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【GEEK通信】「ポリエステルストリングのスピン検証」
2021/08/29

■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
「ポリエステルストリングのスピン検証」
ポリエステルストリングのスピン性能について考察していきましょう。
2005年の研究結果(縦ストリングが大きく動くほどスピンがかかる)が出る以前は、摩擦抵抗が大きい方がスピンがかかると言われていて、実際に凸凹や多角形のストリングがスピンガットとしてナイロンもポリエステルも各メーカーから発売されていました。
現在は、ナイロンストリングの凸凹は減ってきましたが、ポリエステルは逆に星型やキャタピラ型など多様化してきています。
実際のスピンがかかる現象はインパクトで起こるスナップバックだったので、ナイロンよりポリエステルの方がツルツルしているのでスピンがかかりやすいことになります。
では実際にどれくらいポリエステルはスピンがかかるのでしょうか。
トラックマンなどでも度々データは取っていますが、同じ条件やデータ件数などまだまだ正確な数字は出ていません。
ところが既に国際テニス連盟(ITF)で、研究結果として発表されていたのです。
「ポリ系ストリングは、ナイロンよりも20パーセント、天然ガットよりも11パーセント
スピンが大きいことを発表した(2013年)
ITFは今後市場に出されるストリングを一つひとつテストするつもりである。」
ITFって凄いですね。ルールブックを作っているだけじゃないんですね。
40年以上前のことですが、縦横のストリングを交差させていない「スパゲティラケット」を使っているランキング下位の選手がトップの選手に勝ちまくるという出来事がありました。
交差してないので、ストリングはやたら動き、もの凄いスピンのかかったボールが生まれ、トップ選手でも対応できなかったのです。
ITFはストリングは交互に編んでいなければいけないとルールを作り、スパゲティラケットは使用できなくなりました。
滅多にないですが、ガット張り中に目が飛んでしまったときに、気づいたのですが、やたらストリングが動きます。
万が一目飛ばししたラケットを使ってしまったら違反ですのでご注意ください。

ポリエステルがスピンがかかるのはわかったのですが、どのアイテムがよりスピンがかかるのかヨネックスとダンロップのポリエステルを使ってトラックマンで計測しました。
ヨネックスのポリエステルでスピンに特化したポリツアーREVとポリツアースピンがあります。
ヨネックス社員の野原さんに協力してもらい、二人のデータを取りました。
YouTubeもあるので参考にしてみてください。
『YouTube動画はこちらから♪』
結果は私も野原さんもポリツアーREVの方がスピンがかかる結果になりました。
中居:ポリツアーREV 1195/rpm
ポリツアースピン 1172/rpm
野原さん:ポリツアーREV 3025/rpm
ポリツアースピン 2599/rpm
ポリツアーREVは8角形断面で、ポリエステルでは唯一SIF製法を用いています。
SIF製法とはシリコンを浸透させスナップバック機能を高めスピン性能を向上させる製法です。
ポリツアースピンは、5角形のストリングで、どのメーカーの多角形ストリングより角が鋭角で、ガット張りをしているときに指が痛くなるほどです。
この結果からも表面を滑らせる加工をした方がスピンがかかりやすいことがわかります。

次にダンロップのエクスプロッシブ3機種の比較をしてみました。
一緒にトラックマンをやってくれるのは、ダンロップマーケティングの藤枝さんです。
藤枝さんの得意なショットがバックハンドということで、自分もシングルバックハンドでチャレンジしました。
(動画あり)
データ取りの前の予想では、二人ともエクスプロッシブツアーがスピンが一番かかるとしていましたが、
結果は藤枝さんがエクスプロッシブバイトで自分はエクスプロッシブスピンが一番でした。
藤枝さん:エクスプロッシブバイト 1407/rpm
エクスプロッシブツアー 1320/rpm
エクスプロッシブスピン 1192/rpm
中居:エクスプロッシブスピン 1229/rpm
エクスプロッシブバイト 1119/rpm
エクスプロッシブツアー 982/rpm
エクスプロッシブツアーの柔らかさ、食いつきのよさからスピンが一番だと思ってしまいました。
藤枝さんは普段からエクスプロッシブツアーを使用しているので、いい印象を持っていたようでした。
データを取ってみると意外な結果でした。
丸ポリと多角形ポリでは、丸ポリの方が縦横の摩擦抵抗が少なく、スナップバックが大きくなると思っていたのですが、多角形ポリはスナップバックに加え、インパクトの瞬間に「ガリッ」とボールに回転をかけるプラスアルファがあるのかもしれません。
まだまだテストを続けていかないと答えは出ないと思います。奥が深いですね。

最後に、プリンスから発売予定の2種類のポリエステルを打ってみましたので、インプレしていきます。
ファントムプロとファントムタッチで二つとも丸ポリです。
プリンスのポリエステルは、5つのコアをくっつけたツアーXXスピンとか、内部にエラストマーが入ったストロー状のハリアーレスポンスとか、個性的なものが多い印象ですが、今回の2種類はポリエステルの王道を行っています。
ファントムプロは、最近流行りの柔らかいポリではなく、硬くて張りのあるパワー系のポリエステルです。
ライバルとしては、ルキシロン のアルパワーです。
昔からポリエステルが大好きと言う方ははまってしまうかもしれません。
ファントムタッチは、真逆の柔らかさが売りで、パワー、スピンを自在にコントロールできるストリングです。
ライバルはヨネックスのポリツアープロ、ゴーセンのGツアー3です。
9月発売予定ですのでお楽しみに。
【YouTube】~まったり解説~新ビースト・旧ビースト トラックマン測定しました
2021/08/23
【YouTube】~まったり解説~新ビースト・旧ビースト トラックマン測定しました
テニスギアの「モノ」や「コト」をインプレッションを交えてお届けする動画です。
ウインザースタッフが「ラケット」をはじめ「選び方」など、スタッフ兼プレーヤー目線で色々とご紹介していきます♪テニス用品における魅力をお伝えしてまいります!ぜひブログ・Facebook・Twitterなどにご使用ください。
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こちらの動画ではプリンス【ビーストシリーズ】をご紹介します♪
■スペック情報や価格
>>>https://www.windsorracket.co.jp/blog/blog/b3818/
■合わせて読みたい【GEEK通信】
>>>https://www.windsorracket.co.jp/blog/blog/b4163/
■プリンス コスミックアイス
>>>https://bit.ly/3jYf3ZV
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商品の在庫状況やお問い合わせなどはお近くの店舗までお問い合わせください。




