プロケネックスのアシンメトリック、トアルソンのパンドラ。
これら3機種はどれも非対称のラケットで、フォアハンドとバックハンドで打ち分けるモデルでした。
いずれのモデルも、フォア面バック面が決まっていて、その面で打たないと効果は無く、間違った面で打つと逆効果になってしまうラケットでした。
私はラケットをクルクル回しながら構えていますので、どちらの面で打つかわかりませんし、あまり気にしたことがありません。
発売予定のプリンスのラケットは、この手があったかと唸らせるラケットだったのです。 メビウスの輪というのをご存知でしょうか。
表と裏が繋がっており、永遠に終わりがない輪なのです。
このプリンスのラケットも、メビウスの輪の様に、どんなにクルクルラケットを回しても、フォアで打てばフォア面になり、バックで打てばバック面になるのです。
不思議ですね。
シャフトの構造に秘密があり、フォア面で打つときは、上側が太いシャフトになり、下側が細いシャフトになります。
バック面で打つときは、上側が細いシャフトになり、下側が太いシャフトになります。 発売は8月を予定しています。実際のデザインやラケット名、そして価格もまだ情報が出回っていません。
もちろん細かいテクノロジー情報も入手できていません。
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ここで、打つ前の印象をある程度想像で記載します。
当然太いシャフトの方が剛性が強くなりますので、インパクトの瞬間、フェース面がブレるのを抑制し安定した力強いボールが打てるのではないでしょうか。
スピンをかけようとするとどうしてもストリング面を長く使う動きをします。
フェース面の上方向に当たるとフェースが開いてしまい上方向に飛んでしまいバックアウトや力の無いボールになってしまいます。
太いシャフトがフェースの開きを防ぎ、力強いインパクトを実現しているのではないでしょうか。
バックハンドでのインパクトでは、フォアハンドとは逆の動きになり、フェース面が上を向きやすくなります。深いボールが飛びやすくなり、スライスの当たりが良くなります。
プリンスのホームページで掲載している、実際にボールを打ったデータでは、フォアに比べバックの方がフレームのしなりが11%高いと出ています。
私のシングルスでの負けパターンは、バックのスライスが浅くなり、相手に簡単にフォアに回り込まれ攻撃されてポイントを失うことです。
もし、スライスが深く返球できれば、それも力まずに打てれば簡単にフォアに回り込まれなくなるに違いありません。
-------------------- 実際に試打してみたのですが、ジワジワとその効果がわかっていきました。
フォアをドライブで、バックをスライスで交互に打ってみたのですが、快適に打てることは間違いありませんでした。
最もびっくりしたのは、フォアもバックもスライスで打ってみた時です。
フォアのスライスが浅く伸びのないボールになり、バックは深く伸びのあるボールが飛ぶのです。
これはフォア面とバック面でボールの食いついている時間の長さが違うことを物語っています。
フォア面は強く打ったときの威力が特徴で、スライスの様なゆったりとしたスイングでは、あまり良いボールは打てません。
この理論からすると、バック面でのスピン系の強打はあまり良いボールがいかないのでは?と考えましたが、
実際にスピンで強打してみると、深くコントロールされたボールがコンスタントに入り、非常に打ちやすく感じました。
バックハンドのスイングスピードは、どんなに全力で振ってもフォアハンドより遅くなります。(稀に、バックハンドの方が速い人もいます。その方は左利き用をオススメします。)
球持ちの長いバック面がスイングスピードの遅いバックハンドトップスピンを打ちやすくしたのは明白です。 今回発売される非対称ラケットは、一般のアマチュアプレーヤーが苦手なバックハンドを克服しながら、フォアハンドをより強力に打てるようにと考えたまったく新しい発想のラケットです。
7月の商品発表が待ち遠しいラケットです。
詳しいことがわかり次第またお伝えします。