 
【GEEK通信】「ニュービーストは前作を超えたのか、トラックマンでチェックしました」
2021/08/23

■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
「ニュービーストは前作を超えたのか、トラックマンでチェックしました」
プリンスから新しいビーストが発売されます。
前作が発売されたときは、性能の評価に加え真っ赤なデザインが衝撃的で、10年に一度の傑作と讃えました。
ヒットアイテムの次回作は大変難しく、どうやって前作を超えるか開発者は頭を悩ませます。
ニュービーストを見た時に、デザインはさらにカッコよくなっていると思いました。
前作はマットな赤でしたが、今作はグロスの赤とエンジと黒を絶妙に配しているのです。
高級感が漂います。
これで性能が良かったら、絶対買い換えます。

ということで、プリンス協力のもと、新旧ビーストをトラックマンを使って比較してみることにしました。
公平を記すために、同じストリング(ハリアーレスポンス)を張り上げました。
比較するモデルは、300gのO3と300gのトラディショナルです。
スピードとスピンで比較すると、
2019 ビーストO3 100スピード94.9kmスピン1535rpm
2021 ビーストO3 100スピード95.2kmスピン1703rpm
2019ビーストトラディショナル100スピード104.5kmスピン1369rpm
2021ビーストトラディショナル100スピード98.1kmスピン1372rpm
という結果でした。
O3はわずかに2021モデルが2019モデルを上回りましたが、トラディショナルでは、2019モデルの方が2021モデルを上回りました。
2019モデルは10年に一度の傑作と言ってきたので、こうゆう結果もあり得ると思います。
自分だけの試打では偏ってしまうこともあるので、女性スタッフ古賀にも、一切忖度なしで打ってもらいました。
その結果は、2021ビーストO3は2019モデルより、スピードで5キロ、スピンで150回転上回り、
2021ビーストトラディショナルは、2019モデルより、スピード6キロ、スピン300回転上回りました。

2021モデルには、DBという機種がラインナップに加わり、ベテランプレーヤーには懐かしく、若い世代には、新鮮に映ったと思われるダブルブリッジという機能か搭載されています。
自分の記憶では、シナジーDB26とかラフターが使っていたプレシジョンレスポンスに搭載されていたと思います。
縦ストリング6本がエラストマーにダイレクトで接触し、可動域が7mmほど縦糸の長さが長くなるので、パワーが上がりながら、打球感がマイルドになります。
トラックマンの結果は
2021ビーストDB 100 スピード105.1kmスピン1243rpm
とスピードが上がりました。
同じように、280gの3機種もデータを取ったところ
3機種ともに、300gの数字を上回り、2021ビーストDB100の280gが一番いい数字でした。
結果はスピード110.2kmスピン1232rpmでした。
もし、今使用しているプリンスエンブレム110より、
トラックマンの結果がよかったならば、潔くラケットを変えることになります。
過去、スリクソンREVO4.0→スリクソンCS10.0→スノワートビタス115→プリンスエンブレム110とラケットを変えてきたのは、すべてトラックマンの数字が上回ったからです。
できれば、エンブレム110はお気に入りなので、まだ
変えたくはないのですが、自分の中で決めたルール
「トラックマンは嘘をつかない」があるので、どんな結果であれ受け入れることになります。
エンブレム110の結果は、
スピード110.0kmスピン1448rpmでした。
スピードはビーストDB100(280g)が、わずかに上回りましたが、スピンは200回転以上エンブレム110が上回りました。
なんかホットしました。
でも待てよ、ビーストDB100(280g)は、ナイロンストリングのエンブレムタッチSFが張ってあって、エンブレム110はポリエステルのRPMブラストが張ってあったな。
国際テニス連盟(ITF)が、公表したストリングの違いによるスピンのかかりは、ポリエステルはナイロンより20%、ナチュラルより11%向上すると結論づけていました。

ということは、ビーストDB100(280g)にポリエステルを張ると、20%スピンがアップすることになります。
1232rpmが20%アップすると、1478rpmになり、
エンブレム110の1448rpmを上回ることになります。
というわけで、スピードもスピンもビーストDB100(280g)が上回りましたので、このラケットを購入することが決定しました。(泣)

翌日、ダブルスを4時間やったので、全てのラケットを実践で使ってみました。
ビーストDB100(280g)は、サービスもボレーもしやすく、ストロークのコントロールもよく、欠点はありませんでした。
特に、エンブレム110との違いはつき球が浮かずにネットスレスレを狙うことができ、リターンゲームでの展開がいつもより攻撃的でした。
O3タイプ、トラディショナルタイプ、DBタイプ3つの違いがわかってきました。
O3タイプは、スピンのかかりが一番よく、ストローク中心で安定感のあるテニスができ、サービスもスピン、スライスにキレが出ます。
風切り音が出るので、、好き嫌いが分かれることも。
トラディショナルタイプは、歯切れのいい打球感が気持ちよく、スピード勝負のテニスに向いています。
どこでボールを捉えているかがわかるので、コントロールがしやすく、たとえミスが出たとしても、原因がわかりやすく、修正がしやくなります。
DBタイプは、ちょうどO3とトラディショナルの中間で、パワーがありながらもマイルドな打球感で、ハードヒット時の荒れ球は出にくい感じがします。
300gと280gの違いは、振れるなら300gの方が威力も出て、打ち負けないのですが、300gだと疲れてしまったり、体力がなく280gの方が速くスイングできる場合は、280gがいいでしょう。
自分は完全に280gの方が、スピードもスピンも向上しました。

今回は、新旧ビーストを比較しましたが、その必要はなかったかもしれません。10年、20年後には、つや消しビースト、つやありビーストと呼ばれて、名品ビーストとして語り継がれている可能性が高いからです。
グラファイトも1本ライン、4本ライン、ノングロ、ピングロなどと呼ばれていますが、どれが優れているではなく、名品の中でどれが好きだったかと語るだけで、優劣はつけません。
ビーストもきっとそうなるラケットではないでしょうか。
【GEEK通信】「魔法のラケットがさらに進化」
2021/07/23

■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。

「魔法のラケットがさらに進化」

発売から20年目の今年、スリクソンREVO CS10.0が、ダンロップからさらに進化して発売されました。
2002年にダンロップスペースフィールプライムOSとして発売され、2014年にスリクソンに変わり、2021年から再びダンロップに戻ることになりました。
どんなボールでも簡単に打ててしまうので、いつしか「魔法のラケット」と呼ばれるようになったのですが、そのきっかけはテニスライターの松尾さんが、テニスコートで言っているのを聞いて雑誌に取り上げたのが始まりじゃないかと思います。
私中居も3年前から使用しており、現在もプリンスエンブレム110と併用しています。
以前はずっと黄金スペックを使っていましたが、トラックマンでデータを取った時に、REVO CS10.0がスピンもスピードもナンバー1の数字を叩き出し、サービスのスピードが10kmも速くなったので、非常に驚いたのを覚えています。
ただすぐに変えるか迷っていました。50代でこのラケットにするのは、まだ早いのではないか。ジングルスでも使えるのか。悩んでいました。
そこで20回やっても一度も勝てない上級の方と、REVOCS10.0でシングルスの試合をしてみることにしました。
なんとなんと、勝ってしまったのです。
サービスはキープできるし、ストロークでも打ち負けず、なんと言ってもボレー、スマッシュにミスが出ないのです。
シングルスでもネットプレー中心なので、合っていたのかもしれません。
もう迷うことはありませんでした。
それから3年間使い続けているのですが、唯一気になっていたのが、「振動」です。
REVOCS10.0は、縦糸の長さが40cmあり、フェース面積100平方インチのラケットに比べ10cm近く長いので、ストリングのたわみが大きくなりそれが振動を出しているのでしょう。
REVOCS10.0の良いところは、ネットプレー、サービス、スライスショットで、スイートスポットが縦に長いので、
手元で打つ、ボレー、スライスショットに、先の方で打つサービス、スマッシュも打ちやすいのです。
実はスピンもかけやすいのですが、40cmもある縦糸に通常より1本少ない18本の横糸がスナップバック効果を大きくしているのです。
しかし、スピンをかけないで打つとどこまでも飛んでいくくらいパワーがあり、強打するときのコントロールに課題が残ります。
7年ぶりにダンロップブランドとして、10.0が帰ってきました。
名前はLX1000で、白と銀を使ったカッコいいデザインで、メカニカルな感じがします。

REVOCS10.0とどう変わったか早速打ち比べをしてみました。
振動が気にならなくなって、クリアな打球感になってました。
それによって、ボールの飛び出し角度や距離感が分かりやすく、ストロークでふかしてしまうミスが減りそうです。
大部分は変わってないというか、変わってはいけないラケットなのです。
ネットプレーのし易さ、サービスの威力は相変わらず満点です。
細かいところでは、グリップエンドの盛り上がりが大きくなった気がします。
(スリクソンは他メーカーよりエンドの盛り上がりが小さかったので、普通になっただけとは思いますが。)
ちなみに私は、ジャストグリップを装着しているので、エンドの形は気にしません。

エンドを太くすると、ボレーの時にヘッドが立ちやすくなり、角度がつけやすくなったり、イージーミスが減ったりします。(個人の感想です)
新旧を比べていると、何か違和感を感じました。
片手バックハンドなので、左手でシャフトを持ってテイクバックするのですが、その時の左手の指の開きがLX1000の方が大きく感じました。
金型は同じと聞いているので、錯覚かなと思いましたが、スイングウエイトを測っている時に確信しました。
スイングウエイトを測るために、計測装置にグリップを固定して扇状に45°くらいラケットを引いてスタートするのですが、CS10.0に関しては計測装置のテーブルにギリギリ当たるか当たらないかなのですが、LX1000は完全に当たってしまいます。
考えられるのは、ラケットが短いか、シャフトが太いかです。
シャフトを測ってみると、0.3mmくらいLX1000の方が太かったので、おそらく今回のカラーが白基調なので、塗装の塗りが多かったのではないでしょうか。
白は日焼け防止にUVカット塗装が入る分塗装が厚くなるのです。

CS8.0の後継のLX800も打ってみました。

LX1000に比べ、少しパワーを落としているので、飛び過ぎを気にせずストロークが打てました。
振動はやはり少なくなっており、快適な打球感からコントロール性が良くなっている感じがしました。
ジングルスでも活躍してくれるラケットだと思います。
【GEEK通信】「メーカー代表、トラックマン対決」
2021/07/14

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「メーカー代表、トラックマン対決」
テニスユーチューバーの聖地、大井町のスポルに来ました。
伊達公子さん監修の全米オープン仕様の本格的インドアテニスコートと、パデル、サーフィン、アーチェリー、ボルダリング、フットサルなど多目的な施設になっています。
3年間限定でオープンしていたのですが、8/31を持って閉園してしまうので、残念な気持ちでいっぱいでしたが、この日は色々あって少し嬉しい一日でした。

今日の目的は、ヨネックス、ヘッド、ダンロップ、テクニファイバーの4社を招き、トラックマンでのデータ計測を行うことでした。
自分たちはDコートでしたが、Aコートではライジングで鋭いボールを打っている女性がいます。その特徴のあるフォームは離れていても伊達公子さんとわかりました。
また、隣のCコートでは、吉本一のテニス芸人、バモスわたなべ氏がYouTube撮影をやっています。
プライベートでもテニスをやったことがある知り合いなので、軽く挨拶を交わしました。

ヨネックス社員の野原さんが到着し、早速トラックマン計測に入りました。
野原さんは、大学で実績を残した方で、サウスポーから打たれるボールは威力十分です。
ラケットはVCORE98にポリツアーREVを48ポンドで張っています。

フォアハンドストローク、バックバンドストローク、サービスの順にデータ取りを行ったのですが、サービスの時にアクシデントがありました。
動画を撮影していた当社スタッフの井口が、迫力ある映像を撮ろうとして、リターン位置で三脚をセットし、スタートした1球目、なんと190km近いサービスがカメラめがけて飛んできたのです。
井口はとっさに逃げたのですが、見事に三脚に当たり、カメラごと倒れてしまいました。

今日の撮影は、カメラが壊れてしまえば終わってしまいます。
三脚の足は1本折れてしまいましたが、カメラは無事でした。
野原さんのマイラケセッティングでのデータ取りは終了し、次にスピンストリング対決です。
ポリツアーREVとポリツアースピンを野原さんと自分がテストし、どちらがよりスピンがかかるかデータを取りました。
トラックマンのデータを見てみると、二人ともREVの方がスピンがかかる結果となりました。
同じ多角形ポリでも、ラケットとの相性、打ち方の相性があるので、一概に二人だけの結果を持ってREVの方がスピンがかかると断言はできませんが、REVは打球感が柔らかく、ホールド感があり、ストリングとボールの接触時間が長いように感じました。
ポリツアースピンの方が、シャープな打感で、低めの弾道で飛んでベースライン手前で落ちるのでフラットドライブが持ち球の方は、こちらが良さそうです。

今回のトラックマンは、メーカーごとに行いました。
2番手のヘッド松下さん登場です。
ラジカルPROにホークタッチを48ポンドで張っています。

松下さんは、営業マンとは思えない191kmのサービスを記録しました。
ただフォアハンドの記録を取っている時に、過去に例のないNGを出してしまったのです。
いい数字を出そうと力んでしまい、5球連続でネットしてしまったのです。
通常トラックマンのデータ取りでは、いつも通りのボールを、10球前後打ってもらいその平均を出すのですが、5球ネットした段階でスタッフ斉藤から「ちょっと待った」の声がかかりました。
「松下さん、力みすぎです。普通に打ってください。」と笑いながら声をかけました。
これで力みが消えて、その後はいいデータが取れました。

3番手は紅一点のダンロップ藤枝さんです。
チョイスしたラケットは、CX200でエクスプロッシブツアーを40ポンドで張っています。

ストロークもサービスも自分より速いボールを打っていて、ブランクがあるとは思えませんでした。
特にバックハンドが得意ということで、ストリングスピン比較はバックバンドでやることにしました。
エクスプロッシブツアー、エクスプロッシブバイト、
エクスプロッシブスピンの3つを比べるのですが、
斉藤「藤枝さんの予想はどれが一番スピンがかかると思いますか」
藤枝さん「使っているので、エクスプロッシブツアーです」
斉藤「では、中居さんはいかがでしょうか」
中居「私もエクスプロッシブツアーです」
斉藤「ええー、同じですか」
空気を読まずに、同じストリングを選んでしまいました。台本なしでやってるので、スタッフ斉藤もびっくりでした。
結果は二人とも大外れでした。
藤枝さんは、バイト>ツアー>スピンの順で、
私は、スピン>バイト>ツアーの順でした。
ダンロップは、エクスプロッシブシリーズの弾道テストを行っており、カタログにも掲載されていますが、
エクスプロッシブバイトは一番高い弾道で、上からスピンで落ちてくるイメージで、エクスプロッシブスピンは一番低い弾道で、ベースライン手前で急激にドロップするイメージです。
自分の結果もそれを裏付けることになりました。
エクスプロッシブバイトのアングル(打ち出し角度)は、9.8度でクリアランス(ネット上を通過した距離)は103.5cmでした。
エクスプロッシブスピンのアングルは、8.4度でクリアランスは70.7cmだったので、カタログ通りの結果となったのです。
私の持ち球は、フラットドライブなので低い弾道でベースライン近くでスピンで沈み込むエクスプロッシブスピンが合っているのでしょう。
データでも、スピード、スピンともに1番の数字でした。

最後のテスターはテクニファイバーTファイト305を使用するテニス365所属の田村和也プロです。

初対面の第一声が
「足何センチですか」
「29.5センチです」
失礼だとは思ったのですが、職業柄か見たことない大きさだったので思わず聞いちゃいました。
やっぱり、プロは凄いですね。
ボールが速いのは当然なのですが、フォームが綺麗で無駄な力が入ってない感じで、永遠に同じボールを打ち続けられるように見えます。
特にサービスは凄かった。
200kmサービスが出てしまいました。
観客席から見たことはありますが、至近距離で見たのは初めてで、恐怖を感じました。

今回、初の試みのトラックマンイベントでしたが、4名全員素晴らしいボールを打っていました。
メーカーを代表して来ていることと、マイラケでのデータ取りということで、かなり気合も入っていたことと思います。
ストリングのスピン比較では、予想が外れてしまうことがありましたが、終わってみれば納得の結果だったと思います。
皆さんも自分ラケットのデータと気になるラケットのデータを比較したい場合は、トラックマンラケットカウンセリングを開催していますので、是非参加してみてください。
予想外の結果に一喜一憂することもまた楽しいですよ。
【GEEK通信】「歴史のあるグッズを紹介」
2021/06/28

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。

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【GEEK通信】「歴史のあるグッズを紹介」
・ヨネックスAC102
・ゴーセンミクロスーパー
・ダンロップフォート

永年愛されるテニス用品はラケット、ストリング、アクセサリーなど色々とあります。
今回は、そんな長寿アイテムをご紹介していきたいと思います。
まずは、日本の総人口より売り上げているグッズです。
ヨネックスウェットスーパーグリップです。

発売以来、累計販売が地球5周分に到達したのです。
地球の円周は赤道周りで、4万77キロで、北極南極周りで、4万9キロです。ウェットスーパーグリップの長さが120cmですので、赤道周りで約1億6700万個
北極南極周りで1億6670万個売れたことになります。
日本の人口が約1億2000万人ですので、赤ちゃんからお年寄りまで、テニスをやらない人全員が一つ買ってもまだ、4000万個足りない数ですので、間違いなく日本一売れているグリップテープです。
ウェットスーパーグリップが永年愛されている理由は、素材の柔らかさにあります。
握った時のピタッとくるフィット感は当然のことながら、巻く時のテープの伸びがよく、しわがよらずに綺麗に巻けるのです。
同じくらいの伸びのあるアイテムは他社にもあるのですが、長さが短かったり、価格が高かったりするのです。
ウェットスーパーグリップには欠点が見当たらず、素材の良さ、コストパフォーマンス、カラーバリエーションなどなど完成形の極みです。
月まで届くのも夢ではないでしょう。(地球10周弱)


ゴーセンOGシープミクロスーパーを張ったことがないテニスプレーヤーはかなり少ないのではないでしょうか。
「迷った時はミクロスーパー」の宣伝文句も大袈裟ではありません。
ゴーセンに電話すると「ガットのゴーセンです」と対応するのですが、「ガットの」には深い意味が込められているのです。
本来「ガット」とは腸という意味ですから、ナイロンを扱っているゴーセンは「ストリングのゴーセンです」が本当だと思います。
なぜガットと言っているかというと、その昔テニスラケットには、羊の腸を原料にした「シープガット」が張られていました。
高価な割に、雨に弱い欠点がありました。
釣り糸を作っていたゴーセンが発売した「HY-SHEEP」(シープガットより、高い性能)は、雨にも強く、価格もリーズナブルで、大ヒットしました。
高貴な人がたしなむテニスを一般の人に浸透させたくらい凄い発明だったのです。
シープガットより優れたナイロンガットの自負から今でもゴーセンはガットと呼んでいるのです。
1.42mmあったハイシープを改良し、ミクロゲージの1.3mmにしたOGシープミクロLの進化した「OGシープミクロスーパー」が発売されたのが1985年です。
ほとんどのプロがナチュラルガットを使用していたこの当時、男子世界ランキングナンバー1のジムクーリエに女子世界ランキングナンバー3のガブリエラサバティーニがOGシープミクロスーパーを使用しており、「ミクロスーパーJC」、「ミクロスーパーGS」として発売されていました。

細くしても切れないオーバーガード(OG)加工に、食いついて弾く歯切れのいい打球感が魅力で、36年経った現在でも迷わず張っている方が多いモノフィラメントの代表的なガット(ストリング)です。
迷った時に張ってみてください。


ダンロップフォートは1961年発売。
その前身であるセントジェームスは1952年発売で、ダンロップイギリス本社がセントジェームスにあったことからそのネーミングが付けられました。
フォートは発売当初は、4個入り缶で白のみでしたが、1972年に2個入りイエローが発売されました。
1998年に3億球販売し、記念ボールが発売されましたので、そろそろ5億球の販売も近いのではないでしょうか。
フォートと言えば、ベテランプレーヤーの使用率の高さではないでしょうか。
ある時、都内にある由緒正しいクレーコートの会員さんにビジターに誘ってもらい一緒にテニスをしたときのことです。
練習が終わり、私「ボール出しますね」とニュー缶を開けようとすると、会員さん「いいよいいよ、これでなきゃ」と言ってフォートを取り出したんです。
国産のメジャーな公認球でも、ベテランの人達はフォートじゃないと認めなかったのでした。
フォートは何がいいのでしょうか。
現在主流の大会公認球に比べ、打球感がソフトで、バウンドがゆっくり跳ねます。そのことで、ベテランには腕にも優しく、ラリーが長く続くのでテニスが楽しいのです。
自分もサービス練習するときに、山盛りのボールカゴの中にフォートを見つけると、思わずそれを取ってしまいます。
人間で言うと還暦を迎えるフォートですが、まだまだ引退はないようです。
【GEEK通信】「プリンスストリング6アイテムスピン実験のまとめ」
2021/06/17

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【GEEK通信】「プリンスストリング6アイテムスピン実験のまとめ」

前回は、プリンススタッフのトラックマンでの実験結果を発表しましたが、今回は、自分自身で打って検証してみました。
ラケットはまったく同じものをお借りして、トラックマンでデータを取りました。
まずは、結果を見る前に予想をしてみます。
1位横ポリハイブリッドスピンXX
2位ツアーXXスピン17
3位縦ポリハイブリッドスピンXX
4位ハリアーレスポンス
5位エンブレムタッチSF
6位ツアーXT18

結果
1位横ポリハイブリッドスピンXX 2113/rpm(113.0km)
2位ハリアーレスポンス 2077/rpm
(108.2km)
2位ツアーXT18  2077/rpm
(109.9km)
4位ツアーXXスピン17  2059/rpm
(112.9km)
5位縦ポリハイブリッドXXスピン 2005/rpm
(116.0km)
6位エンブレムタッチSF  1969/rpm
(115.9km)

予想は1位だけ当たりました。
かっこ内のスピードに注目してもらいたいのですが、
4位5位6位の方がスピードが速いのですが、エネルギー保存の法則からすると、エネルギーの総量は変化しないはずなので、スピードが速くなると、スピン量は減り、スピン量が増えると、スピードは遅くなるのが物理学的には普通のはずですが、1位の横ポリハイブリッドXXスピンは、回転数は1位なのに、スピードも113.0kmと3番目に速い数字です。
エネルギー保存の法則が当てはまるのは、打つ人のフォーム、スイングスピードが同じ場合です。
横ポリを打った時だけ感じたのですが、ボールが食い付いてインパクトから押している感覚があり、気持ちよく振り抜けるイメージがしました。
おそらく、スイングが少しダイナミックになったのだと思います。
スイングスピードが上がったか、スイングアークが大きくなったかのいずれかで、スピードとスピンの両方が向上することが稀にあります。
横ポリハイブリッドXXスピンを打った時に感じたボールを長く捉えている感覚は、稀にある自分のスイングとドンピシャに合っていたために起こった現象のようです。

ポリエステルとナイロンの結果から見ても、ポリエステルの方がナイロンより、スピンがかかり、ナイロンの方がポリエステルよりスピードが出るのは間違いないところです。
スピンのかかる現象が解明されたのが、2005年頃で縦糸が横方向にずれて、その戻りでスピンがかかるスナップバック(この頃はスプリングバックと言っていました)によるものだとわかりました。
それまでは、ストリングの表面に凹凸をつけ摩擦係数を上げるものがスピンがかかると思われていたので、180度考え方が変わりました。
この現象を解明した川副教授は、そもそもストリングは交互に編み込まれており、1.3mm前後の凹凸ができており、ストリングの表面に少しの凹凸をつけても効果はほとんどないと言っています。
プリンススタッフ3名と私の4名の結果から見えてくるものは、表面がツルツルしているハリアーレスポンスの方が凹凸のあるツアーXXスピンよりスピンがかかるということ。(4人中3人)
ハイブリッドは縦ポリより横ポリの方がスピンがかかるということ。(4人中4人)


凹凸のあるストリングは必要ないかというと、決してそうではありません。
なぜかというと、予想の段階では全員ツアーXXスピンの方がハリアーレスポンスよりスピンがかかるとしており、ざらっとした打球感でボールが食いついているフィーリングがあり、自分のイメージする弾道で飛んでくれるので、コントロールがつけやすいのです。
ラフ加工や多角形を使用する選手が多いのも頷けます。
丸型ポリエステルでフィーリングが合えば、それに越したことはありません。その方がスピンがかかりやすいのですから。

今回のテストでわかったことは
・ナイロンよりポリエステルの方がスピンがかかりやすい
・多角形より丸型の方がスピンがかかりやすい
・縦ポリより横ポリの方がスピンがかかりやすい

あくまでも4名のデータですので、もっと大勢のデータだと違う結果が出るかもしれません。
参考になれば幸いです。

プリンス×ハイドロゲンの海外向けビーストが7月上旬発売予定で、そのラケットもトラックマンでデータを取ってみました。
chrome100というモデル名で、
旧タイプのビースト100(300g)と同じ素材で、バランスが5mmトップライトの315mmです。
ジョン・イズナー選手が通常カラーのモデルを使用しているそうです。
計測の結果はスピード110.7km、スピン2059/rpmでした。
ストリングはツアーXXスピンでしたので、
今回ストリングテストした同ストリングで比較してみると、
スピード112.9km、スピン2059/rpmとほぼほぼ同じ結果でした。
ストリングテストで使用したラケットは、ビースト100(300g)ですから、海外版と日本版はさほど変わらないということです。
打球感はやや硬く感じましたが、ビースト100より振動が多かったので、そのせいかもしれません。

尖ったデザインですが、中身は意外と手堅い黄金スペックの仕上がりになっていますので、ぜひ発売を楽しみしていてください。
【GEEK通信】プリンスストリングスピン対決
2021/06/06

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。

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【GEEK通信】プリンスストリングスピン対決

プリンスとウインザーでコラボしたストリング「ハイブリッドスピンXX」が発売されました。
このストリングの開発には、色々な組み合わせを試したと聞いています。
ターゲットは、中高生やベテランプレーヤーで、ナイロンストリングが1ヶ月持たなくなってきた学生や、ポリエステルに変えたら、腕が痛くなってしまったベテランに向けて開発しました。
ポリエステルはプリンスの中で最も柔らかいツアーXXスピンを採用し、ナイロンはモノマルチのハリアースピードを採用しました。
一般的にハイブリッドに使われているナイロンはマルチフィラメントが多いので、耐久性が低く、学生さんには向いていません。
ハイブリッドXXスピンに採用したモノマルチのハリアーパワーはナイロンの中では、耐久性が高く、ストリングの表面をツルツルコーティングにしてスナップバック効果が高く、ポリエステルとの相性も抜群です。
基本の設定は縦ポリエステル、横ナイロンになっていますが、逆の縦ナイロン、横ポリエステルも可能です。
縦ポリ、横ポリどちらがどうなのか、トラックマンを使ってプリンススタッフがテストしたので、まずは動画をご覧ください。

前編の動画を見た段階で、ギーク的に宮田テスターのスピンがかかる順位を予想しました。
1位ツアーXXスピン
2位ハリアーレスポンス
3位横ポリハイブリッド
4位縦ポリハイブリッド
5位XT18
6位エンブレムタッチSF

宮田テスターの自身による予測は、次のようになります。
1位縦ポリハイブリッド
2位ツアーXXスピン
3位ハリアーレスポンス
4位エンブレムタッチSF
5位横ポリ
6位ツアーXT18
結果を言ってしまうと、ひとつしか当たっていません。
自分の打った感覚と実際の飛んでいるボールは一致しないことがよくあるのです。

また、大友テスターの順位も予想しました。
(前編を見ても、大友さんがテストすることは分かりませんでした。まさか監督の関口さんがテスターになっているとはこの時はまだ知りませんでした)
大友テスターの順位予想は、回転数3000位出るだろうから、ポリエステルが上位にくることと、ボールが潰れることでよりスピンがかかるとみて、縦ポリが横ポリより上にくると予想しました。
1位ツアーXXスピン
2位ハリアーレスポンス
3位縦ポリハイブリッド
4位横ポリハイブリッド
5位ツアーXT18
6位エンブレムタッチSF

後編の動画を見ての結果は次の通りです。
宮田テスターの結果
1位ハリアーレスポンス
2位ツアーXXスピン
3位横ポリハイブリッド
4位縦ポリハイブリッド
5位ツアーXT18
6位エンブレムタッチSF
大友テスターの結果
1位ツアーXXスピン
2位エンブレムタッチSF
3位ハリアーレスポンス
4位横ポリハイブリッド
5位縦ポリハイブリッド
6位ツアーXT18
関口テスターの結果
1位ハリアーレスポンス
2位ツアーXXスピン
3位横ポリハイブリッド
4位縦ポリハイブリッド
5位エンブレムタッチSF
6位ツアーXT18

宮田テスターの結果は、自分の予想がほぼ当たっていました。1位と2位が逆なだけでした。
大友テスターの予想は大外れでした。
1位のツアーXXスピンと回転数3000(実際は2964)は当たりましたが、2位のエンブレムタッチSFはまったくの予想外でした。
関口テスターの結果は、宮田テスターと5位6位が入れ替わるだけで、後はまったく同じでした。
宮田、関口両テスターはボールスピード、スピンレイトが近かったため(宮田テスター:スピード125km、スピン1630、関口テスター:スピード124km、スピン2000)
結果もほぼ同じになったのではないでしょうか。
ポリエステルは材質が硬く表面がツルツルのためスナップバックの効果を発揮し、ナイロンに比べスピン性能が向上しますが、打球感が硬く、非力な方や、ジュニアプレーヤーには向いていませんが、ハードヒッターにはおすすめです。
ナイロンは、ポリエステルより反発性があり、打球感がソフトなため、女性やジュニアを含めオールラウンドなストリングで一般の方におすすめです。
ポリエステルとナイロンのいいところを合わせ持つストリングがハイブリッドです。
ポリエステルの硬さをナイロンが和らげてくれて、
ナイロンだとすぐ切れてしまう方でも、縦にポリエステルを持ってくれば耐久性も向上します。
今回の3人のテスターだけなので、絶対とは言えませんが、3人とも横ポリの方が、縦ポリより、スピン回転、ボールスピードが上回りました。
耐久性を気にしない方は、横ポリがおすすめです。

現在、ツアーXXハイブリッドスピンのお試しキャンペーンを行ってますので、一度使ってみて下さい。
【GEEK通信】「プリンスオニカルのメリット、デメリット」
2021/05/19

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【GEEK通信】「プリンスオニカルのメリット、デメリット」

プリンスから、xシリーズの超軽量モデルが発売されました。
xシリーズは、フォア、バックの機能が異なり、フォアハンドは力強いスピンボールが打て、バックハンドは、伸びのあるスライスボールが打てる不思議なラケットです。
Xシリーズ第一弾の試打会では、グローブライドの相馬さんと延々とバックハンドのスライスを打ち続けていました。
フォアに来たボールも回り込んでバックで打っていたのですが、それくらいバックハンドが打ちやすく、一度ネットの下の方に飛び出し、ネットの手前でふわりと浮き上がり、ゆっくり、ゆっくり伸びていき、ベースライン手前で落下し、バウンド後低く滑ってくれるのです。(そのような感覚がありました)
第一弾は、中級者に向けて発売したのですが、ラケットの評判が良く、第二弾は上級者に向けたモデルが発売されました。
そして女性に評判が良かった重さが選べるX105(290g、270g、255g)を経て、遂にベテラン向きにX115が発売されました。
名前の通り、フェース面積は115平方インチでウエイトはなんと236gなんです。
20年以上前に、チタン軽量ラケット戦争があり、ラケットの重さをどこまで軽くできるのかを各メーカーが競い合い200g前後まで行ってしまったのです。
その結果どうなったかというと、テニスエルボーになる人が増え、ラケットが折れてしまうことも増えてしまったのです。
その後20年近く、ラケットのウエイトは軽くても250gまでと暗黙の了解があったのです。
20年たった現在、ラケットの開発技術は進歩し、耐久性に関しては、まったく問題はないと思うのですが、テニスエルボーに関しては、結論はわかりません。
ボールの質量は一定(約60g)ですので、ラケットとボールが衝突した衝撃(弾かれ度合い)は軽いものほど大きくなります。
20年前は、衝撃を吸収する素材や打ち負けないフレーム構造が進化の途中でしたので、腕への負担が大きかったのだと思います。
ラケットの性能は、ウエイトだけで判断してはいけません。バランス、スイングウエイト、フレーム厚、フェース面積、張り上げテンションなどの複合的な要素が重要です。

では、実際にX115をダブルスのゲームに使用してみて、現在使用中のエンブレム110と比べてみましょう。
ラケットの基本データは
『X115』
ウエイト236g、バランス365mm、スイングウエイト280、フェース面積115平方インチ、フレーム厚30-27.5-24mm(トップから)、ストリングパターン16×19、適正テンション46ポンド(±8)、全長27.25インチ、パワーレベル1450
『エンブレム110』
ウエイト255g、バランス350mm、ストリングウエイト280、フェース面積110平方インチ、フレーム厚26-28-26mm(トップから)、ストリングパターン16×18、適正テンション48ポンド(±8)、全長27インチ、パワーレベル1350

X115をまず手に取ってみて感じたのは、デザインが渋くてカッコいいことです。普通この手のラケットは、女性をターゲットにしていることが多く、明るいカラーが一般的ですが、艶消しのブラックとゴールドでファントムグラファイト97を大きくした感じなのです。

当然「オニカル」という副題がついているように、超絶軽いです。
サービスは振り抜きがよく、回転系のスライス、スピンはキレがあり、セカンドサービスでダブルフォルトをしない安心感はありましたが、フラットサービスのスピードが出る反面、バウンド後の伸びがあまり感じられませんでした。
ネットプレーでは、ハイボレー、スマッシュは打ちやすいが、ローボレーになると弾かれることがたまにありました。
ストロークは、バックハンドスライスやロブは打ちやすい反面、突き球は浮いてしまうことがありました。
リターンはもっとミスが増えてしまい、コースを読んで芯に当てたにもかかわらず、あらぬ方向に飛んでしまうこともありました。
236gはさすがに軽すぎてしまう弊害と軽いことで生まれるメリットの諸刃の剣でした。

そもそも軽量ラケットはどうやってボールを飛ばすかというと、ラケットの先に重量を配分し、トンカチで釘を打つような感覚です。
トンカチで釘を打つ時は、上から下に振り下ろしますので、ラケットのスイングに例えると、サービスやスマッシュのフォームは理にかなっているのです。
トンカチで水平に振って釘を打つのは、重力もあり、少し的を外しやすくなります。
ラケットのスイングに例えると、ストロークの打ち方は安定しづらくなります。
ただし安定させるコツがあります。
グリップを支点としてラケットヘッドを回転させることです。
体を軸に回転運動で打っている時は安定感があるのに対して、ラケットを平行に押し出すようにコントロールしようとすると途端に飛ばなくなります。
でんでん太鼓やアメリカンクラッカー(若い人は知らないかも)を思い出してみてください。
高速で動かすことで、ヒモの緩みがなくなり、安定してきますが、軸が動いてしまったり、回転スピードが遅くなると、ヒモに緩みが出てしまい上手く当たらなくなってしまいます。
軽量ラケットの場合、グリップを支点にラケットヘッドを速く回すことで、威力を出していますので、グリップが大きく動いたり(押し出すようなショット)、
ラケットヘッドが低速の動きの場合、急激に威力が無くなってしまうのです。
その欠点を防ぐには、フェース面積を大きくし、トップ部のフレーム厚を厚くし、ストリングテンションを下げることです。
X115は、エンブレム110に比べフェース面積は5平方インチ大きく、トップ部が4mm厚く、適正テンションが2ポンド低めになっているもうなずけます。

エンブレム110は、X115で感じた軽量過ぎることによる弊害を緩和したラケットに仕上がっており、255gと軽量であり、軽量ラケットとしてのメリットは十分に享受されるのです。

X115のメリット、デメリットについて、まとめていくと、236gという圧倒的な軽さからくる操作性の良さ、試合後半の疲れからくるスイングスピードダウンを軽減してくれます。
デメリットは、スイングスピードが上げられない状況(速いサービスのリターン、ローボレーなど)になると弾かれやすいことです。
ベテランのダブルスを楽しむ方に向いているラケットですが、ベテランのシングルスを極めたい方にもいいと思います。
その理由は、バックハンドのスライスがいいこと。
長い試合でも疲れずラケットを振り続けられること。
打ち負けやすいことで、ドロップショットは打ちやすくなること。
欠点である速いサービスのリターン、ローボレーの弾かれやすさはダブルスでは致命傷になるが、シングルスでは、決定的なミスショットではないこと。

決して軽量ラケットをすすめる気持ちはございません。
重たいものを速く振れる人は軽くしないでください。
ただ、無理して重いラケットを使っていると、サービスが安定しない、4人でのボレーボレーで最初にミスが出る、後半急激にスイングが遅くなるなどの弊害が生まれます。
そのような方は一度「オニカル」を試してみてください。
【GEEK通信】「ライバルには、音楽を聴いているように見せよう。最新低周波治療器が凄い」
2021/04/30

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■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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【ライバルには、音楽を聴いているように見せよう。最新低周波治療器が凄い】

低周波治療器トップメーカーの伊藤超短波から画期的なアイテムが発売されました。
「RUCOE RUN」という商品で、超小型でありながらパワフルな電気を生み出します。
名前の通り、陸上競技に向けて開発された商品で、
日本陸上競技連盟のオフィシャルサプライヤーとして15年以上、アスリートの身体を研究して出来上がったのです。

自分も低周波治療器にはお世話になっており、ノートパソコンやタブレット端末くらいの大きさが当たり前で、「RUCOE RUN」を初めて見たときは、小ささにびっくりしました。
駄菓子の都こんぶを思い出してみて下さい、ちょうどあのくらいの大きさなのです。
この大きさにするのは大変な苦労があったそうですが、なぜ苦労してまでもこの大きさにこだわったかと言うと、「RUCOE RUN」に搭載されたACT機能に関係があります。
通常、低周波治療器は運動後のケアとして使うのですが、「RUCOE RUN」には、
WAKE(ウェイクアップモード)
運動前の筋肉の目覚まし
ウォーミングアップ前には、筋肉をリズムよく収縮させる電気で全身が柔軟で動かしやすい状態を作りだしていく。
ACT(アクティベートモード)
本番のパフォーマンス発揮
試合直前には、やや強く、アクティブな筋収縮を引き出して主動作筋が最大出力を出しやすい状態をサポート
COOL(クールダウンモード)
運動後の熱くなった筋肉のリセット
クールダウン後には波打つように穏やかに筋肉を刺激して酷使した筋肉の緊張をやわらげることで、疲労の蓄積を予防。
の3つの機能があります。

特徴的な機能のACTは、試合の直前に行うので、ポケットに忍ばせたり、首から下げたりするので、かさばらない大きさが必要だったのです。

実際に、本番の試合に試してみました。
家を出る前にハムストリング(太ももの裏)をウェイクアップモードで目覚めさせます。
まだ寒い時期だったので、スポーツタイツを着用するのですが、タイツを履いてしまうと電極パッドを貼れなくなるので、タイツを履かずに車で現地まで向かいました。
車の中で待機し、試合開始30分前にアクティブモードを行い、その後にタイツを履き試合に入りました。
自分は典型的なスロースターターなのですが、この日はスタートから絶好調でした。
アマチュアの試合はサービス練習4本ですぐにゲームですので、スロースターターの自分は体が温まるまで結構時間が掛かるので「RUCOE RUN」のACT機能は本当に助かりました。
だからと言って勝つか負けるかは別問題でしたが、、。

いつもより筋肉痛になっていて、アスリートリラックスのお風呂の後に、COOLモードでクールダウンしました。
すべてのモードが10分で切れるように設定されているので、寝てしまっても大丈夫です。
ACT機能は、普段使っていない筋肉の動きまでも呼び覚ましてくれるので、逆に疲労感も出るみたいです。
陸上競技に向けて開発された「RUCOE RUN」ですが、あらゆる競技のアスリートから注目されるようになっているらしく、ある競輪選手が試したところ、一度も筋肉痛になったことがないのに、生まれて始めて筋肉痛になったそうです。
まだ使っていない筋肉があったのですね。

使い方としては、怪我をしやすい部位や痛みのあるところに貼る方法か、筋肉量の多い、ハムストリングや腰に貼る方法がいいそうです。
同時に2カ所貼れますので、両足、両腕や右足だけふくらはぎ、ハムストリングとか工夫できます。
一度の充電で5時間の使用ができますので、WAKE、ACT、COOLで30分ですので、10回分の練習や試合に使えます。
電気が苦手と言う方もいると思いますが、非常に滑らかな信号ですし、1~99段階の強さ調整がありますので安心して使えます。
価格の安い低周波治療器は皮膚の表面だけビリビリされますが、この「RUCOE RUN」は深部に届く高性能低周波治療器ですので是非試してみてください。
店頭にデモ器を用意してますので、体験できます。
メーカーの担当者の方に、実験してもらったのですが
片足立ちになり、力をかけてバランスを保つのですが、「RUCOE RUN」をやる前はすぐにバランスを崩してしまいました。
片腕に電極パッドを貼り5分だけACTモードをやりました。
同じように、片足立ちになり、同じように力を掛けてもらったのですが、不思議なくらいグラグラしないのです。
3人やって全員同じ結果でした。
腕にやったのに、足の踏ん張りが良くなるのが、とっても不思議でしたが、それだけ体全体にいい影響を与えるようです。
プレーが良くなる上に、体のケアにもなる優れものですので、安いものではないですが、持っておきたいアイテムです。

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